会議の場で、A,Bの2案があるようなときに、自分だけがB案に賛成するような場合、真っ向からA案を否定すると、「お前は状況がわかってない」とか「空気を読めよ」とか言われて袋叩きにあう危険性があります。
とくに、上司がその場にいて、上司の意見にも反対を唱えるような場面があれば、上司にはメンツがあるので、B案をクソミソにけなすというような状況になったりします。最後には、B案の賛成者自身に攻撃が及ぶ。
■反対意見は人格否定?
こういう場面に目立つ人の嗜好的には
・後先考えない
・論理思考が強い
場合がおおいような気がしますが、自分が正しいと思い込んでいるか、自分が否定されていると勘違いして、自分を傷つけられたくないばかりに意固地になって反対論をぶちまけて敵を作ります。
というか、すでにそのB案賛成者はB案に賛成するのではなく、あるところからA案の反対者や抵抗者になります。もはや落とし所がなくなる。
本記事を読んでみえるような方は、そんなことはないと思いますが、私は「引込みがつかなくなった」というような経験が何度もあります。
よく言わるのは、「叱るときに行動や具体的なものを否定するようにして、人格を否定的に発言してはいけない」と言われますが、いくら注意して言ったとしても、受け取り方の大小はあるにしても、やっぱり自分の意見には「自分」が乗っかっているので、やっぱり人格が傷つくような気がします。
そうすると、やっぱり人格を攻撃されたかのように感じてしまい、気分を害してしまいます。
そうなると、「自分を傷つけた人」という感情から、相手を嫌うようになって、その他のことでも相手の言動が癇に障り、そこに攻撃を仕掛けたりして、仲間とうまく行かなくなります。
みんな(自分以外の人)の空気に反対するとろくなことがないんです。
■皆さんと同じです
もし、意見を求められた時には、「皆さんと同じです」というのを枕詞にしましょう。
たとえ内心は反対であってもです。
「私もいいと思います」
「なるほどそうですね。」
「皆さんと同じで、A案に賛成です」
もちろん、表向きの賛成です。そうすると相手は「これでゴチャゴチャしなくて済む」と安心します。
もし、最初に意見を言わなければならない時にも、極力空気を読む努力をしてください。
好意的な質問が集中する、あるいは、反論的な質問が出るなどみんなの顔色を一生懸命読んでください。
もし「B案」と言ってしまった後に、他の人か上司が「A案」と言ったら、「なるほど」と言いながら大げさに、その意見に賛成するような挙動をすることです。
特に大事なのは、上司の意見です。これに反対すると、上記のように上司は「人格まで傷つけられた」と感じるリスクが有りますので、必死に顔色をうかがうことです。
■ひとつだけ…
ただ、自分として推奨したい意見としてはB案なので、これを必死に考えます。
・どうしたらA案をB案に近づけることができるか
・どうしたらA案の問題点を大きくみせることができるか
そこでおもむろに、
「A案に賛成なのですが、ひとつだけ確認(質問)させてください」
と発言して、A案がダメな理由でもっとも大きなものに議論が行くように誘導するような質問をします。
A案がダメな理由は、たくさん思いついていると思いますが、たくさんあげてはいけません。
それは否定と受け取られるリスクが高くなるからです。
もしトンチンカンな答えが返ってきても、「はあ?それじゃぁダメだろう」などと言わずに、「なるほど、なるほど」と相槌を打ってください。その上で追加質問をしてください。
ただし、追加質問は2回まで。それ以上聞いても自分の考える方向に議論が進まなければ諦めてください。内心の反対が見透かされてしまいますから。