今週は、『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』という本をご紹介しています。
ゼロ秒思考とは、あるテーマについて、即座に必要なことを考えることが出来るような事ができるようなトレーニングを「メモ書き」でしよう、という本。
マッキンゼーで長期間活躍した筆者が、「誰でも、確実に頭が良くなる方法がある」として開発し、広めているやり方。
場所も、時間も取らない。わずか1分のメモ書きを繰り返して、
・考えていることを明確にすること
・何を考えるべきなのかをトレーニングすること
・繰り返し考えることで、抜け漏れを無くすること
を実現します。必要な物は、あなたの頭と、ペン、そしてA4の裏紙だけ。
著者のフェイスブックで特設ページで、筆者への質問を受け付けているそうです。
本日は私が「ここは役に立つ!」と思ったポイントを全文引用してご紹介します。
他に、この本『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』を仕事で参考にていることを以下でご紹介していますので、合わせてご参照ください。
●<ゼロ秒思考
●言葉の力をつける
●トレーニング不要の思考整理術
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■ポイント抜粋
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★P21〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
相手の機嫌を損ねたらどうしようとか、言い争いになりそうでとても伝えられないと思っていたことをスムーズに伝えられるようになると、ミーティングが建設的に進むので、余計なしこりが生じにくい。妙な遠慮やつじつま合わせがないので、気分もよい。意識しすぎ、遠慮しすぎてこじれてしまう前に問題解決できることが増えるので、仕事がうまく回るようになる。複雑な込み入った問題に対しても、うまくコント口ールできるようになる。
多くの仕事は、一つひとつの会話、メールのやり取りの積み重ねにより進んでいく。それらが正確に、余計な他返慮なくできれば前向きに進みやすい。往々にして間題が悪化するのは、過度の遠慮やに躊躇よって対策が遅れ、早期に解決できる問題・すれ違いが放置されるからだ。放置さえしなければ、それなりに必要なアクションを打つことができる。言葉を自由に、的確に使うことができるようになると、これらもすべてうまくいくようになる。
丁寧ではあっても過度の遠慮をせずにコミュニケーションする、ということに対して、最初はしつくりこないかもしれない。多分、違和感もあるはずだ。多くの人が、過去の失敗体験などもあり、思ったことを伝えないようにして仕事をこなしている。
「おまえは空気が読めない」などと言われないよう、過剰に空気を読んできたのではないだろうか。
友達同士でも、思ったまま伝えたらひどい問題が起きた。あるいは、起きると思っていた。だから言いたいことがあっても飲み込んだり、何を言いたいのかもあまりはっきりさせず、水に流そうとしてきたのではないだろうか。
確かに、相手がどう取るか考えず、思ったままを口にすると喧嘩になることが多い。ただ、それは思ったことを伝えた、という以前に、その内容がやや一方的であったり、偏った見方だったリすることが多いのではないか。結果として、思ったことを口にすることへの躊躇がさらに強まってくる。
そういう気持ちでいると、表現自体がうまくできなくなってくる。表現がうまくできなくなると、考えてもしようがないというあきらめの気持ちも出てきて、考えること自体しなくなってくる。
頭を使わない状況で成長することはない。考えて物事を整理し、問題点を解決していかなければ、気持ちも晴れることがない。やる気もだんだん低下し、仕事も面白くなくなり、結果も出にくくなっていく。そういった状況にいるとしたら、すぐにも自分を解き放たなくてはならない。
イメージや感覚を言葉にしようとする回数を重ねていくと、それほど抵抗なく形にできるようになる。言葉にすることへの蹟踏がなくなってくる。すっと書けるようになる。意外に苦労せずに書いたり話したりできるようになり、相手の気分を損ねずに伝えることができるようになる。
ここまできて、ようやく本当の意味で「言葉に慣れてきた、言葉を使える」という段階に近づく。食事をしたりテレビを見たりできるように、言葉を自然とうまく使えるようになる。言葉への抵抗や臨曙がなくなリ‘ 自由に、的確に使えるようになる。
気兼ねしすぎて頭や感受性を麻庫させていた状態から大きく踏み出したことになる。
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★P40〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
重要な課題だから午後一杯かけうとか、朝まで議論しようといったやり方を好む人が時々いる。議論を尽くそう、という考え方だ。会社によってはそれが標準スタイルだったりする。大企業よりも時間を大切にしなければいけないペンチャーでも少なくない。
ところが、そういった会議の生産性が高く要点を押さえているか、的確な状況把握と意思決定ができ、すぐアクションにつなげられるかというと、かなりあやしい。
もちろん仕事した気にはなる。徹底的に議論すると、充実した一日を過ごしたような気にはなる。ただ、それで今の企業に必要な意思決定のスピードを出せるのかというと、はなはだあやしい。
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一人の仕事でも同様だ。特にデスクワークの大半は悩んだり、堂々巡りしたりで時間を浪費する。
これは会社だけではなく、自分にとっても大変な損失だ。楽ができるからよい、というような問題ではない。こういうやり方ではろくに成長しない。成長しなければ、人生は本当の意味で決して楽しくない。
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★P45〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
