2014年11月25日

上司の言うことは全部やる




■次から次へと仕事が降ってくる

ちょっと勉強熱心な上司になると、休日を使っていろんなセミナーに出かけたり、本を買い込んできて新しいチームビルディング方法やプロジェクトマネジメント手法を勉強したりしてます。

逆にそういうことをしない上司は、過去の経験でしか物事を見られないので、組織を硬直化させる原因にもなるので危険なのですが、この勉強熱心な上司というのも、部下にとってはちょっと困りもの。

なんでかというと、ちょっと聞きかじったようなことを

 「最近はこういうやり方が上手く言っているらしい。ウチでもやってみよう」

などととんでもないことを口走ってくれる…。

そうすると部下はいまやっている仕事もありながら新しいやり方に手を付けなければならず、今までのやり方だなら10の工数でできるところを、手探りでやれば15くらい軽く必要になってしまいます。

ただ、やらなければならない仕事が減るわけではないので、残業につぐ残業ということに相成りまして…。

 このクソ忙しいのに変なコト言い出すんじゃね〜よ、ボケ!

とでもいいたくなりますね。

■反対してはいけない

ただ、上司のいうことに反対するのは自分の評価に対してマイナスの影響しか与えません。
たとえ、どんな言い方であったとしても。

 理路整然と反対する
  そのやり方だと、○○○が△△△の時にウチのワークフローに合わなくなります。
  またその理論は、現在いろんな会社で試行錯誤中であり、成果を上げている会社は少数です。
 工数で反対する
  いまのプロジェクトは○○○と△△△があり、これらに工数の大半をかけている状態です。
  その上、このプロジェクトを追加すると、工数がとてもではないですが××%以上増加しますので、残業時間削減活動も達成できなくなります
 情で反対する
  勘弁して下さいよ。もういっぱいいっぱいなんスから〜

上司としては、組織のためだったり部下のためだったりして、自分の時間やお金を投資して一生懸命勉強してきたわけです。それを何もしてない(ようにみえる)部下から言下に否定されては立つ瀬がありません。そうなると、

 「あいつは変化に対して消極的だ」

という一般論で否定的評価をされてしまいます。

ここはムリにでも

 いいですねそれ! 是非やりましょう。
 さすが○○課長、よくご存知ですね。自分にも是非詳しく教えて下さい

と揉み手のひとつくらいするのが、部下としての務め、給料のウチです。

■上司に「やらない」と判断させる

だからと言って上司の思いつきを全部やっていたら身が持ちません。

ここで役に立つのがタスクリスト。やらなければいけない仕事が全部書き出してあるものです。
上司にこれを見せて、

 「これをやらないといけませんが、どれを優先しましょうか?」

と聞くんですね。
上司は、部下が結果を出してくれないと自分の成果にもならないので、当然成果の大きい物を指定します。その結果、思いつきのプロジェクトはどんどん後回しにされて、やがては「やっぱりやらない」というのを上司自身が決めることになります。

上司の命令を部下が勝手に「やらない」と判断してはいけません。それは上司の権限を犯すことになりますし、部下から見て大した意味のなさそうな仕事でも、会社の流れから大切な仕事もあります。

だから、上司の権限と責任において「やらない」を判断させることです。
そうすれば、あなたの評価は上がることはあっても下がることはありません。

もしあなたが上司が指示した10の仕事のうち、自分の判断で8しかやらなかったとしたら、あなたは、2の仕事をやらなかったことで悪い評価をされます。たとえ、やった8の仕事の成果が大きくてもです。

どうしても、「できないこと」に意識が行くんですね。

もしあなたが、あなたの実力をちゃんと評価してほしいと思うなら

 上司の指示したことは全部やる

ことが必須条件なんですよ。

逆に言えば、上司が「やらなくていい」といった仕事は、「やらない」という指示なので、その指示を守った結果を出せるわけですね。

上司に、「やらなくていい」と言わせるように誘導するのも部下の技術です。



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