大抵の人はほぼ毎日何らかの形で天気予報にふれいていると思います。
晴れ
曇り
雨・雪
毎日、だいたいこんな感じでしょう。これはある事象を抽象化して分類する表現ですね。
まあ、天気予報はこれでいいのですが、面接などでは、こういう表現方法は何を言っているのかさっぱりわかりません。
たとえば、「アイディアマンです」「趣味は読書です」「前向きな性格です」。
■特徴を表現する
たとえば日記を書くとして今日の天気はどうでしょうか?
×月×日 晴れ
×月×日 曇り
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これでは後で見ても、「まあ、そういう日もあるわな」です。
×月×日 雲一つない快晴だが北風強し
×月×日 春霞み。××山の頂上は霞んで見えない
なんとなく風景が浮かんできませんか(下手な事例ですみません)。
この違いは、抽象化して分類した言葉ではなく、特徴を表す具体的な事象を表しています。
枕草子の表現はすごく美しいですね。
三月三日は、うらうらとのどかに照りたる。桃の花のいま咲きはじむる。
柳など おかしきこそさらなれ、それもまだまゆにこもりたるはおかし。
●現代語訳
三月三日は、うらうらとのどかに(日差しが)照っている。桃の花が今咲き始めている。
柳などが風流なのはいまさら言うまでもないが、それもまだ繭にこもっているようで、趣がある
私などこういう表現方法が下手なので
三月三日 いい天気。あったかい。
みたいになっちゃうのですが、なるべくこういう表現方法は避けるように、なんとか言葉にしようと日誌に書いてたりします(毎日はムリですが)。
■小説・詩を読んでみる
こういう表現力が、面接における個人のアピール力になってあらわれます。
「読書が趣味」というのではなく、「通勤電車では片手で持って読めるようにいろんなジャンルの文庫本をいつも持ち歩いています」「××が好きで、このジャンルの本を一年間に100冊くらい読みます」みたいな表現をしてみたら個性がアピールできるのではないでしょうか。あまりいい例ではないかもしれませんが。
私は個人的には明治〜大正の詩を読んだり、古文を読んだりするのが好きなのですが、これらに限らず小説や詩はすごく表現力が豊かですよね。小説や詩などである情景を描写した表現を、自分の状況に合わせて使ってみるととても勉強になります。
文字が組み合わさった時に、どのような情景を読者に見せるのかをすごく工夫してあるのがよくわかります。「ふんふん、面白かった」で済ませるのではなく、どんな言葉でどのように表現するとその場の状況が端的に説明できるのかを研究してみると、表現力がついてきますよ。
もう一つ、これまた個人的にマンガと派生小説(その逆もあり)を見比べてみることです。セリフはほとんど変えられてなくて、マンガで表現された情景が文字になってます。これを見比べてみると、「なるほど〜。こう表現するとこのイメージになるのか」「これはちょっと違うな。自分なら○○って表現するがな〜」みたいにいろいろな気付きがあります。
まあ、文章の分析や研究ばかりだとストーリーにのめり込めなくなっちゃうので、いつもやれるわけではありませんが。