2015年03月11日

英会話ができるようになる?「英語モードスイッチ」


以前、英語文化圏の人とコミュニケーションするようになって、結構困るのが

 語順が違う

というところ。



★P263〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●返り読み
日本人の読みかたでおもしろいのは、同じところを住復するくせである。漢文は返り点をつけて読む。

 学而時習之。不亦説乎。 有朋自遠方来、不亦楽乎
 学びて時に之を習う、亦説しからずや。朋有り、遠方より来る。亦楽しからずや

上がうたり下がったりして読む。読みかたとしては異常であるが、昔からやってきたことだから、さほどおかしいとも思わなくなってしまっている。
この漢文が長いあいだ、日本人の思想的支柱であっただけに、その返り点読みがわれわれの読みかたに強い影響を及ぼしている。
  :
きすがに、英文には返り点をつけ切れなくて、、「白文」で読むことにはなったが、返り点に代わる方法が案出された。英文解釈法である。これは返り点こそつけないけれども、関係代名詞や接続詞があると、あとの方から、うなぎ登りよろしく前の方へ逆行して訳す。それによって英文を日本語に近づけようとしでいるれけだが、、正常な理解方式でないのははっぎりしている。漢文があったからこそ生まれた読解法である。
漢文にしても英文にしても、裏にすぐれた文化を背負っている。語順をひっくり返しても、何とかしてわかる必要がある。同じ行を往ったり来たりして考えるのは、読むというよりも解読しているというのが当たるであろう。
英語や漢文ではなくとも、こみいった内容を表現している文章を読むとき、われわれは知らず知らずのうちに、つい後ろ向きの読み方になってしまう。流れのない読書になりやすい。

モーティマー・J.アドラー(著) 『本を読む本
――――――――――――――――――――――――――――★






学校で英語を習うと、この関係代名詞を先に解釈して、さらに文のもとに戻って解釈するように言われますよね。

こうして英語を読むクセ体に染み付いてしまっているので、英語圏に出張して、現地で英語で会話しようとして一番困るのが、

 英文を一旦文字にしないと意味がわからない

ということになります。文字として書きだすのではなく、頭のなかで、

 ・相手が言った英語を並べて、それを並べ替えて、日本語にして、日本語として理解する
 ・これから言おうとすることを日本で表現してみて、それを英語の語順に並べ替えて、単語をそれぞれ英語化して発話する

ということをやってしまいます。

そうすると、ちょっと入り組んだ文章だとリアルタイムで音がながれていく会話では、英語を解釈している処理と英語を聞き取っている処理が並行してできなくなって、最後は「わけがわからん」になってしまいます。

 The Western Hotel, which Mr. Kato designed, stands on a hill.

という英文は、

 加藤氏がデザインしたウエスタンホテルは丘の上にある

と日本語にしますよね。これをやるから英語についていけなくなります。

 ウエスタンホテル、加藤氏がデザイしたのだが、立っている、丘の上に

とそのまま理解すると、ちょっとは話についていけるようになります。

■行ったり来たりせずに解釈する癖をつける


こう考えるようになると、結構英文を読むのが早くなるみたいですし、英語の話にもちょっとだけついていきやすくなります。
私は勝手に、これを「英語モードにスイッチする」とか呼んでます。

ただし、私ができているというわけではありません
単に「そうなろうと努力している」にすぎない、ということだけはお断りしておきます。

英語でコミュニケーションするときには、英語モードで考えるようにしたほうがコミュニケーションしやすいです。
英語は英語の流れで、中国語は中国語の流れで理解するようにしてみてみません?

最悪、度胸さえあれば日本語の語順で英単語だけ言っても、まぁ、案外通じるものですが。
私の場合は、これが多いかな…

■速読にも使える


このやり方、実は、日本語でも結構役に立つ場合があります。

どういう場面かというと

 本を速読するとき

です。

私は、こちらのほうがよく利用できているかも。
やり方はまたご紹介しますが、練習方法は同じです。「あるがまま読む」というコツ。
詳しくはまた別稿でご紹介します。





■参考図書 『本を読む本

本書は、1940年米国で刊行されて以来、世界各国で翻訳され読みつがれてきた。読むに値する良書とは何か、読書の本来の意味とは何かを考え、知的かつ実際的な読書の技術をわかりやすく解説している。初級読書に始まり、点検読書や分析読書をへて、最終レベルにいたるまでの具体的な方法を示し、読者を積極的な読書へと導く。単なる読書技術にとどまることなく、自らを高めるための最高の手引書。




◆アマゾンで見る◆◆楽天で見る◆◆DMMで見る◆

本を読む本
著者 :モーティマー・J.アドラー

本を読む本
検索 :最安値検索

本を読む本
検索 :商品検索する



●関連 Web
 上から目線の「本を読む本」を10倍楽しく読む方法
 Wikipedia:モーティマー・アドラー

●本書を引用した記事
 メトロノームとインターバルタイマ
 「読まない」という読書術
 あるがまま読むと速読できる
 英会話ができるようになる?「英語モードスイッチ」
 本と読みながら用語を調べてはいけない
 注釈本の使い方
 図読(図解読書)する

●このテーマの関連図書


読書について他二篇(岩波文庫)

読書術(岩波現代文庫)

知的複眼思考法誰でも持っている創造力のスイッチ(講談社 α文庫)

「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール(ブルーバックス)

読書力(岩波新書)

読書の技法誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門





■同じテーマの記事

深呼吸をしてストレスを解消する

ストレスを解消する方法として、お手軽にできる方法として「深呼吸する」という方法があります。ちょっときついな、と思ったら深呼吸をする、ちょっとしたことですが普段からのメンタルケアにはいいかもしれません。呼吸が浅くなってきたら深呼吸をする人に限らないですが、緊張状態になると呼吸が浅くなります。これは動物として必要なことなのですが、呼吸が浅い状態が続くと酸素が十分に回らずに余計に緊張状態が続きます。気分を入れ替えるために、い..