一つは、前章でも述べた訓練の欠如だ。どうすれば効率よく進めることができるか、素早く考えをまとめ、分析をレ、深掘りをし、わかリやすく整理して仕上げられるか、周りを動かして一気に成果を出せるか、という訓練が学校でも会社でもほとんどない。
新入社員は、書類の書き方や礼儀作法については教わることが多い。ただ、瞬時に情報を把握すること、問題占(を整理すること、解決策を考えることなど、「考える」という基本作業に関してはほとんどトレーニングされない。
私のいたマッキンゼーでも、仕事ができる人はそもそもセンスがいいが、それに加えて仕事ができる先輩からの伝授という形で匠の技が継承されていく。こいつはできないと思われると、技の伝授があまりされず、「普通の人」「できない人」の熔印が押されたままになる。ある程度の資質があり、それを見せることができて、たまたまできる組に入るとラッキーだが、そうでないとなかなか挽回しづらい。特別な努カとエ夫をして成長できる人ももちろんいないわけではないが、最初のダッシュがかなり重要になる。
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★P65〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
もやもやとした気持ちをその場で言葉にし、考えを深められるようになると、考えが進むだけではなく、どんどんスピードアップしていく。3 、4 日かかって考えていたことが数時間でできるようになる。1 ケ月かかっていたプ口ジェクトをものによっては1 週間で終わらせることもできるようになる。生産性は数倍ー数十倍上がる。
課題が整理され、問題占一の本質が見え、本質的な解決策とそのオプションが浮かび、オプションのメリット、デメリットがすぐわかるようになる。問題の本質と全体像を押さえた確実な対策が打てるようになる。
そうした思考の「質」と「スピード」、双方の到達点が「ゼ口秒思考」だ。
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★P70〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
腹が立った時、気分が悪い時は、それを全部メモに書き出すとすごく楽になる。相手の名前はストレートに書く。仮に山下さんだとすると、名前をぽかさず「山下さんはどうしていつも私を罵倒するのか」といったメモを書く。
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メモを書くと腹が立たなくなるのは、人目を気にせず遠慮なくはき出せ、はき出したものをしっかりと見ることができるからだと考えている。その結果、自分の状況を客観視できるようになり、今起きたことが本当はどういう原因で起きたのか見えるようになり、それに対して何をすべきなのか、何をすべきではないのかが把握できるようになるからだ。
人によっては、これがすぐできる。そうでない人も、メモ書きを繰り返していると、だんだんできるようになる。そうなると、むやみに腹を立てることが減り、気分を害されることがなくなっていく。かなり大変な状況、無茶苦茶な状況でも、感情的にならず冷静に対処できるようになる。
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★P107〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
メモは、毎日10ページ書くことをお勧めしている。1 べージ1 分で書くので、毎日
10分程度しかかからない。しかもまとめて書くのではなく、思いついた時にさっと書
く。思いついたその瞬間に書き留めることで頭の働きをよくし、発想をさらに刺激す
るので、後でまとめて書こうとはしないほうがよい。そもそも、何を思いついたのか
忘れてしまうし、書き留めておくのであれば、メモ1 ページをさっと書いてしまった
ほ’フがよいという考え方だ。
毎日10ページといしつと大したことがなさそ’つだし、書ける人も多いと思−つ。ところ
が、3 日で30ページ、1 週間で70べージになるとそろそろあごが出てくる。よほど向
上心がある人でないと脱落しがちだ。
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★P117〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
ノートを使って整理している方が多いと思われるが、私はあまりお勧めしていない。
自分自身、最初はノートに書いていた。ところが、思いついたこと、気になることを書き続けると、すぐ1 冊が終わってしまう。どんどん書くので、あっという間に20冊くらいになった。
何より間題は、思いついたことを書くのはいいが、整理がまったくできないことだ。
時系列に書きためていくだけなので、似たようなことを数日か数週間おいて書いた場合、整理のしようがない。結局、インタビューの仕方について書いたページには黄色のポストイット、読書について書いたページには青、コミュニケーションについて書いたべージにはピンク、というふうに違う色のポストイットを貼り、探すことができるようにした。ところが、このやり方だとポストイットを山のように貼ることになるし、ポストイットの色の種類分しか分類ができない。そのうち、黄色のポストイットでもそこに小見出しを書いたりして、いよいよ収拾がつかなくなった。
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★P124〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●感情を考えに、考えをメモに
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★P126〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓◆状況・ニーズ別メモのタイトル例
●心を落ち着ける、整理する
・なぜ課長はあんな嫌な言い方をしたのか?
