結構久しぶりですが、ビジネス書をご紹介します。
図書名称: 上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
著者 : 新名史典
いかにもサラリーマンに向けの本なので、読んだことがある方も見えるかも。
私のブログでも時々引用させて頂いています。
とくにポイントだと思うのは
上司が仕事のボトルネック
という点。仕事の効率を挙げるためには、上司をうまく巻き込んで行くことが重要。その点を「上司を上手に使う」と著者は表現しています。
要約を作りましたので、何回かに分けてご紹介したいと思います。
第1回は、目次の紹介。
本日は、本書の目次は無視して、全体の要約をお送りします。
★(抜粋要約)〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
当時27歳だった私に突然、新規営業部門の統括部長という内示をいただいたのです。
「新規に立ち上げる営業第四部は新名君にやってもらいます。」
後から聞いてさらに耳を疑ったのですが、創業オーナーのご指示は「若手にチャンスをやったら、つぶれるのか、成功するのか、この目で見たい」というものでした・・・
配属いただいた部下は、ほぼ全員が私よりも年上。中には私の親ほどの方もおられます。全く実績も何もない私にマネジメント能力があるわけがありません。焦るだけで衝突を繰り返していたころ、ある大先輩の一言に衝撃を受けることになります。その時から、私の考え方は180度変わりました。
時は過ぎ、数年後に私は商品開発部門で商品企画室長という立場になっていました。次第に私も年下の部下を多く持つようになり、彼ら彼女らを指導しているうちにあることを疑問に思うようになりました。私への報告や相談があまりにへたなのです。仕事の内容そのものはそれほど間違っていないはずなのに。そのときに私が気づいたこと、それが「彼らは上司の立場、悩み、苦悩を知らないのだ。」ということでした。
私は20代にして異常な立場を経験しました。そして、上司がどんなことで悩むものなのか?ということを肌で知ることができました。そのため、報告するにしても、相談するにしても、上司の考えを常に予測して動いていました。それが決定的な差だったのす。これを本書では「部下力」と名付けました。そして、一生懸命に実務はやっているのに、この「部下力」が発揮できない若手ビジネスパーソンの一助となりたいという想いで書き上げたのが本書です。
よく上司は部下を「可愛がる」という言い方をされます。すると、まるで「可愛い」部下を大事にするように聞こえます。
しかし、本当に上司は「可愛い」部下を大事にするのでしょうか?私は決してそうではないと思っています。上司は自分のサポートとなり、自分の力の及ばぬところにスキルを持ち、自分の動きを察知してくれる「使える」部下を求めています。
そのような部下が「可愛く」思えることはあっても、決して「可愛い」部下を優遇することはありません。なぜなら、それは自分のためにならないからです。
あなたの仕事の効率を左右している因子はなんだろうか?
それは、上司の「承認」をえることではないだろうか。
仕事は、コミュニケーションができて初めてできる。それが組織として行われる以上、部下が自分の責任範囲でできることというのはしれている。ある部門に所属していれば、その部門の上司の承認がなければ、あなたの仕事は一歩も前には進まない。他の部門に交渉に行っても、それがあなたの提案であるのか、部門の提案であるのかでは相手の動きはまったく変わってくるだろう。ましてや、「こういうふうにやりたい」とおもっても、上司から「ダメ」を出されれば、それは完全に頓挫してしまう。どれほど作業が早く出来たとしても、コミュニケーションができない人は仕事としては価値がないのだ。
だから、あなたの仕事のやり方を決めているのは上司なのだ。
その上司を上手に制御すること、それが「部下力」である。
部下力は、上手に上司に情報を出し、それによって上司の承認をもらうことである。
何かをしようとした時、すんなり上司に承認を貰える人と、詳細な情報を出すように指示されて、再び資料作りに追われる人は何が違うのか。
それは情報を出すタイミングと上司からの信頼だ。
「上司に贔屓されている」あるいは「上司に気に入られている」という風に見える人もいるだろうが、上司はそれほどウェットには考えていない。好き嫌いで仕事が進められるほど甘いのであれば、そもそも上司にはなれない。
上司といい関係を築いている人は、上司をうまく立て、適切に情報を開示して上司に承認がもらえるように努力しているのだ。それを見ずに、結果だけ見るから、「上司の好き嫌い」で仕事が割り振られているように見えてしまう。
上司の目線で物事を見ると、ぜんぜん異なるものが見えてくる。
上司の目標は自分を守ること、ひいては自分の組織を守ることだ。
その判断基準に基づいて、今の仕事はどのようなものであるのか、どのような影響があるのかを考えよう。
