スケジュール管理をするツールは色々あります。
多くの場合、スケジュールを細分化したり、日付に当たる部分を入力したりするだけでガントチャートが自動的に作られるようなソフトを使うかもしれません。
でも、私の会社で言うと、いろんなツールを導入してみましたがどれも定着しませんでした。
で、結局何を使っているかというとEXCELです。
EXCELならすべての人のPCに入っている(社内標準ソフト)ので、伝わらないことがありません。
進行状況も都度入力していけば分かりますし、専用ソフトだからといって、勝手に進捗状況を取り込んでくれるわけではなく、所詮入力しなければできませんし、進捗で「完了」を除いた進捗状況は相当「エイヤッ」です。
所詮その程度の進捗状況判断レベルなので、それを自動的に醜形してグラフ化してくれても、元の数字が信用ならないので、その結果出てきた数字が信用できるわけがありません。
■開発マイルストーン
ツールを使うとしたら、私のオススメは、EXCELのマクロで作られた開発マイルストーンというツール。
これならスケジュール管理に必要なひととおりの機能は備えていますし、EXCELなので、見られない人がいません。
ただ、昨今 EXCEL にくっついてくるマクロのウイルスもあるので、嫌う組織もあるようです。
だったら単純に日程計画だけが書かれたガントチャートを EXCEL で書くだけで十分ではないかと。
■EXCELでチャートを書くコツ
EXCELでスケジュールのチャートを書くコツは
・開始と終了を図形ではなくセルに文字を使って入れること
・A,B列に名称と担当者を書くこと
・グループ化すること
の3つです。それ以外はほぼ自由に書きます。
■開始日と終了日は自動計算で
正しく言うと、実際に日付が始まるのは G列 からです。
C,D,E,Fには開始予定日、完了予定日、着手日、完了日 がそれぞれ入っていますが、これは簡単な関数で自動的に出すことができます。
たとえば、日付が 2行目 に入っているとすれば、10行目のタスクは
LOOKUP("○", G10:ZZ10, G2:ZZ2)
とやってやれば見つかります。
■開始と終了は文字を使う
この LOOKUP 関数を使うためには、開始時点と終了時点に特定の文字を入れている必要があります。
このため、開始日には「○」、終了日には 「●」のような記号を使っています。同様に着手日と完了日も「◆」「◇」のように文字を使います。
■グループ化する
タスクを作った時点はひとつでも、実際にやる日が近づいてくるとより詳細なタスク分解が必要になります。このために、タスクの下にはどんどん行挿入をしながら作っていくのですが、グループ化しておくと、見たくないタスクはグループ表示のレベルを変えることで変更できるようになります。
いわゆる「折りたたみ」という機能です。
■日程は詳細化しない
最後に、足の長いプロジェクト(たとえば1年間とか)だと、日付や時間指定してまで1年後のスケジュールを作ることに意味がありません。
そういう時は、直近の1〜2ヶ月だけを Daily にしておき、それ以外は Weekly にしてセルを作れば簡単に全体表示ができるようになります。私は、直近3ヶ月は Dailyで、それ以降はWeeklyで作っておいて、1ヶ月毎に直近3ヶ月を Daily にするとともに、遅れたタスクの再見直しをするようにしています。
日付はソフトに適当に処理させようとすると、日次(Daily)とWeeklyのどちらかになって、長すぎるか大雑把すぎるかのどちらかになってしまいますので、人間が自分の感覚に合うようにしてやればいいです。1ヶ月は Weekly だと 4列 をですが、これを展開するには、各列の後ろに 6個列を挿入してやれば完成。あとは、右下をドラッグすればEXCELが自動で日付を入れてくれます。
日程計画なんてそう毎日見るものでもないですし、そのソフトの費用対効果、使い方の習熟を考えたらシンプルが一番ですよ。