2020年07月27日

勝手に進むようにするとマネジメントはうまくいく





何かのプロジェクトのリーダーになると、プロジェクトのやるべきこと(タスク)はすべて一旦リーダーのところに集まってきます。

あまりリーダー経験のない人だと、どれから手を付けていいかわからずに、あるタスクを順番(発生順?、請求された順?、気になった順?、まぁいろいろ)やっつけようとします。そうするとプロジェクトは大抵遅れていきます。




■マネジメントのコツは、勝手に進むようにすること


何度も、何年もリーダーやマネージャをしていると、このプロジェクトのタスクをうまく勧めるコツみたいなものがわかってきます。私がリーダーやマネージャを指導するときに、しつこく言っているのが

 プロジェクトは勝手に進むようにしなさい

というコツです。

これを理解する(脊髄で反応できる)までには結構失敗しないといけないので、すぐに理解して、そのように行動する人というのは少ないですが。

以下、リーダーとマネージャは同じ意味で使ってますので、まとめてリーダーということにします。

■勝手に進むタスク


「勝手に進むタスク」というのは自分がやらないタスクです。つまり、他人にやらせること。

タスクには2つの状態があって、

 ・自分がやるべき状態
 ・メンバーがやるべき状態

の二つがあります。
ほとんどすべてのタスクは両方の面(状態)を持っていて、状況に応じてどちらかになっている、ということです。

たとえば、「進捗管理をする」というタスクは、以下の様な状態遷移をします。

 1.メンバーに進捗状況の記入を指示する★
 2.メンバーが進捗状況を記入する
 3.進捗状況を集計して、遅れているクリティカルタスクを発見する★
 4.そのタスクに対して回復策を検討する
 5.プロジェクトオーナー(上司)に報告する★

のようになってます。

ところが、リーダーが忙しいと、この"1"を実行しないので、2以降は誰も実行しません。
結果、状態遷移が発生せずに、タスクが止まるんですね。

そうすると、プロジェクトオーナー(上司)から、「早く進捗報告しろ!」と怒られて、慌ててメンバーに指示すると、「今すぐって言われたって…」になって、自分で状況を確認しながら入力するはめになるし、遅れているとなれば、回復策の検討・調整もリーダーがやらないとすぐにはできなくなります。そうしてリーダーはパンクしていきます
※それでパンクした本人が言っているのだから間違いない。

本来、リーダーがやらないといけないのは、上記の★の部分だけ。それ以外はメンバーのタスク状態です。

つまり、リーダーが作業している時間は、タスクの全体の長さ(工数)から見るとほんの少しで、ほとんどはメンバーがやっている時間なんですよ。問題は、「トリガをかけるのがリーダーである」ということ。

トリガをかけて放っておけば結果はメンバーが出してくれます。
だから、トリガさえちゃんとかければ「勝手に進んでくれる」わけ。




■トリガが最重要タスク


なので、プロジェクトで何かのタスクが発生したら、まず

 だれに、どういうふうに投げよう?

を考えて、とっとと投げてしまうことです。

リーダー自身が何とかしようとしたら回らなくなります。「一人じゃあできない」とわかっているから複数人でやっているのですから。

 メンバーにトリガをかけること

これを最重要かつ最優先タスクと認識していれば、プロジェクトはリーダーのせいで遅れることはありません。

誰かからタスクというボールを投げられたり、ボールが落ちているのを発見したら、ボールをすぐに誰かに投げてしまえばリーダーは、またそれが返ってくるまでは待っていればいいです。
リーダーの仕事は実は一瞬の作業(トリガをかけること)だけで、あとはなもんなのですよ(極論ですが)。

あとは、メンバーの作業の進捗状況を「チラ見」していれば休止状態になりません。
何かのリーダーになったら、これを再優先に意識してください。



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