PCが仕事の中心にある人は、いつもこんなことをやっているのではないでしょうか。
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●元の場所に戻る
ソフトウュア開発者は、絶えずファイルシステムの中を動き回ります。あちらで JAR ファイルにアクセスした後、そちらに何かのドキュメントを探しに行き、次はあちらからこちらまでコンパイル済みファイルのコピー、または、そちらのディレクトリに何かのインストール…。
そんな具合の作業が続きます。つまり、目的の場所を見つけ、到達するスキルを磨いていなくてはいけないということです。
この章で何度も言ってきたことですが、グラフィカルなエクスプローラや検索機能は、こういう「動き回り」にはあまり向いていません(GUI では、目的の場所に一気に飛ぶことができません。また、別の場所に移動して、元の場所に戻ってくるのはかなり骨カ断れる作業になります)。
Mac 0S X では、Command-Tab を押して表示されたリストからアプリケーションを選び、Q キーを押すと、そのアプリケーションを終了することができます。同様に、Witch というアプリケーションマネージャを使えば、フォーカスされていウィンドウを W キーを使って閉じるということができます。Finder のウインドウをいくつも開いているような時には便利です。ただし、Qulcksilver を使えば、Finder のウィンドウをい<つも開く必要はありません。
場所を大きく移動する度にエクスプローラを新たに立ち上げるという方法をとらなくても、同じことは、古くからあるコマンドラインツールを使えばできます。
一時的に別の場所に移動して、必要な作業を済ませたら、即座に元の場所に戻る、ということができるのです。
Pushd は 2 つのことを行います。まず、引数として指定したディレクトリへの移動。それから、カレントディレクトリを内部スタックに保持すること(プッシュ)。pushd は、cd コマンドの代替だと言えます。だが、cd よりもはるかに効率的です。pushd で移動した場合、移動先での作業が終わったら、popd コマンドによって即座に元の場所に戻れます。
pushd とpopd の機能には、ディレクトリスタックが使われます。コンピュータサイエンスの用語で「スタック」とは、FILO(First In , Last Out、先入れ後出し)方式のリストのことです。
このリストは、いわば積み上げた服のようなものです。
データの積み上げ(プッシュ)は何度でもできますが、取り出し(ポップ) は、積み上げとは逆の順序でしかできません。
ニール・フォード(著) 『プロダクティブ・プログラマ -プログラマのための生産性向上術』
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ソフトウエア開発者でなくとも、PC上で何か作業するときに、あちこちのフォルダに散らばったファイルを探しまわって、それを処理して、また元のフォルダに戻ってと次々とフォルダを移動しながら仕事をすることになりますね。特に、会社でサーバを導入していて、業務文書がそこのサーバにある場合、いろんなフォルダにあるので、そのファイルを探しまわることになります。
この時間、意外と馬鹿になりません。
私は、以前紹介した NexusFile というファイラーを使うことで、この時間を短縮しています。
・よく使う所定のフォルダへワンキーで飛ぶ
・より多くのフォルダはちょっと複雑な2キーで飛ぶ
・さらにあまり使わないフォルダへはワンキーで飛べるところにショートカットを置く
というように、何段階かに分けてフォルダを管理できるので、結構重宝してます。この設定は、NexusFileその2(ショートカット)をご覧ください。
さらにWindowsには、本書にも紹介のある POPD / PUSHD の他に「最近使ったファイル」や「ジャンプリスト」の機能があるので、こちらも多用します。
この詳細はジャンプリストとショートカットをご覧ください。
■ホームポジションに進む
元の場所に戻る方として、私は「戻らない」方法で対応してます。
つまり、元の場所がいつも遷移するから、履歴をたどって戻らないといけないわけで、ある固定の場所が常にホームになるようにしておけば、戻るではなく、進むで移動できるわけです。
そうすれば、一つのショートカットがどこからでもアクセスできるようにしておけば、いつでもホームに進むことが出来ることになります。
エクスプローラでやるなら、エクスプローラを開いた時のディフォルトのフォルダが「マイドキュメント」になるようにしておけば、あちこち移動した後に、エクスプローラを立ち上げ直せば、ホームのフォルダが開けることになります。
簡単なのは、エクスプローラのショートカットをデスクトップに置き、作業フォルダを「マイドキュメント」として登録し、キーボードショートカットで CTRL+ALT+E に割り当ててしまいましょう。
これで、CTRL+ALT+E を押せば常にホームのフォルダをひらくことが出来るようになります。
NexusFile で私の設定では、CTRL+G を押すと、ホームフォルダにジャンプするようになってます。
■参考図書 『プロダクティブ・プログラマ -プログラマのための生産性向上術』
生産性の高い人はそうでない人に比べ、同じ時間でより多くの仕事をし、より多くの成果を上げることができます。本書は、ソフトウェア開発におけるプログラマの生産性についての書籍です。プログラマ個人が、どのような意識を持ち、どのようなツールを使えば、単位時間当たりの仕事量を増やすことができるかについて示します。本書は2部からなり、「I部 技法編」では、作業を自動化するためのツールや集中を維持する方法など、開発に必要な作業の生産性を向上するテクニックとツールを解説します。「II部 実践編」では、テスト駆動開発や、メタプログラミングなど、生産性を高めるために取り入れるべき考え方や習慣について学びます。 ThoughtWorks社でアーキテクト、コンサルタントをつとめる筆者が、自らの経験に基づきプログラマの生産性向上の秘訣を示す本書は、「達人プログラマ」を目指すプログラマ必携の一冊です。◆アマゾンで見る◆ | ◆楽天で見る◆ | ◆DMMで見る◆ |
プロダクティブ・プログラマ -プログラマのための生産性向上術 著者 :ニール・フォード | プロダクティブ・プログラマ -プログラマのための生産性向上術 検索 :最安値検索 | プロダクティブ・プログラマ -プログラマのための生産性向上術 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
打ち合わせ時間を決めるための打ち合わせ
大切な物を置かないとなくさない
集中力を高める環境の作り方3:アプリを閉じる
集中力を高める環境の作り方2:机の上にはなにもおいてはいけない
集中力を高める環境の作り方1:集中力を保つ方法
メールの自動受信はオフにしておきなさい
元の場所に戻る
効果を見るならひとつづつ変えなさい
マニュアル・ガイドライン・モットー1
長期休暇でリフレッシュする2:仕事を忘れてリラックスする
長期休暇でリフレッシュする1:長期休暇を自分だけ長くする