2019年08月12日

ポイントは3つあります





認知心理学において、3という数字は人間が理解できる非常にいい数字だそうです。

長々とした資料や、数ページにも及ぶリスト。

作成者の努力と根性が現れたような資料ですね。

 でもボツです。

私は、人に何か説明するときには、これを最初に言うように意識してます。

 「ポイント(理由/課題/メリット)は3つあります




■3つのポイント


要点を少ない数で説明できるというのは、考えが整理されていることを表しています。
そして、それを聞く人にとっては、短時間で全体像を聞かせてもらえるという安心感があること。

最後に、ポイントとなることを「3つ」と最初に発言してしまうことで、自分に「整理する」というつよい制約が生じて、その制約に従った整理ができるようになることです。

つまり、「3つのポイント」に絞って資料を作ったり、話をまとめたりするのには「3つの長所」があるわけですね。

 1.話が整理されていることを相手に伝えることができる
 2.聞く側に安心感を与えられる
 3.3つにまとめようとすることで、冗長な部分を削ぎ落とすことができる

ほら、3つになったでしょ?

プレゼン資料などを作るときに、2ページ目に「エグゼクティブサマリ」をいれる事がありますが、ここも同じ要領で、その資料のすべてを3つの項目にまとめ、これを端的な言葉で表して書いておきます。こうしておけば、忙しい役員などに、数十ページにもおよぶ資料を1時間もかけて説明するのではなく、ちょっとすれ違った隙に、自分のやりたいことを話すことができます。




■軸を変える


ただ、3つにすればいいというわけでもなく、3つの理由が同じような軸で話をしていてはせっかくのテクニックも説得力が落ちてしまいます。

たとえば、「この業務改善活動には3つの利点があります」と言っておいて

 1.従業員満足度をあげること
 2.従業員のモチベーションを保つこと
 3.担当者の意識を変えること

という説明をするとすべてが「従業員」という同じ軸で話しているので、相手から「会社としてはどうなんだ?」というツッコミを受けます。

つまり3つのポイントを説明するためには、それぞれが異なる軸で評価されていないといけないんですね。

たとえば、以前の記事

 9つの目の交渉術
   ※これも3つのポイントから成り立ってますね。

で書いたように、「鳥の視点、魚の視点、蟻の視点」で軸にするとか、「従業員、経営者、顧客」「私、あなた、第三者」で軸にするなど、ポイントの軸を複数取り込むことによって、説得力のある説明が短時間でできるようになります。



■関連する記事

リーダーシップとは芸術だぁ!

『リーダーシップ・チャレンジ』という本があります。初版発行(1987)から約30年を経過するロングセラーの一冊で、2014年に第5版が発行されています。今日語られているリーダーシップに関することはほぼここに書いてあります。おそらく、「リーダーシップ」に関する著作を持っている人は、何らかの形で影響されているのではないかと思えるような古典的正統派の「リーダーシップ論」です。多くの「リーダーシップ」本で語られているとおり、「リーダーシ..

タスクの分割と自動化

やるべきことはタスクリストに書き出して、それをいつもメンテナンスしていると、「さて、次は何をしようか」と考える時間がなくなり、やるべきことを忘れることもなくなり、仕事をする上でストレスがなくなります。昔の仕事はシンプルだった。その仕事が終わっているのか、終わっていないならどれぐらい片利いたのか、だれが見てもすぐにわかった。そこに 100 本のネジが積まれていれば仕事は終わって..

やりたくない日

朝いつものように会社に来て、パソコンを立ち上げる。ところが、メールを見るのも億劫だし、と言って溜まっているタスクに手を付ける気にもならない。かと言って締切は待ってくれないし…。何ていう日はありませんか。私はしょっちゅうです。過去記事でも紹介しましたが、どうしても何も手をつける気にならないときの対応方法というのがあります。簡単に言ってしまえば・数分で終わるようなタスクをやっていると徐々に気持ちが乗ってくるということです。だからやる気がなくてもやれるくらいに細かく..

整理をしない整理の方法

仕事の効率化の基本は整理・整頓です。私は基本的にこれができていない人で仕事が出来るという人を見たことがありません。逆に言うと、整理・整頓ができてない人に対して仕事が出来る奴とは認めないというだけなのかもしれませんが。整理整頓には努力がいる何もせずにいつも片付いている人というのは、仕事自体がない場合にしか起きません。仕事なので、常時何かしらの情報(物理的なもの、電子的なものを含め)が入ってきて、それを別の形にして別の人にアウトプットします。こうして..

ポイントは3つあります

認知心理学において、3という数字は人間が理解できる非常にいい数字だそうです。長々とした資料や、数ページにも及ぶリスト。作成者の努力と根性が現れたような資料ですね。でもボツです。私は、人に何か説明するときには、これを最初に言うように意識してます。「ポイント(理由/課題/メリット)は3つあります」3つのポイント要点を少ない数で説明できるというのは、考えが整理されていることを表しています。そして、それを聞く人にとっては、短時間で全体像を聞かせてもらえるとい..

5Sタイム

仕事が終わったら一服…以前、何かの記事で書きましたが、私は最近ではちょっと肩身の狭い「喫煙者」です。いままで同志だと思っていた戦友も次々と敗退して、気がつけば、頑張っているのはもう数えるほど。絶対にやめないぞ!!とは周囲に公言しているのですが…。で、1日の仕事が終わって、退社準備がだいたい終わるとPCのシャットダウン操作をします。シャットダウンするまでには、・今日作ったデータをバックアップする・テンポラリで作ったファイルや、もう不要なデータは削除する・勤務台..



■同じテーマの記事

仕事で使える心理学1:詳細目次

仕事や日常生活において、だれでも自分は合理的にものごとを判断していると信じています。でも、じつは私たちはそれほど理にかなった生き物ではないようです。たとえば天気の良い日と悪い日でものごとの判断結果が違う。涼しく快適な環境と暑苦しい不快な環境では相手の印象が違う。このように無意識のうちに偶然の要因やまったく関係のない環境要因に影響を受けて判断していることがあるのです。そのことを自覚していないと、思わぬ落とし穴にはまって..




posted by 管理人 at 14:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック