■フィードバック分析
「フィードバック」といっても、誰かと反省会をすることではありません。
一人だけでできる方法です。
これは以下の本で紹介されていました。
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強みを知る方法はひとつしかない。
フィードバック分析である。
何かをすることに決めたならば、何を期待するかを直ちに書き留めて置かなければならない。
そして9ヶ月後、1年後に、その期待と実際の結果を照合しなければならない。
P.F.ドラッカー(著) 『明日を支配するもの』
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実際、やってみましたが、何が強みなのか、何が得意なのかというのは、そこからはわかりませんでした。
もちろん、私のやり方が悪いだけです。
こちらにさらに詳しい手順が書いてありました。
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フィードバック分析の手順
<1>
「現在、自分がやっている仕事」、もしくは「新しく始めた仕事」を書き出す。
その各々の仕事に、「その期待する成果、目標」も書き出しておく。
<2>
9ヶ月後、1年後に、その期待と実際の結果を照合して分析する。
すると、「自分の強み」、「自分の弱み」、「自分の知識の蓄積」が明らかになる。
また、同時に、勉強すべきことや改善すべきことも分析する。
<3>
2を踏まえたうえで、今後、3年〜5年に取り組むべき仕事はなにか、それは自分がやるべきことか、自分の強みと一致しているかをさらに分析していく。
こうした思考のステップを踏んで、また�@に戻る。
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ここの<2>の「すると」の部分がわからないんですよね。
「フィードバック分析」で検索すると、多くの記事で「こいつはすごい方法だ!」と書いてあるのですが、私レベルではさっぱり…?。
もちろん、たまには強みや弱み、得意・不得意が発見できることもありますよ。全くゼロではありません。
しかし、その殆どはぼんやりと認識していることが若干強化された程度で、目が覚めるほどのことはありません。
ということがず〜っと長いこと続いてました。
でも、凡人なのできっとやり方に何かあるんだろうとしばらく我慢して続けていて、あるとき「はた!」と気がついたことがあります。
■他の選択肢は?
問題はこの分析するという部分。
やろうとしていた結果
実際にやった結果
の2つを比較しても何もわかりません。その時間軸を逆にさかのぼって、分岐点を探した時です。
何かの活動をするときには、幾つかのターニングポイントがあります。それはやる前にはわからないことが少なくありません。
やった後だからわかるんですね。
このターニングポイントで、判断した結果が現在の結果につながっているということで、もし別の判断をしていたら、別の未来が待っていたわけですね。
※これを並行宇宙といいます。最近読んだマンガの受け売り、かつ、本文にはなんの関係もありませんが。
このターニングポイントでの自分の判断がどうだったのかを、振り返ってみて、
・他にどのような選択肢があったのか
・なぜ、この選択肢を選んだのか
・結果としてその選択はどう評価できるのか
を考えることが「分析」なんだと理解しました。
たとえば、プロジェクトを始めるにあたって、まず「××関係者にリサーチしよう」と考え、実施したとして
・なぜ現物の確認に行かなかったのか?
・リサーチの結果が逆に出ていた時、どう判断しただろうか
・関係者の選択は過不足がなかっただろうか(あとで、「なんでオレに確認してないんだ」とクレームが付いた)
・なぜ、「リサーチからとりかかる」のがが最もいいと思ったのか?
・プロジェクトの途中で足らないことに気がついたことはなかったか
:
:
みたいに、あの時の判断はどうだったのかを、評価者の立場に立ってみて考えてみる、みたいなことです。
■まだまだ、フィードバック分析には程遠い
強みがわかるようになったり、どのような勉強が必要なのかがわかるようになったりするには、まだまだ程遠いですが、次に判断を迫られるようなシチュエーションになった時に、
「自分はどうも短期的な利益を優先して以前失敗することが多かった」
という経験があれば、
「もうちょっと長期について検討してみよう」
と考えるチャンスも出てくるということです。所詮、「チャンスもある」というレベルで、より良い選択ができるというレベルになったりしてないのは、凡人の限界でしょうか。
※私だけ…という考えはしないでおこう、、、と。
ということで、偉そうに「フィードバック分析」について語ることはできませんが、ちょっとだけ、うまくいかない人のヒントになれば嬉しいです。
■参考図書 『明日を支配するもの』
21世紀のマネジメントを予測
今世紀を代表する経済学者、ドラッカー教授の最新作で、全世界で同時出版された話題作である。
「日本興隆の歴史が20世紀の世界史そのものであり、現在の世界経済を生み出したのも日本である」と主張する著者にとって、我が国が今、直面している危機的状況は、世界経済が一大転換期を迎えたことのあかしであると言う。これから起こる変化は、過去の産業革命や大恐慌、第2次世界大戦後の構造変化よりも大規模で急激であり、その時にリーダーたる者は、諸問題を解決する能力を持っていなければならない。
そこで教授は、従来の常識に基づく経営論をあえて視野から外し、「21世紀型のマネジメント」を大胆に描き出した。第1章では、マネジメントは企業や、法、国境、組織などの制限のもとに成立するといった常識がまず間違いだと指摘する。
さらに、破局的な少子化など人口構成の世界的な変化が、企業の経営戦略の前提そのものを変えてしまうことを強調する。それらをもとに、タイトルでもある「明日を支配するもの」、すなわち変革の担い手である「チェンジ・リーダー」像を定義していく。
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書名 :明日を支配するもの
著者 :P.F.ドラッカー