人が成長するのに必要な最も大切なのは、経験です。
どんなに本を読んでも、どんなに講習会に出たとしても、成長できるわけではなく、やっぱり経験しないと成長しません。
しかし、じゃぁ経験年数の長い人が優秀かというと、そういうわけでもありません。
何が違うかというと、
振り返り学習をしたか
にあるようです。
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さて、会議がある程度進んできたら、適度に振り返ることも大切です。「今までの件について、森田さんはどう思いますか?」「このように決まったんですが、川崎くんの今の気持ちを教えてもらえる?」といろいろな人に振ってみるのです。そして、会議の最後には、「感・学・気」の三文字で、何を「感」じたか、何を「学」んだか、何に「気」づいたかを振り返ることが大切です。
嶋津良智(著) 『あたりまえだけどなかなかできない上司のルール』
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さすがはコンサルタント業をするだけのことはある。
わかりやすい標語ですね。
「感・学・気」
はとても気に入りました。
■日誌のAAR
以前の記事、5項日誌でも触れましたが、私は日誌にイベント毎に振り返りをいれてます。
ただ、単純に「振り返り」といっても、何かネタが簡単に出るわけではありません。
最近、会社では、プロジェクトの途中途中で、「振り返り」をして、役員に報告することが義務化されて、関係者を集めて、「何かない?」とやるのですが、これといったものが出てきません。
上記5項日誌にも書いた AAR という手法です。
AAR (After Action Review) とは
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これは1970年代半ばに米国陸軍で導入された手法で、元は戦闘シミュレーションから教訓を得るために取り入れられたものです。そして湾岸戦争やハイチ介入で本格的に実践活用されるようになりました。
AARでは、戦闘シミュレーションが終わった後に、参加した関係者が集まって、常に次の四つの質問を軸に議論が展開されます。
1.我々がやろうとしたのは何か?
2.実際には何が起きたのか?
3.なぜそうなったのか?
4.次回我々がやろうとするのは何か?
ポイントは、この目的は「学びと改善」であり、任務に成功したか失敗したかは問わないし、あくまでも訓練であって評価ではない、というという点です。
組織が学びを蓄積しパフォーマンス向上を図る手段であり、採点の道具ではない、という点が重要です。
AAR(After Action Review)―IT media Alternative
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実際やってみると、予想と結果、差の原因、次への課題、という4つがセットになっていて、とても優れた方法ですが、それでも出ない時に、この「感・学・気」を試してます。
最近は、これをカスタマイズして、以下の様な項目を書き出すようにしてます。
・予 何をしようとしたのか
・行 実際に何をしたのか
・結 その結果はどうだったのか
・差 「予」と「行」の差はなぜ発生したのか
・学 そこから何が言えるのか(何を学んだか)、何を感じたか、何に気がついたか
・改 次から何を、どうしようと考えるか
※「よこうけっさがっかい」と読みます。
このコツは、予と行の差のあるものを探すこと。
同じものだと、次が続きません。
また、「感」(何を感じたか)というのは、「難しいなぁ」とか「思い通りに行かないもんだ」など、ほとんどつぶやきレベルにしかならないので、外しました。
こんな方法で振り返りをしてみてはいかがでしょうか。
関連記事
成行(なりゆき)メモ
5項日誌(2)
5項日誌(1)
もご参考にどうぞ。
■参考図書 『あたりまえだけどなかなかできない上司のルール』
立ち読み可 | 日常業務をこなす中で、人材に教育を施している時間もお金もない。そんな企業にとってもっとも重要なのは、上司がオンジョブトレーニングを施していくこと。それが最も効果的で効率的な人材育成です。 著者の嶋津氏は「優秀な部下を育てられる上司」を育成する方法を体系立ててまとめた「上司学プログラム」があり、それが効果を上げている。 本書は、このプログラムの中から、明日からでもすぐに使えるノウハウだけをまとめた。 新米上司や部下との関係で悩んでいる上司、今以上に組織・会社の結束力を強め業績を上げたい上司の皆様にとって日々の行動指針となり手離せない1冊になる事でしょう。 |
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●本書を引用した記事
仕事の五要素と5W2H
振り返りのコツは「予行結差学改」
わかってから報告しても手遅れ
催促されない
上司にプロジェクトの「死亡診断書」を出してはいけない
上司にプロジェクトの「死亡診断書」を出してはいけない
必ず人がモチベートされるされる方法
あたりまえだけどなかなかできない上司のルール
●このテーマの関連図書
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