上司とは孤独なものである。判断は自分の責任においてしなければならない。したがってどうしても慎重になる。「失敗しても誰かが責任をとってくれる」と思える部下の目線とは異なるものが見えるのだ。その目線を意識して、上司の気持ちを先回りして、上司に情報を開示できる人が、「使えるやつ」という判断をもらえるのだ。
上司のモチベーションは、仕事の成果が出ることの他に、他部門から部下や組織を褒められることで上がる。
そして部下が嬉しそうにすることによって、自分の部下への貢献に自信が持てるようになる。だから、上司に何かしてもらったら、「上司なのだから当然」という取り方をせず「大変有難うございました」と感謝を示そう。
社会人として、何かをしてもらったら即座にお礼をいうのは常識だが、上司に対してはとくにそれを意識するべきなのだ。
上司を会議でうまく建てることができれば評価は上がる。
上司に「教えてください」と上司の知識と経験を尊重する発言ができれば、上司は気前よく教えてくれる。
また、上司とて人間関係が部下より広いわけではない。部下は部下のネットワークを持っている。それをきちんと活用できてこそ、部下としての力を上司が認めることができる。
上司は、「使える部下」を求めている。
あなたが使える部下になれば、それは上司に気に入られる部下になれるということだ。
新名史典(著) 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方』
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いかがだったでしょうか?
次回は、私がキーポイントだと思ったところを抜粋してお送りします。
■参考図書 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方』
常に「上司の考え」を予測しながら動く能力、それが「部下力」。この「部下力」を身につけることで、上司を上手に動かすことができるようになり、あなたの仕事も効率的に回っていく!
上司は、仕事ができる部下が可愛く思えても、可愛いから仕事を任せるわけではない。また、仕事は一人で進めるものではなく、上司の決裁がないと進まないものがたくさんある。
そこで本書は、一所懸命に実務をこなしていても、なかなか上司に認められない、仕事を任せてもらえない、または、仕事がスムーズに進められないという部下が身につけたい「部下力」を丁寧に解説!
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●本書を引用した記事
新しいシステムには一番協力してほしい人の名前を入れる
人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
上司が部下の相談に乗ってくれないのはなぜ?
海外出張に行くときは、その国の言葉で挨拶をしなさい
事前に上司に電話をしてもらう
人を理解するなら修飾語に注目する
報告書のコツ:追加資料は生情報へのショートカットにする
最初が肝心、あとは惰性でもOK!
部下力のみがき方4:キーメッセージ2
部下力のみがき方3:キーメッセージ
部下力のみがき方2:要約
部下力のみがき方1:部下力のみがき方
報連相の手段―上司を捕まえる
報連相の手段―上司を捕まえる
会話の階層構造を理解する
人を動かす:人に好かれる原則2:聞き手にまわる
人を動かす:人に嫌われる方法
目標は自分だけが管理できる
人を動かす:日光を吸い込みなさい
上司には上司がいる
人を動かす:一心に相手の話を聞くことは、相手に対する最大の賛辞である
人を動かす:人に好かれる原則3「名前は当人にとって最も快い、最も大切な響きをもつものであることを忘れない」
人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」人を動かす:人に好かれる原則1「誠実な関心をよせる」
人を動かす:人に好かれる原則2「笑顔で接する」
人を動かす:幸福は自分の気持ちで決まる
人を動かす:笑顔で電話しなさい
人を動かす:あなたの応援がしたい
人望が集まる人の考え方:相手に注意を与えて成果を上げるための7つのルール
人を動かす:相手が優位であることを探す
人と動かす:他人のことに関心を持たない人は、苦難の人生を歩まねばならない
人を動かす:相手の心のなかに強い欲求を起させること
人を動かす:心のなかに欲求をおこさせる
人を動かす:相手の立場から物事を見る
ドラッカー365の金言:組織の精神はトップから生まれる
人を動かす:人の8つの欲求を満たす
人を動かす:父は忘れる
人を動かす:罰則は「前向きさ」を失わせる
戦略的不機嫌さ
ものの見方の10パターン05:本質
やり直しなしで一発OKをもらう方法
報告書に必須の4要素:5.「反応」を引き出す
北風と太陽―意図を隠して行動を促しなさい
犬が近づいてきたら道を譲りなさい
影響力をもつと仕事ができるようになる
長所を挙げてもらうと勝手に説得されてくれる
到達基準点を最高にする
●このテーマの関連図書
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