■リーダーになりたくてもなれない
年齢が30台になってくると、何かと他の人達の取りまとめを頼まれる機会が多くなります。
多くの管理職は、次の管理職を育成する義務があるので、管理職候補としてまずはなにかの小さなプロジェクトをやって、マネジメント能力やリーダーシップ能力を見ようとします。
その結果、ある程度の年齢になると、取りまとめ役を頂戴する機会が増えるわけです。
ところが、少人数のグループだと不幸なことが起きます。
若い人が入ってこないので、下っ端はいつまでたっても下っ端。結局年功序列がそのまま持ち上がるということになって、とりまとめ役をした実績がないので評価もされなくなってしまいます。
■リーダーになれないなら事務局になる
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仮にあなたがプロジェクトメンバーでもここから述べるプロジェクトリーダーの理数系行動を理解し、リーダーを積極的にそしてオフィシャルにサポートして行きましょう。
そうなると立場は事務局(先ほどの会議の司会のようなもの)といった立場が Good です。
「プロジェクトの事務局をやらせてください」と言って「生意気だ」と言う人はいないと思います。
多くのプロジェクトリーダーは、実はプロジェクトのテーマだけを与えられて「何をしたらいいかわからない」と悩んでいます。そうなると事務局が実質的なリーダーとなります。プロジェクトに付いて行くより、それをリードする方が人間関係を、つまくコントロールできます。
内山力(著) 『対人関係テクニック』
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本書の考え方は、若くして頭角を現す人の一つの特徴を言い表しています。
ここでのポイントは、
・現在のリーダーに恩を売る
・現在のリーダーの「虎の威を借る」
ということです。
現時点、リーダーや管理職はいろいろなプロジェクトを横断的にマネジメントしています。
したがって、いろいろなことを考えないといけないし、メンバーに対してのフォローや働きかけもしなければいけません。要するに忙しいのです。
◆恩を売る
そこで、
「○○の資料の作成をお手伝いしましょうか」
「会議室をセットアップしておきます」
「議事録をトリましょうか」
と自分にできそうなお手伝いを申し出ると、大概は「おおやってくれるか」となります。
注意すべきは、「何か手伝えますか?」ではダメだということ。
「何か」と言われると、仕事のツブの大きさを自分がすぐにやれる大きさで捉えてしまいます。そうすると、「こいつにはまだ任せられない」という結論になってしまって、
「いや、とくにいいよ」
と返されてしまいます。だから、もっと仕事(というか作業のレベル)のツブを小さくして、「この程度ならだれでもやれる」と思えるレベルで、具体的に「お手伝いします」と申し出ないといけません。
◆虎の威を借る
そこで、リーダーからなにかの仕事が与えられたということは、他のメンバーに対して、ちょっとだけ上の立場から物が言えます。「このまえ、○○さん(リーダー)が入っていた宿題の整理をしていますので、宿題は私に出してください」といえれば、他の人に「リーダーの代理」として認知されるようになります。
リーダーの権限や権威を傘にきて、自分よりも上の人に指示ができるわけです。
こうしているとだんだん、あなたが指示を下すのが、他のメンバーにとって普通のことになります。
そのうちに、リーダーから与えられる仕事のツブの大きさも徐々に大きくなってくるので、自分の裁量が増えてきて、最終的にプロジェクトまるごと任せてもらえるようになるわけです。
■最初は小さなことから
リーダーや管理職のやっていることを少しづつ分けてもらえると、自分の仕事が広がります。
だから、今日は「準備された資料の必要部数の印刷は私がやっておきますよ」と申し出るところから始めましょう。
■参考図書 『対人関係テクニック』
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●本書を引用した記事
リーダーになれないなら事務局になる
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理数系の「対人関係」テクニック