2016年01月14日

読みづらい自己申告書は読まれない




面接に臨むとき、本人の職務履歴や自己申告書を書きますよね。
実際、あれで結構損をしている人がいます。

■面接官はシロウト


過去記事で何度も書いてますが、新卒採用を除き、中途採用や昇進昇格の時に面接官は現場の課長や部長が担当します。人事もフォローしますが、現場の意見がとっても重要なので。したがって、自己申告書などの書き方や書式に関しては完全に素人です。読み慣れてません。

一方で、多くのビジネスマンは、メールのような文章には慣れてます。割と短いセンテンスで、表示エリアの2〜3割しか文字が埋めてないようなもの。

しかし、自己申告書は、わりとエリアにぎっちりつめ込まれていますし、私も過去記事

 昇進面接:申告書は隙間をコントロールする

でも書いたように、隙間はかなり少なくすることを推奨しています。

この2つのギャップがあって、面接官になると、「よ〜し、読み込むぞ!」と思わないと自己申告書って読む気にならないんですよ。その上、文章が理解し難いものだったら、まず途中で投げ出してしまいます。
※とくに私みたいな面倒くさがりなヤツはダメですね。集中力が長続きしませんし。

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本人は詳しく記述したつもりのダラダラ書き……といった例です。
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隅から隅まで時間をかけて読めば、必要な情報は記述されているのかもしれません。

けれど、採用担当者は多忙。一見して知りたい情報が見つからなければ、記述されていない書類と同じよ与つに選抜段階ではねられてしまいます。

合格する応募書類作成のために重要な基本は 2 つ。

第一に、応募先の選考評価の材料となる情報をきちんと提供すること。
また第二に、選抜段階での拾い読みでも、その情報が採用担当者にわかりやすく読みやすく記述されていることです。

小島美津子(著)  『採用側の本音を知れば転職の書類選考は9割突破する』
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これは全くその通り。実感です。

■言いたいことを書くのではなく、聞かれそうなことを書く


まあ、普通のコミュニケーションでもそうなのですが、

 自分の言いたいことを言う人は話を聞いてもらえない
 相手の聞きたいことに答えるひとは話を聞いてもらえる

という法則があります。自己申告書も同じで、相手の聞きたいと思っていることが、「ぱっと見てすぐに分かる」ように書いてある自己申告書は、面接官をしていて、ストレスになりません。逆に読んでも読んでも意味がわからない自己申告書はそれだけで減点対象(にはしませんよ…)。

■聞きたいこと


面接官が聴きたいことは、大して多くありません。
過去記事でも触れてますが、

 ・どういう課題(ミッションと目標)で
 ・どう考えて
 ・どのような困難をどう乗り切って
 ・結果としてどうなったか?
 ・他の人との協調性は?
 ・会社や組織に対する意識は?
 ・その業務における技術力は?

くらいです。

これが、「ぱっと見てわかる」ようになっていれば、問題ありません。
一つだけ強調するなら、文字として長所を出すためには、「数字を書くこと」です。

口頭で話している時には、ストーリー性が重要ですが、文書にした時には、数値的な論理性が重要なんですね。論理性を高めるためには、数字が書いてあれば、ごまかしは効きます。

 「年間132回の機械の修理依頼があり、そのうち32%にあたる42台が再修理になっていたものを、18台に減らしました」

なんて実績を口頭で言われても、数字なんて1秒後には絶対覚えてません。少なくとも私は。でも文字に書いてあれば、返り読みができるので「おおすごくいい結果だよね」と言いやすいわけです。

ただし、『採用側の本音を知れば転職の書類選考は9割突破する』にも書いてあるように、文書で書くのに、口頭で話すときのように

 「年間132回の機械の修理依頼があり、そのうち32%にあたる42台が再修理になっていたものを、18台に減らしました」

と書いては読みにくいでしょ?

 対策前:132回→42台再修理
 対策後:132回→18台    57%減

と書くことです(並べて比較しやすくする、効果を正確に書く)。

これが、相手の聴きたいことを、読みやすく書くという方法だったりします。




■参考図書 『採用側の本音を知れば転職の書類選考は9割突破する


すべての面接質問は、選考上の意図があって聞かれています。

「そんなこと聞いてどうするの?」と思う質問や、
一見すると雑談の延長のような質問にも、実は応募者のことを
確認するための深い意味がこめられているのです。

ですから、質問への応答では、面接担当者が自分の
何を気にしているのか、何を確認しようとしているのかという
意図とねらいを察することが重要になります。

そこがわかると、採用されるための「正しい答え」を見つけやすいからです。
本書では、転職面接における基本情報を一通りカバーしたうえで、
面接で聞かれるさまざまな質問を提示し、その質問で

「採用側が本当に知りたいこと(=本音)」は何かをていねいに

解説しています。

採用側の意図とねらいがわかれば、モデルトークに頼らずに、
効果的な自己PRを行うことが可能。ぜひ、本書を活用して
内定をつかんでください!

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書名 :採用側の本音を知れば転職の書類選考は9割突破する
著者 :小島美津子

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posted by 管理人 at 15:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 面接技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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