・ああいう言い方をして、課長はどう思ったのか? 平気なのか?
・課長の目的はなんだったのか?
・課長はただ気分が悪かっただけなのか?
・あの嫌な言い方を見て、他の人はどう思ったか?
・課長は誰に対してならもっと丁寧な言い方をするのか?
・課長はどういう時、自分にもっと丁寧な言い方をしてくれたか?
・自分が課長だったらどういう言い方をしたか?
・部長から見ると、課長はどう見えるのか?
・同僚は課長のことをどう見ているか?
●人と親しくなれる
・どうやったら人と親しくなれるか?
・どうやったら○○さんと親しくなれるか?
・どういう時、親しくなれるか?
・どういう時、親しくなれないのか?
・自分にとって人と親しくなるというのはどういうことか?
・人と親しくならないとどういう気分になるのか?
・誰とでも親しくなれる人はどういうふうに振る舞っているのか?
・彼らは誰とでも親しくなって苦痛ではないのか?
・彼らのどういう価値観が人と親しくさせているのか?
・明日から誰とでも親しくなれるように振る舞うには?
●自分で決めたら挫折せず実行する
・決めたことを挫折せず実行するには?
・決めたことを挫折せず実行できる人は誰か? どうやっているのか?
・彼らはどういう物の考え方、姿勢でいるから挫折しないのか?
・そもそも挫折とはなんなのか?
・挫折してもいいと思えば気が楽になるのか?
・自分で本当に決めたら挫折しづらいのだろうか?
・どういう決め方、追い込まれ方をした時に挫折しづらいか?
・今までで最大の挫折は何か? それで人生がどう変わったのか?
・挫折と挫折でないものの違いは何か?
・自分で決めたらむずかしく考えず、ただやってみたらどうなのか?
●自分のビジョンを整理する
・1年後、自分は何をしたいのか?
・1年後、どうなっていたら満足できるか?
・3 年後はどういう自分になりたいのか?
・3 年後のビジョンは?
・3 年後、どうなっていたら満足できるか?
・そのため、今後後半年以内にどうなっているべきか?
・ビジョン実現のため、 どうしても身につけたいことは何か?
・自分の強みはなんなのか?
・ビジョンについては誰にどう相談すペきか?
・ビジョンってそもそも自分にとってなんなのか?
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■参考図書 『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』
立ち読み可 | A4の紙に1件1ページで書く。ゆっくり時間をかけるのではなく、1ページを1分以内にさっと書く。毎日10ページ書き、フォルダに投げ込んで瞬時に整理する。それだけで、マッキンゼーのプログラムでも十分に教えていない、最も基本的な「考える力」を鍛えられる。深く考えることができるだけでなく、「ゼロ秒思考」と言える究極のレベルに近づける。 |
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ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング 著者 :赤羽雄二 | ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング 検索 :最安値検索 | ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング 検索 :商品検索する |
●関連 Web
「ゼロ秒思考」のつくり方 ― ダイヤモンド・オンライン
ゼロ秒思考-- 赤羽雄二のブレークスルーブログ
「ゼロ秒思考」のメモ書きは世界へ - 現代ビジネス - isMedia
●本書を引用した記事
タイムバンデッド
あなたはなぜチェックリストを使わないのか
論理が飛躍すると理解不能になる
モチベーション維持アプリ
OhLife
徹底的に丁寧にやる
ゼロ秒思考3
時間日誌の効用
できるかどうか試してみる
考えるときにはペンを持つ
●このテーマの関連図書
ゼロ秒思考[行動編]―――即断即決、即実行のトレーニング
速さは全てを解決する---『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』の仕事術
アクションリーディング1日30分でも自分を変える"行動読書"
頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方
パイロット水性ボールペンVコーンLVE-10EF-B10セットブラック
マンガでわかる!マッキンゼー式ロジカルシンキング(まんがでわかるシリーズ)