「教える」のではなく「シェアする」意識

よく言われることですが、何かに熟達したいと思ったら、だれにでもできる方法があります。他人に教えることです。ただ、どうもこの「教える」というのはハードルが高いです。つい、自分に「他人に教える程の知識があるのか」と疑問に思っちゃいますので。でも、実は誰にでもできることなんです。「教える」こと子供の頃に、「先生が生徒に教える」というイメージがついているので、ある程度熟達した人が、未熟な人に対してやる行為みたいな気がします。..

「以下の通り」は使わない

複数の情報を書くときに、つい「以下の通り」って言葉を使いたくなります。実際にメールやレポートなどでよく見かけます。でも、これって冗長で、意味のない上に、「あとで説明するから」的な文章になってしまって、読みにくくなります。これを使わないように文章を構成すると、読みやすいスッキリした文章がかけると思っています。結構多用されているので、あまり気に留めていない人も少なくないみたいですが。説明は概要→詳細が基本『ロジカル..

早く帰りたければ、予定をいれなさい

プレミアムフライデーとか、残業ゼロの日とかいろいろありますね。実際、サラリーマンにとって、残業代というのは生活給の一部だったりする部分もありますし、仕事も大抵は予定外のことが起きて、当初の工数ではできなくなって、期限が変わらない以上残業でカバーするしかないという側面もありますが、残業っていうのはある程度は必要なのかもしれません。でも、自己啓発の勉強がしたいとか、別の趣味があってなにかしたいと思っているような場合、やっぱり「今日は残業したくないな」という日も少な..

標準時間を持つ

いろんな仕事ををしている人でも、仕事を分割していくと、結構な量の定型業務に行き着きます。結局、仕事を速くするためには、パターンの決まった業務をいかに素早くやれるようになるかと、無駄な仕事をしないことです。本日は、仕事を早く終わらせるための基本的なアプローチ方法について。標準時間製造の作業は、標準作業と標準時間から出来上がっています。標準時間は、非常に単純な作業(たとえば、「電動ドライバを持つ」とか)の時間からできていて、複雑な..

記憶術:休み休み、繰り返し

どうも脳は繰り返し考えたことは記憶に残るようになっているそうです。出し入れすることで記憶力が強化される考えてみれば、会社に入るまでは、その業界のことなんてほとんど知りません。それなのに1年もすると、その業界でどんな会社があって、それぞれの特徴はどんなことなのかなんて、いちいち手帳を見たりしなくてもスラスラいえますよね。極端な話、あなたの上司の名前、別に考えるまでもでてきますよね。脳は繰り返し、出したり入れたりした情報をちゃんと..

イライラや嫌悪感はピーナッツリフレッシュ法で解消する

イライラしたり、「なんかイヤだなぁ」「やりたくないなぁ」というときには、ちょっと別のことをすると解消したりします。ピーナツ集中法を試すピーナツを上に放り投げ、落ちてくるのを口でキャッチする遊びをしたことがあるでしょう。イライラした時、それを繰り返します。気づいた時は怒りを忘れています。人間は、二つのことに同時に集中できません。それを応用した方法です。ピーナツ遊びという単純な行為..

イライラや嫌悪感はピーナッツリフレッシュ法で解消する

イライラしたり、「なんかイヤだなぁ」「やりたくないなぁ」というときには、ちょっと別のことをすると解消したりします。ピーナツ集中法を試すピーナツを上に放り投げ、落ちてくるのを口でキャッチする遊びをしたことがあるでしょう。イライラした時、それを繰り返します。気づいた時は怒りを忘れています。人間は、二つのことに同時に集中できません。それを応用した方法です。ピーナツ遊びという単純な行為..

ピントを外してストレスから逃げる

たとえば、誰かから理不尽な叱責を受けているとかの状態を想像してみてください。たぶん、相手を凝視していることでしょう。あるいは、何か起こって暴れまわっている人いて、自分にも危害が及びそうな状態。ぼんやり周りを見回していることはありませんよね。もちろん、危険を回避する上では重要な反応なのですが、それが長時間継続するとそのストレスでやられてしまうことが往々にしてあります。長時間労働もウツの原因になりますが、問題や自分を攻撃してくる人と..

日記を書く理由、日誌を書いたほうがいい理由

私はほぼ毎日、日誌をつけてます。日記ではなく日誌。ここには結構こだわりがあったりします。辞書で調べてみると、「日記」の項には「毎日の出来事や感想などを書いた記録。日誌。と書かれていて、日誌と日記はほぼ同じようなものみたいなのですが、たとえば、「航海日誌」は「航海日記」とはいいませんよね。違いは、事実を書くか、感想(印象)を書くかの違いではないかと考えてます。確かに、私は日誌に「あのヤロー、気に入らね〜」みたいに感想(?)を書くことも少なくありませんが、基本的には、あ..



posted by 管理人 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック