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●簡単なメッセージほど伝わりやすい
プレゼンカを、ここでは「伝える力」と定義します。
第一に自分が思っていること、考えていることを相手に理解してもらう力。それに加えて、人を説得する力もここに含まれます。
人に何かを伝えるには、最初に目的を決めることが大事です。
何のために、誰に向けて、何を伝えようとしているのか。そこから逆算することで、プレゼンの方法が決まります。
当然のことながら、目的は簡単であるほど伝わりやすい。政治家の演説であれば、要は投票してもらいたいわけです。ですからメッセージは「○○党に入れてください」となります。そこから「どうしたら人れてくれるのか」を逆算して話すのです。
ロバート・アラン・フェルドマン(著) 『フェルドマン式知的生産術―国境、業界を越えて働く人に』
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ここは、交渉やプレゼンにおける重要なポイントを言っています。私は何かの交渉やプレゼンをするときには、このことにいつも注意しています。
一言で言うと、何が言いたいのか?
本書『フェルドマン式知的生産術―国境、業界を越えて働く人に』では、これを「目的」と書いていますが、プレゼンを受ける側になって初めて気がついたことは、「結局何が言いたいのかよくわからない」プレゼンや報告が結構あるということです。
こういう時には、大抵こういう質問をします。
「で、要するに何が言いたいの?」
これの答えに2文以上必要な回答が来た場合には、「わからない。出直しといで」。
一つの単語でスパッと言い表せないことは、たいていプレゼンする側も整理ができてません。
あるいは、いろいろ条件が着き過ぎで、実際にやったとしても迷走する可能性が高いのです。経験上。
■まず、「要するに」を用意する
自分が何かの主張をするときには、頭のなかにその主張をするに至った様々な出来事や考えが浮かびます。しかし、それを説明していても伝わりません。伝えるためには、誤解があっても構わないので一言で言い表す単語を探すことです。
その単語の意味の中で、どういうふうにそれを汲み取って欲しいのかを説明するわけです。
だから、最初に「要するに〜」を作って、そこから文章やプレゼンを組み立てていかないと、相手には伝わりません。
本書に、優先民有化の時の議論について書かれてました。
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単純なメッセージで目的をはっきりさせることの利点は、2005 年の郵政選挙を見ればよくわかるでしよう。この選挙は自民党の小泉純一郎総裁と、民主党の岡田克也代表の間で戦われた選挙でしたが、小泉側の主張は非常にはっきりしていました。
「私は郵政民営化法案を通したい。民営化にはこういう利点がある」
それだけです。
岡田側はそれに対していろいろ批判をしましたが、なぜ批判するのかを伝えられませんでした。
小泉改革に反対するのか、支持するのかも暖味で、有権者は民主党が何をどうしたいのか理解できなかった。だから負けたのです。
目的をはっきりさせること、それが第一のポイントです。
ロバート・アラン・フェルドマン(著) 『フェルドマン式知的生産術―国境、業界を越えて働く人に』
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確かに、小泉首相は、「今国会のキーワードはこれ!」みたいな表し方がうまかったですね。
参考にしましょう。
■参考図書 『フェルドマン式知的生産術―国境、業界を越えて働く人に』
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書名 :フェルドマン式知的生産術―国境、業界を越えて働く人に
著者 :ロバート・アラン・フェルドマン
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