こういう記事を読んでみえるということは、おそらくあなたは人よりも考える速度が早い方でしょう。そういうトレーニングをしていることになるのですから。
※こうした仕事の改善みたいなことを考える、あるいは情報を集めるだけでもトレーニングになっています。
ところが、そういうことを一切しない人もいます。
もちろん、地頭がいいのか、悪いのかによっても変わってくるので一概には言えませんが、どういうわけか「論理的に考えられない」「論理的な話ができない」「思考速度がやたら遅い」という人たちもいます。
こういう人たちと話をするのは、すごくイライラさせられる経験です。
どうしても、「どうしてこんな簡単なことがわからないんだ!?」と感じてしまうからです。
しかし、そう思っているのは相手も同じだったりします。「なんでこんな訳のわからないことをまくし立てるんだ!?」と。
■行動の速度を変える
もちろん、頭のなかの速度は変えられませんが、発言や行動の速度は変更可能です。
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しかし、話すスビードは相手の年代によって変える必要があります。
千葉大学の一川誠准教授の実験によると、 4 - 82 歳の約 3500 人に、自分が「 3 分」と感じた時点でボタンを押してもらったところ、年齢が高くなるほど、実際の 3 分を過ぎた時間でボタンを押す傾向がみられました。
さらに分析すると、 2 - 4 歳年齢が上がるごとに 1 秒長く感じ、 70 歳代では 1 割増しで時間を長く感じるということがわかりました。
つまり、年をとるほど自分が感じる時間の経過はどんどん遅くなり、実際の時間の経過のほうを早く感じるのです。よく大人が一時間が経っのが早い」と言っているのはこのためだと考えられます。
こうした実際の時間と人間が感じる時間の違いのことを心理学では「時間感覚」と呼びます。
年代の違いによる時間感覚を考慮すると、 50 代の人に向けて話すときは、 20 代の人に向けて話すときよりゆっくりと話したほうが印象がよいといえます。
相手の年代が特定されている場合や年齢層が同じ人たちを相手に話すときは、ぜひ意識してみましょう。
マルコ社(編集)(著) 『他人を支配する黒すぎる心理術』
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本書『他人を支配する黒すぎる心理術』にかかれているのは統計的なお話なので、実際の場面ではあまり実用的ではありません。
個人個人によって、ばらつきが大きくて、統計的には違いがあっても、いま目の前の相手に対しては大した意味が無いからです。
また、話す速度や思考速度というのは、人の体調、その時の感情、雰囲気に左右されることが多いので、同じ人でもつねに同じではありません。
ですので、私はまず相手を自分のペースに巻き込もうと思うときには、その人と挨拶や雑談をしてみるということを意識してます。
その時に、あいての速度をはかるのです。
■自分の速度を可変にするトレーニング
ただし、いくら相手の速度がわかっても、自分の速度が自在に変えられないと、本書『他人を支配する黒すぎる心理術』の効果は得られません。
なので、私はときどき(本当に「ふと思いついた時」ですが)、自分の考えていることや著名な演説の一部を
早い、普通、ゆっくり
はっきり、ちょっと口ごもりながら
甲高い声で、低い声で
など色んなパターンで言ってみる(なるべくセリフは同じにして)ようなことをやってます。
他人に見られると異様なので、一人の時がいいですよ。
このやり方は、実はマンガで学びました。
『ガラスの仮面』っていうマンガをご存知でしょうか(だいぶ古いですが)?
この中で、同じセリフを、
・疲れた人
・元気な人
・学者風
・眠そうに
などといろいろ要求されて、それに合わせて発言の仕方を変えるというシーンがありました(セリフは全く変えない)。
※それをマンガで表現できるというのも「すごい!」と思っちゃいましたが。
同じ発言でも、話すスピードや抑揚で全然違うように聞こえるんだ!
とちょっと感動したりしまして、これが印象に残っていたので、このやり方をマネてみました。
ただし、俳優ではありませんので、「疲れている」と「元気がない」とを区別できるほどの能力はありませんので、上記の程度の分類にしてます。
こうして、色んなパターンで話すトレーニングをしていると、いざというときに、意図的に相手に合わせて調節することができるようになるみたいです。
■相手が居心地のいい調子ではなす
他人に対して影響力をもたせようと思うなら、相手に合わせて話すスピードや抑揚(まとめて「調子」と呼ぶことにします)を変える方がいいです。
これは意識していないと「自分に心地いい調子」になってしまって、相手に響かなくなることがあります。
相手が最も心地よいと感じている調子で話すと、提案を受け入れられたり、合意してもらえたりする確率が上がります。
また、意図的に話す調子を変えることで、相手の受ける印象を変えることもできますので、常に相手に合わせなければならないというわけではありませんが、ひとつのテクニックとして覚えておくといい方法です。
もちろん、内容がバツならダメかもしれませんが。
■参考図書 『他人を支配する黒すぎる心理術』
「人を操る」とは「良好な人間関係を築くこと」につながるのです。
人間関係の悩みを解決して、円滑なコミュニケーションを行なう方法のひとつに、心理学をベースにしたコミュニケーション法が存在します。
心理学的見地から、相手の表情やしぐさ、行動を分析して心理状態を把握し、コミュニケーションに役立てる心理術のなかでも、相手を「支配する」(=操る)心理術にフォーカスしたのが本書です。
コミュニケーションとは言い換えれば「操り合い」のこと。心理学をベースにした心理誘導に役に立つ考え方や具体的なテクニックを学ぶことで、コミュニケーションスキルは大きく向上することでしょう。そう、「人を操る」とは「相手との良好な人間関係を築くこと」につながるのです。
本書では人を操るための心理学や心理テクニックを紹介するために、「心理学」「心理術」の専門家への取材を敢行。心理学の基本や相手の心を透視(見抜く)技術について紹介するとともに、メインコンテンツでは相手の行動や心理を自分の意図した方向に誘導する心理術を紹介しています。
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著者 :マルコ社(編集)
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