以前の記事口論にしない方法の続編。
前回同じく、『ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術』からの引用。
■合意点が見つからずに議論が続く
どうしても合意点が見つからない時、とりあえずのブレイクとして、よくこの台詞を使います。
「違いますね。あ、いや、正しいか、間違っているという意味の"違う"ではなくて、お互いの論点が違っているという意味ですよ」
最初の「違いますね」で相手の感情は「お前のほうが間違ってるだろ!このヤロウ!」になりますが、その後、冷静に、「相対的に合っていない」という事実を冷静に指摘されると、わりと冷静に戻る人が多いです。
大体、オトナなので、冷静になれば、論理的な話ができることが多いんです。
※論理が通じない人もいますが。本稿では除外…
そして、最終的にやりたいのは、同じ会社のサラリーマンなら「会社が儲かること」です。つまり、儲けるという目的は同じで、手段に対する価値(効果)判断が違うだけなんですよ。その判断方法を明らかにすれば、合意できるところが必ずあります。
で、それを明らかにして合意に持っていくのは、優秀な人の方の責任、と。
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●相手に尋ねる
尋ねるときの気持ちのあり方は大変重要です。というのは、本当に相手の言うことを理解したいと望んでいるときにのみ、こういう問いかけが意味を持つからです。議論の相手にケチをつけたり、深層心理学的に解釈することが目的なのではありません。なにもその人のトラウマを知ろうというわけではないのです。
こういう問いかけをするのは、相手に勝つためではありません。
これは形を変えた話しあいの方法なのです。
また、相手を理解したいと心から思っているときにだけ、このような問いかけをしてください。質問したら、相手の言うことに注意深く耳を傾けなければならないからです。
バルバラ・ベルクハン 著 『ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術』
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私は、別に相手を理解したいとは思いませんが(笑)、相手がなぜそういう結論に達したのかがわからなければ、合意点は見つけることはできません。
この考え方は、TOCの「思考プロセス」という考え方の中の
「中核対立」(3クラウド法)
という考え方から学びました。
ただ、3クラウド法を説明し始めると、とてもじゃないけどブログでは説明できないし、私ごときではちゃんと説明できるわけもないので省略。興味がある方は、「TOC 思考プロセス」の勉強をしてみてください。
※ググれば、いっぱいヒットするはず
■相手に尋ねる
さて、元の引用を見返していただくと、
「こういう問いかけ」
ってなんじゃ?
って気になりません? どんな問いかけだと思います?
もったいぶってしまいましたが、単純に言えば、
「なぜ、そう考えるのか?」
を聞くことです。
では、本書の、議論のマルとバツをご紹介します。
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× いや、あなた、完全に間違った考え方をしていますよ。
○ どうしてそう考えるようになったのですか?
× そういう考えをするのはあなただけです。
○ あなたのしてることを私はきちんと理解しているでしようか?あなたがおっしゃるのは、こういうことでいいんですか?(ここで相手の言ったことを自分の言葉でくりり返す)そう考えるようになったきっかけは何ですか?
× 君はそんなふうに言ってはいけない。
○ どうしてそう思うの?
× あなたの意見はまったく大げさだ(一面的、馬鹿馬鹿しい、くだらない)。
○ どうしてそういう意見になったのかしら?
× いいかげん、もうわからないとね。
○ そのことがあなたには大事に思えるんですね。なぜかな?
× 何もわかってない人に限って、そういうことを言うんですよ。
○ あなたがどうしてこういう主張なさるのか興味がありますね。具体的な経験がおありなんでしようか?
× そんなふうに考えてるようじゃ見込みがないね。
○ 君の考え方をぜひ理解したい。そう考えるようになったきっかけは何?
これではっきりしたと思いますが、 × と ○ ではまったく気持ちの持ち方が違います。
× の人は、対決姿勢なのです。対決と自己主張に気持ちが向かっています。つまり、自分が優位にいることが大事なのです。
その反対に ○ の人には、戦う気持ちがあまりありません。共鳴できるところを探そうという姿勢があります。
バルバラ・ベルクハン 著 『ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術』
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