オウム返しのコミュニケーション術
というものがあります。
「オウム返しのコミュニケーション術」というのは、相手の心理に同調して、相手に胸襟を開いてもらうためのテクニックですが、この「オウム返し」が有効な理由と同じ理由で、大人として不用意な発言をする人に警告を送ることができます。
○○さんの奥さんってこの前ちらっと見たんだけど、すっげーデブだぜ。
○○君ってさ〜、服の趣味ダサすぎだよね。
こういう発言を不用意にする人に対しても「オウム返しのコミュニケーション術」がつかえます。
■不用意な発言をする人は意識してない
社会的にまだ成熟していない子供ならいざしらず、社会人になってそういう発言をしていいかどうかくらいはわきまえているはずの大人が、上記のような発言をするというのは実際、これが不適切・不用意であることを意識してません。
単純に「ただ感じたままを言語にした」というレベルで発言してしまっているんですね。
ですので、それを他人から聞かされると
「え? ちょっと、ちょっと…」
と感じることができるんですね。
意識さえちゃんとすれば、「まずいことを言った」というのを意識に上らせることができるんですよ。
■オウム返しの指摘
そこで、
・○○さんの奥さんってこの前ちらっと見たんだけど、すっげーデブだぜ。
→え? すっげーデブ?
・○○君ってさ〜、服の趣味ダサすぎだよね。
→え? ダサすぎ?
とその発言部分を強調してあげれば、「あ、まずった」と気が付きます。
これだけで相手の発言をしっかり指摘してあげることができます。
逆に「お前、ちょっとそれは不適切だぞ」などと言おうものなら、相手は自分が攻撃されたと感じて、防衛行動を取りかねません。この場合の防衛行動は、あなたを嫌ったり、あなた自身を攻撃したりすることになります。
これは、人間関係を維持するためにはあまり好材料になりません。
だからと言って、
「そうそう。オレもそう思ってた」
などと言ってはいけませんよ。たとえ酒の席だとしても。