部下のほうは、バレていないと思っているのかもしれませんが、部下の会話の際の、「バーバル(言語的要素)」と「ノンバーバル(非言語的要素ごの不一致)」が見てとれれば、「ああ、こいつは、返事だけだ…」などとわかってしまうものです。
ただ、部下の行動を常時チェックしているわけではないので、なかなか証拠を捕まえるのも楽ではありません。
ただ、もしその現場を抑えることができたら、速攻で攻撃することがあります。
これは101の心理テクニックに書いてあったことなのですが、実際には以前からやっていたのを、それなりに意味があったのかなと思い直したものです。
■怒ってみせる
★P〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓●行動習慣の是正「恫喝」
さて、面従腹背が疑われるような部下がいた場合には、まずは、動かぬ証拠をつかまなければなりません。
証拠がないと、潔白を主張されたら困ります。
だから動かぬ証拠をつかんだなら、こういう輩は、ガッチリ締めてやるべきでしょう。
「おい、どういうことなんだよ、これは!(怒)
バレバレなんだよ!!(怒)、お前は!
俺をなめてやがったな、コノヤ口ウーどう落とし前をつけるんだよ!(怒)
このように、一度だけ激しく怒りを表明することが大切です。
面従腹背を行う人間は、相手をなめているからです。ふだんは温厚そうに見えても、怒ると怖いぞ!ということを知らしめておきましょう。
神岡真司 著 『思い通りに人をあやつる101の心理テクニック』――――――――――――――――――――――――――――★
ちょっとこの上司の言い方はどうかと思いますが、怒ってみせるというのは、上司や人を指導する立場になったら、使うべき指導法の選択肢のひとつではあります。
怒っているように見せるというのは、
・表情
・声の大きさ
が重要なのですが、私はよく小道具を使います。
別に何か用意するわけではありませんが、机やホワイトボードを、いきなり「バンッ!」と叩くのです。
通常人は見慣れた相手だと気を許してます。いきなり身体的に攻撃されることはないと安心しています。
そこに、突然大きな物音を立てられると、ものすごく緊張するんですね。大体こういうふうに突然大きな物音がするとみんなが振り返るのは、何か危険が迫っている可能性があるからですよね。
そして、相手にずいっと近づき、静かに低い声で「いい加減にしろ」。
それだけで相当圧迫力があります。
人間には、心理的安心距離というのがありますので、距離を縮めるというのは、圧迫を加えるいい方法です。
実は大声を出す人より、至近距離に近づかれて、声を低められる(音程と音量)ほうが圧迫力が高いという実験結果があるそうです。
ここで距離というのは大体45cmくらい。これが人間の第一防衛領域です。ここに親しくない人に踏み込まれると結構怖いですよ。
※だから、偉い人の机は大きくて簡単に近づけないようになっているのだとか…
■使用回数には制限がある
ただし、これをいつもやると、相手は慣れてしまいます。
普段は温厚でニコニコしている人が突然やるから効果があるわけですね。
それと、何度も叱らないことです。
もっとも問題な行動だけを叱ることで、多くの場合はその他の問題行動も治まってきます。
他の部下にとっても、「この人は怒らせると怖い」という印象を受けさせられますし、本人にとっても「他のところも…」という派生効果があります。
もし、問題行動を一度叱っても治らない時は、人事権を行使してしまうのが一番。
つまり、部門移動をするか、閑職に追いやるか。
とにかく、2度目はないというのを本人にも他の部下にも見せつければ、「2度目に怒らせたらアウト」という認識ができます。
逆に言えば、だからこそ何度も使える手ではないとも言えるのでしょうが。
■参考図書
■思い通りに人をあやつる101の心理テクニック
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厚生労働省の面前での叱責により人格否定となるからです。このような面従腹背人物には危険だと思うのですが・・・・。正直私は責任者をしていましたが、大変なショックな出来事があり、会社休職中です。
そうですね。相手に心理的圧迫を加えるものですので、仰るとおり使い方によっては「パワハラ」と言われる可能性はあると思います。
※注記:パワハラの定義は厚生労働省のページにあるように、「職務範囲を超えた」「継続的な」人権の侵害です。その前提で以下のコメントを追加させていただきます。
「怒ってみせる」という方法は、その問題が起きた瞬間にやらないと効果がありません。ですので、何度も使うことのできる方法ではないですし、安易に使えるものでもありませんし、その後のフォローが大切だと思っています。
ただ、巷で言われるような、「きちんと説明して相手に理解させる」という方法だけですべての人が、あらゆる場面で、期待に答えてくれるようになるものでもない、ということはご理解いただきたいとおもいます。そういう場合には、強い態度も辞さないだけの覚悟も必要かと考えます。
特に、面従腹背をする人物に対しては、理で説いてもダメな場合があります(それほどたくさん経験しているわけではありませんが)。
その結果、さらに状況を悪化させる可能性も考慮は必要ですので、「冷静に怒る」つまりは、「怒ってみせたあとの状況の変化」をしっかり考えた上で使わないといけないですね。
別記事で「正面の理、側面の情、背面の恐怖」という記事を書きましたが、これらをバランスを取りながら適切に使っていきたいものだと考えています。
「匿名でお願いします。」さんが、ご経験されたショッキングな出来事がどのようなものかわかりませんので、適切な回答になっていないかもしれませんが、本記事でご不快になられたようでしたら、お詫びします。
また、私の書き足らない(配慮不足)だった点も多々ありました。
ご指摘、ご意見、ありがとうございました。