久しぶりにビジネス書のご紹介。
『会社で生きることを決めた君へ』
結構有名になった本なのでご存じの方も多いかと。
相変わらず長文のコメントなので、また複数回に分けてご紹介します。
本日は、要約(というには長文ですが)をお送りします。
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と書いてみましたが、長すぎるので、要約を3回にわたって分割してお送りします。
本日は要約の第2回目です。
■要約
◆部下として
そりの合わない上司に対するものはつらいものだ。それでうまくやれる方法がある。具体的には、自分に対する上司の注文を徹底的に聞くということ。
上司はあなたに対して、「ほんとうはこうあってほしい」という期待を持っているのに、その期待にあなたが応えていないから不満を抱く。たとえば「ほんとうは自分の片腕として若手をまとめる存在であってほしいのに、彼はその役割をまっとうしていない」というように。
◆上司として
マネージャーに求められているのは、組織が決めたことを着実に遂行すること。つまり ToDo が求められる。一方、リーダーに求められているのは、正しくあること。「自分自身はどう正しくあるか」「会社はどう正しくあるか」を考え、その考えを自分の中に確立していることがリーダーには求められます。これが新渡戸のいうところの ToBe である。
「この人と一緒に仕事がしたい」と部下から思ってもらえるリーダーになるためには、ToBeを自分の中に確立することがとても重要になる。自分の生き方、考え方、働き方を確立すること。40代はちょうどその時期にあたる。
そこで大切なのは、その場の思いつきで答えてはいけない。「その質問については自分もよくわからないから、少し時間がほしい」と正直に答えて、二日なり三日なりその問に真撃に向き合ってから熟考の結果を相手に話さなければならない。
自分にとっての ToBe を磨くことを怠らない。ToBeを持っているか否かが、よきリーダーになれるかどうかの分かれ目になる。
前にも話したように、ほんとうは部下は自分のことを誰かに話したいし、聞いてほしいと思っている。それを真摯に聞いてやってこそ、難しい仕事を与えた時に、この仕事がチームの中でどんな意味を持っているか、自己成長にどのように結びつくかを、部下が納得できるように説明しなければならない。そうやって部下のモチべーションを高めていくことができる。
上司がフォロワーシップを発揮しているチームでは、部下は高い意欲を持って仕事に取り組むことができる。そしてその結果、高いアウトプットが出せるようになる。。
私は部下に対しては、褒めるのが八割、叱るのが二割ぐらいの割合で接してきた。
褒めるのが得意な人は褒めることを中心に、いつも叱ってばかりいる人は叱ることを中心に、そしてぼやいてばかりの人はぼやくことを中心に据えて、それぞれの地で部下と接していい。
◆強いチームを作る
「リーダーにいちばん必要な能カは決断力だ」と言う人がいるが、決断力を発揮する前にまず大切なのは、現実を正しく把握すること。リーダーの仕事は、その組織を構成するメンバーのパフォーマンスの和を最大限に持って行くことなのである。
メンバーの強みの部分だけを集めて、弱みについてはほかのメンバーにフオローさせることによって隠していく。これができるリーダーは、部下を育てながら、常に結果を残し続けることができる。
「自分の意思がなかなか部下に浸透しない」と悩む人は多い。
ただ、まず考えるべきは、そもそも自分自身の仕事に対する考え方が明確になっているか、とい、つこと。自分自身でも明確になっていないものが、部下に伝わるわけがない。
そこでお勧めしたいのが、自分の仕事に対する考え方を文書化すること。
課長時代の私も新しい部署に異動になるたびに、自分の仕事に対する考えをまとめた「仕事の進め方10か条」を部下に示した。
・計画主義と重点主義
まず、仕事の目標設定→ 計画策定をし、かつ重要度を評価すること。自分の在籍期間、今年・今月・今週・今日は何をどうやるか計画すること。すぐ走り出してはいけない。優先順位をつける
・効率主義
目的を十分に踏まえ、どのやり方が有効かできるだけ最短コースを選ぶこと。通常の仕事は拙速を尊ぶ。
・フオ口ーアップの徹底
自ら設定した計画のフオローアップをすることによって自らの業務遂行の冷静な評価をおこなうとともに、次のレべルアップにつなげる。
・結果主義
仕事はそのプロセスでの努力も理解するが、その結果で評価される。
・シンプル主義
事務処理、管理、制度、資料はシンプルをもって秀とする。優れた仕事、優れた会社ほどシンプルである。複雑さは仕事を私物化させやすく、後任者あるいは他者への伝達を困難にさせる。
・整理整頓主義
情報収集、仕事のやりやすさ、迅速性のため整理整頓が要求される。資料を探すロスのほかに、見つからずに結局イチから仕事をスタートするという愚を犯さない。
・常に上位者の視点と視野
