『部下力の磨き方』という本に書いてあったエピソードが非常に面白かったのでご紹介します。
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私がまだ 5 歳だった頃、父の仕事の関係で 1 年問、アメリカのボストンに住んでいたことがあります。
父は大学の研究者だったため、現地の大学に観究生として留学していたのです c その際、父は最初の数ケ月は、土日の休みも取りずにがむしゃらに働いたそうです。
せっかくのアメリカ紹学ですから、仕事以外にもいろいろと見聞を広めたかったのですが、それは我慢して、最初の数ヶ月はとにかく仕事オンリーだったそうです。
アメリカの大学ですから、世界最先端の研究を L ている大学といえども、休みはしっかり取る文化です。
そこで、休みなく働く日本人は新鮮に映ったようです。
すると、「新名は、とにかくよく仕事をする男だ」と印象づけることになりました。
すると、仕事を普通に休むようになってからも、そのイメージは変わることはありませんでした。
実際、滞在中の後半にはさまざまなところに旅行に行ったり、遊びに行きましたが、最初の数ヶ月のおかげで、非常に高い評価を得ることになったのです。
それは、帰国後も仕事で連携するうえで非常に役に立ったようです。初期の段階のイメージが、後々まで影響する一例です。
新名史典(著) 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方』
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人間は相手を「こういう人間だ」と判断するとバイアスが働きます。
多少その判断に反する事例があっても、目をつぶっちゃって、自分の判断が正しかったと思えることだけに着目してしまいます。
■最初が肝心
よく「最初が肝心」ということが言われますが、全くその通りで、一度色眼鏡で見られると、それを変えるのは容易ではありません。逆に言えば、自分の都合のいい色眼鏡で見てもらえれば、相手はその後もその色眼鏡を使ってくれるということです。
だから、最初は「自分はこう見てほしい」というのを一生懸命アピールしましょう。
「こう見てください」と言ってもダメです。逆効果ですので。
そう見えるように行動して見せることです。
隠れて行動したのでは意味がありませんので、そう見てほしい人(具体的に言えば上司ですね)に見えるところで、必死になって行動しましょう。もちろん、結果も出さないとダメですよ。ただ「走り回っていただけ」では、逆に「いつもバタバタしているやつだ」とマイナスの印象を抱かれかねませんから。
相手がそう判断してくれたらもうシメたものです。
あとはそのイメージが長続きするように、時々その判断を肯定するような行動を取れば、すべてがその判断のもとに評価してくれます。
いくら人事評価がシステマチックにされている大会社であっても、それを運用しているのは人間なので、人間の判断が一番大事なんですよ。人間の判断というのは、印象に左右されていることを利用しない手はありません。
上司が変わった、部門が変わった、転職した、などの変化があった人は今がチャンス!
その後は、そこからの惰性で、ちょっとづつ手を抜いても大丈夫。あくまでも「ちょっとづつ」ですがね。
■参考図書 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方』
常に「上司の考え」を予測しながら動く能力、それが「部下力」。
この「部下力」を身につけることで、上司を上手に動かすことができるようになり、あなたの仕事も効率的に回っていく!
上司は、仕事ができる部下が可愛く思えても、可愛いから仕事を任せるわけではない。また、仕事は一人で進めるものではなく、上司の決裁がないと進まないものがたくさんある。
そこで本書は、一所懸命に実務をこなしていても、なかなか上司に認められない、仕事を任せてもらえない、または、仕事がスムーズに進められないという部下が身につけたい「部下力」を丁寧に解説!
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書名 :上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
著者 :新名史典
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