会社でいろんな人のメモの取り方を見ていると、7割近くがA4のノート(事務用品として常にストックが有る)に取る人、2割が小さなメモ帳(大きめな付箋も含む)に取る人、残りがその他の方法でやっている人という感じでしょうか。あなたの周囲はどうでしょう?
■メリットとデメリット
ノートにメモ取る人のメリットは、書く面積が広いことでしょう。
私も以前はノート派だったのですが、書く面積が広いと、大きな文字で書きなぐったり、2つの発言などの相関を線でつないだりして図解できることと、全部つながっているので、メモが亡くならないことでしょうか。
逆にデメリットは、かさばって「いつでもどこでも」というわけには行かないことですね。
もう一つのデメリットが、時系列でないと読めないことです。
つまり、ページ順が固定されてしまっているので、複数のページにわかれたメモをまとめてみることはできません。
逆にメモ帳のメリットは、小さいのでどこにでも持ち歩ける。必要なときにすぐ取り出せるというところでしょう。
私の場合、メモ帳が簡単にちぎれるようになっているので、1枚1枚がばらばらになる代わりに、複数のメモをつなげて見ることができます。
■ノートのメモの最大の弱点
ノートにメモをとる場合の最大の弱点は、ここにあります。
つまり、ひとつの話題が、時系列的に連続していない場合、これをカタマリとしてみることができないんです。
この対策として、ある本には
メモをとるときは、後で追記できるように空白を多くいれること
というコツが書いてありました。しかし、この後どのくらいその話がされるのかわからないのに、適切に空白をあけることなんてできません。
余裕が有るようにと考えれば、1件一葉(ページ)で書けば、あっという間にノートなんてなくなってしまいます。
一時間程度の会議であっても、問題は同じです。話題があっちに行ったりこっちに行ったりすれば、整理してメモをとるなんて言うのは無理です。
ですので、過去の記事でも何度か触れていますが、
メモは整理してとろうとしてはいけない
という結論に達しています。
時系列に流れていく時間を追いかけるためには、その流れのままメモをとるのが大切なのです。
逆に思考を整理するためには、時系列を無視して、「情報を収集する」という作業が必要なので、分散した情報を一箇所にまとめることができるノートのほうが便利なわけです。
毎日ひとつのプロジェクトがちょっとずつ進んでいくことなんてありえません。
いろんなプロジェクトが大きく進展したり、トラブって逆戻りしたりしながら日々仕事をしているのに、プロジェクトの経緯をリアルタイムにまとめることなんて不可能です。何かを考えるにしても、思考はあちこちに飛びます。それを順序が操作できないノートにまとめようとすること自体が無謀だと考えています。
■メモ帳をデジタル化する
デジタル化するときも全く同じ。
情報を捉える作業をするときには、「素早く」「簡単に」「あるがまま」捉えられるツールがいいです。
メモ帳アプリも使う
でご紹介したスマホのツールなどを使って、殴り書きでどんどん記録できるようにしましょう。A6のリングノートも相変わらず愛用してます。
ポイントは、
・1件一葉で書いて、かき捨てても惜しくない程度のコストであること
・即座に書き始められること
・書く作業にストレスがないこと
です。そういう意味で、スマホやタブレットの手書きメモ帳アプリはやたら便利なわけですね。
■ノートをデジタル化する
情報を整理するときには、これらを机(PCのデスクトップでも)に広げつつ、ノート(電子情報なら、EvernoteやOneNote)に関連情報とセットにしながらまとめましょう。
ここで、デジタル(電子情報)のノートのメリットは、大きさに物理的な制約がないことです。
つまり、書くことがあるだけ無限大に1ページを広げられます。物理的なノートならそうは行きません。MAXでもA3がいいとこでしょう。
ノートのポイントは
・1つの見開きで多くの情報が載せられること
・相関関係や依存関係が表現できること(図解)
・多数の色を使って、豊かな表現ができること
・繰り返し追加削除がし易いこと
です。
実際以前ご紹介したように、Evernote や OneNote、MaindMap などのツールが、最近の私の主な記録媒体になってます。
もちろん、手書きも使っています。やっぱり、絵を書くのは紙とペンが一番直感的なので。
ただ、最終的にはそれをスキャンして、OneNote に貼り付けて、その後の追記などはそこにやるようになったので、最近は紙のノートの消費量がすごく少なくなりました。1ヶ月に10ページも使いません。以前は1〜2ヶ月でノート(80枚)をを使いきっていたので、激減といっていいかと。