発想法として有名な方法に「NM法」があります。
これは「アナロジー発想法」を使いやすくした方法ですので、「アナロジー発想法」を使ってみたいかたには具体的な方法として役に立つかもしれません。
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●アナロジーをより使いやすくした「NM法」
NM 法は、これを考案した創造工学研究所所長の中山正和氏のイニシャルにちなんで名づけられた発想フレームワークです。ゴードンのシネクティクスをさらに発展させたものです。
アナロジー(類比、類推)を使って発想する点ではシネクティクスと同じですが、アイデア発想の手順が明確で使いやすいのが特徴です。
当初はメーカーにおける製品開発などがメインの活用法でしたが、最近では業務改善や新しいサービス開発など、ソフト面でも使われています。
日本国内では、かなり浸透している発想フレームワークの1 つです。
NM 法では次の6 つのステップでアイデアを生み出します。
・ステップ1
対象となる課題を設定する
・ステップ2
ステップ1から課題を表現するキーワード(連想しやすいもの)を決める
・ステップ3
ステップ2 からアナ□ ジー(類比)を発想する
・ステッブ4
ステップ3 の背景となる要素や構造、働きなどを探る
・ステップ5
ステップ4 と対象課題を結びつけてアイデアを発想する
・ステップ6
生まれたアイデアを絞り込む、あるいはつなげて、1 つの解決策とする
それでは練習してみましよう。たとえば、「だらだらした会議が多く、時間効率を妨げている」という問題を解決するアイデアをNM 法で発想してみます。
●ステップ 1
テーマを「会議の時間を減らすには」と設定する
●ステップ2
「話し合う」「減らす」をキーワードに決める
●ステップ3
「話す」→ 電話、英語、マイク
「減らす」→ 借金、痛み
●ステップ4
電話→英語、マイク、 回線を通す、声を変換、外国人、言葉、大きくする
借金、痛み→ 後から払う、裁判所、住宅、車、銀行、口ーン、病院、薬、炎症、治療
●ステップ5
ステップ4 の要素とステップ1 のテーマから、アイデアを発想する
・「後から払う」→ 「後から会議の内容を確認する方法」
・「銀行」→ 「あらかじめ、会議の解決案を預けておく」
・「裁判所」→ 「発表の時間を決め、オーバーしたら罰金を科す」
・「治療」→ 「会議の発表が長く要領を得ない人は個別でレクチャーする」
●ステップ6
こうして生まれたアイデアは、そのままだと散漫なものになるので、絞り込む、あるいは複数のアイデアをつなげて1 つのストーリーにしていきます。
「出席者は全員、あらかじめ議題に対する自分の意見を事前にメーリングリストで配信し、所定の時間でそのボイントを他の出席者に説明する。その際、所定時間内に終わらない場合は、罰金箱に100 円力ンパすることとし、会議の議事録をまとめて、全員に回覧する義務を負う」
いかがですか?
NM 法はステップがしっかりしているので、ある程度、強制的に発想していける点が良いですね。また、発想の元(ヒント)を得る方法も整理されているので、とても使いやすいと思います。アナロジーを得るものは、自然現象、生物や機械のしくみ、社会活動や社会現象、日常的なたわいのない事象などが手がかりになると思います。
永田豊志(著) 『革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55』
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ご参考まで。
ただ、本を読んだだけでは使いこなせるようにならないので、いろいろな今抱えている自分の課題について、考えてみるのがいいです。考えると言っても、頭のなかだけでこねくり回しても、すぐに忘れてしまうだけなので、ノートに書いてみましょう。
■参考図書 『革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55』
本書は、ビジネスパーソンにとって、これからの時代のもっとも重要な知的ウェポンとなるクリエイティビティを磨くための発想力、アイデアを生み出すためのフレームークを提供するものである。
ロジカルシンキングや地頭力はもちろん重要だ。しかしそうした「左脳型発想術」だけでは、改善はできても大きな成果は望めない。八方ふさがり状態であってもブレイクスルーを起こし、大成功を引き寄せるには、前例や従来の固定観念をくつがえす「右脳型発想術=第六感発想術」が必要だ。
従来のアイデア生成の本は広告関連など元々クリエイティブな仕事をしている人向けが多数だった。そのため、アイデアづくりが日常業務となる専門職以外の読者にとっては、もっと短時間で実務に使えるアイデア発想方法が切望されてきた。
本書は、一般のビジネスマンやOL、経営者や勉強に熱心な読者に対して、フレームワークを駆使した「短時間」で「最大の成果」を生むためのアイデア作成方法を解説する。
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書名 :革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55
著者 :永田豊志
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