自分が課長ならどうするか部長ならどうするかという発想での仕事の進め方は、仕事の幅と内容を豊かにし、自分及び組織の成長につながる。
・自己主張の明確化
自分の考え方、主張は明確に持つとともに、他人の意見をよく聴くこと。自分の主張を変える勇気、謙虚さを持っこと。
・自己研鍛
専門知識の習得、他部署、社外へも足を運ぶこと。管理スタッフならば、管理会計程度は自分で勉強し、身につけておくこと。別の会社に移っても通用する技術を習得すること。
・自己中心主義
自分を大切にすること。人を大切にすること。楽しく仕事をすること。健康に気をつけること。年休をとること。
大切になるのが、実際の場面に落とし込んで説明することです。
大事なのは、仕事に対する考え方と具体例の両方を示すこと。つまり抽象と具体の行き来によって、部下は上司の考え方を次第に体得するようになる。
しかもこの作業を一度だけで終わらせ尤反復連打で事あるごとに繰り返しおこなうことでやっと、自分の考えが部下に浸透させることができる。
■参考図書 『会社で生きることを決めた君へ』
★http://sarahin.seesaa.net/article/405391864.html
「ビジネスマンの勝負は50代。40代であきらめるのはまだ早い」――。長いサラリーマン生活の五合目に立つあなたに贈る31の応援歌。サラリーマンなら是非読んでおきたい。
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会社で生きることを決めた君へ
著者 :佐々木常夫楽天では見つかりませんでした
会社で生きることを決めた君へ
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●本書を引用した記事
新しいシステムには一番協力してほしい人の名前を入れる
人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
海外出張に行くときは、その国の言葉で挨拶をしなさい
人を理解するなら修飾語に注目する
会社で生きることを決めた君へ_4
会社で生きることを決めた君へ_3
会社で生きることを決めた君へ_2
会社で生きることを決めた君へ_1
近道をする
昇進したばかりの上司が部下との面談時に気をつけること
人を動かす:名前を覚える努力をする
人を動かす:人に好かれる原則2:聞き手にまわる
上司は部下の強み、弱みをよくわかっている
人を動かす:人に嫌われる方法
人を動かす:日光を吸い込みなさい
人を動かす:一心に相手の話を聞くことは、相手に対する最大の賛辞である
人を動かす:人に好かれる原則3「名前は当人にとって最も快い、最も大切な響きをもつものであることを忘れない」
人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」
人を動かす:人に好かれる原則2「笑顔で接する」
人を動かす:幸福は自分の気持ちで決まる
人を動かす:笑顔で電話しなさい
人を動かす:あなたの応援がしたい
人望が集まる人の考え方:相手に注意を与えて成果を上げるための7つのルール
人を動かす:相手が優位であることを探す
人と動かす:他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならない
人を動かす:相手の心のなかに強い欲求を起させること
人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
人を動かす:相手の立場から物事を見る
人を動かす:人の8つの欲求を満たす
人を動かす:父は忘れる
人を動かす:罰則は「前向きさ」を失わせる
戦略的不機嫌さ
北風と太陽―意図を隠して行動を促しなさい
犬が近づいてきたら道を譲りなさい
長所を挙げてもらうと勝手に説得されてくれる
仕事効率を上げる基本ルール(心理編)
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●部下として
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●自分を高める
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●言葉を磨く
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●サラリーマンとして
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約【はじめに】
会社で生きることを決めた君へ(詳細目次)
会社で生きることを決めた君へ
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●強いチームを作る
会社で生きることを決めた君へ 詳細要約 ●上司として