2016年01月19日

カードは1枚づつ切りなさい




私自身が「下手だなあ」と時々思い返して、暗くなるのは、交渉事をして失敗した時(断られた、相手の言い分を飲まされた)ようなときです。

特に、思い返してがっかりするのは、こちらの手の内を見せる順番を間違えて都合よく進まなかった時や、相手にカードを無効にされてしまって、効果がなかった時など。もっとうまい出し方を考えていたのに、相手のペースに乗せられて、自分自身が失言をするとか。

そんな時はだいてい「しゃべりすぎ」です。

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わたしは人と刻面するとき、会話を独占するようなことはしません。仕事であれ、プライべートであれ、自分の発言は2〜3割に抑え、できるだけ相手の話に耳を傾けるようにしています。

理由は簡単で、話を開くほど得をするし、余計な口をきくほど損をするからです。

たとえば、営業の場面で考えてみましょう。営業先で自社の製品やサービスを一方的に説明している人は、まず間違いなくうまくいきません。どんなに商品知識を増やして、セールストークを磨いても同じです。

営業で大切なのは、まずは相手の要望を見極めること。ところが、自分ばかりがしゃべっていると相手の要望がわからず、いつの間にか話が噛み合わなくなってしまいます。

また、交渉の席で「こんなこともできます」「あんなこともできます」と、聞かれてもいないことをアピールするのもよくありません(本人は自分の優秀さをアピールしているつもりでも、そうやって手の内を明かしていくことほど、不利な条件をのまされることになるのが交渉というものです。

そうではなく、相手の要望を聞き出しながら、一枚ずつ力ードを切っていく

こうしてお互いにとって納得できる着地点を探ることが求められます。

米国の優秀なビジネスパーソンは、いつもこうした交渉術を使ってくるものです。さらに、プライべートにおいても聞き役に回ることをお勧めします。

あなたがどんなに豊富な話題を持ち、巧みな話術を持っていたとしても、自分がしゃべるばかりでは、自分の中に情報が蓄積されていきません。

相手の話に耳を傾けることで、新しい情報を入手し、違った物の見方を知り、自らの見聞を広めていけるのです。

もちろんここでは「教えてください」「聞かせてください」という姿勢にならず、自分からも価値ある情報を提供すること、相手に貢献(コントリビューション)することが重要になります。

これは人脈づくりにもつながっていく考え方です。

本田直之(著) 『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則
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ときどき、この文章を思い返しては反省しています。

交渉事がほぼこちらの希望通りにうまく行った時には、だいたこういうふうにやれてます。失敗するのは、カードの切り方もあるのですが、まず、「しゃべりすぎ」になったところから破綻が始まっています。

■主導権は握り、相手に多くしゃべらせる


結構難しいのは、相手に「しゃべらせはするものの、主導権は渡さない」というところ。

主導権とは、「何を議論の中心にするか」ということを、自分が決めている状態です。

これが自分的にもっとも効果があるのは、板書することなのですが、板書に夢中になって失敗している人も多く見ているので、どうやら向き不向きや板書のテクニックみたいなものもありそうです(私がちゃんと意識できているかどうかはちょっと疑問)。板書のテクニックについては、過去記事に書きましたので、そちらを参照してください。

話がずれそうになったら、「○○は△△ということですかね?」や「まとめると〜」みたいに一声だして方向を修正しながら、「ところで、○○のような事実があります。この事実はどう考えますか?」とかいいつつ、カードを切っていくわけですね。小出しに、効果的にだすように意識しましょう。



■参考図書 『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則



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書名 :面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則
著者 :本田直之

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posted by 管理人 at 11:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 交渉術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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