2016年04月14日

報告書のコツ:追加資料は生情報へのショートカットにする




報告資料やプレゼン資料を作るときに、「非表示スライド」や「別添資料」を作った経験は、おそらく誰にでもあるかと思います。

しかし、こういった資料って、まず日の目を見ることはないですね。作る労力は表示する資料と同じだけかかっているのに、誰にも見てもらえない資料。可哀想に…。

■上司が何を聴きたいかを推測する


プレゼンであれば、意思決定者やプレゼンの出席者、報告書であれば上司、提出先によって、いろいろな質問が飛んで来ることを想定すると、その時に口頭で答えられなければ、「あとで回答します」というか、すぐにホワイトボード等に絵を書いて答えなければなりません。

「あとで回答します」と言ってしまえば、結論も先延ばしされることが即決定です。

そんなことは、望んだことではないですよね。

そうすると、来るかどうかもわからない質問を想定して、いろいろな資料を作らざるをえないのですが、予測はあくまでも予測。大抵は外れて、無駄な作業をするはめになります。

■ムダな資料を作らなくても良くする方法


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たとえば、何らかの分析結果、他社の商品やサービスと比較したもの、あるいはマーケット情報から得たレポートなど、さまざまな資料が上司への説明のために作成されています。

しかし、それはいったい、どれくらい活用されているのでしょうか

つまり、作成するために費した時間相応の効果を発揮しているのでしようか。

私の経験上、報告などの際に使用される資料のうち、 3 分の 1 は資料があること自体が目的で、ほとんど見てもらうことができない。

3 分の 1 はチラチラと見られる程度、残りの 3 分の 1 程度が実際に活躍している資料だと感じています。

それは、見る側(上司)の活用意識の問題もありますが、作成する側(部下)が、過剰に資料を作り込み過ぎていることも影響しています。

多くの情報を詰め込み過ぎるあまり、一見しただけでは、その内容が飲み込めない資料がたくさんあります。

情報は、ないよりはあったほうがいいという発想で人れてしまいがちですが、見る側にとっては、それは邪魔にしかなりません。

新名史典(著) 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
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全く仰るとおりなのですが、「ないよりあったほうがいい」資料というのは、「あったほうがいい」が経験的な結論です。じゃまにならないようにおいておけばいいだけ。
承認されるかどうかギリギリの線上にある提案で、それがないことで承認がおりなかったとしたら痛恨ですから。
※そういう資料は「ないよりあったほうがいい」にはならないんだろうか?
※先が読めない時には、ちょっと余分なくらい準備をしたほうがいいと思うのですがね。

■説明上手になる


本書『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方』では、その対策として以下のように述べています。

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そうであれば、資料は最小限にするか、もしくは資料なしで説明に磨きをかけたほうが役に立ちそうです。

資料は、報告会後に別途活用される可能性がありますから、記録としても必要となることはあります。

ですから、まったくなしということはできないにしても、最小限のシンプルなものに止め、資料作成にかけていた時間を、口頭説明の練習や準備に充てることで、決裁も早くなるはずです。

説明の上手下手は、場慣れや才能のように言われることがありますが、決してそのようなことではなく、聞き手がわかるような伝え方の練習をしっかりすることで、誰でも上達します。

プレゼンテーションカや説明する力は、ビジネスハーソンには必須の力であり、それが上司を動かすためのスキルとしても大き貢献することは問違いありません。

新名史典(著) 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方
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と述べられています。それができないから資料を作っているのに…

もちろん、本書が言うように、「口頭で納得してもらえる回答をする」練習をしておくことは、今後の役に立ちます。そういうスキルは絶対に必要です

しかし、一方で、数値情報を口頭で説明するだけでは、おそらく理解してもらうのが難しいでしょう。私レベルでは。

■元データへのショートカットを資料に入れる


私は、プレゼンなら非表示の資料は作りません。その代わりに、その主張の根拠となるデータをすぐに表示できるように、報告書やプレゼン資料の中にショートカットをおいておきます。あまり目立たないように、コメントや注釈の中に。

で、「その根拠は?」と聞かれたら、「ちょっとお待ち下さい」といいながらそのショートカットをクリックして、資料を開き、その場でグラフにしてみせる、クエリで質問の情報を抽出するなどのようにしてます。

その場で情報を抽出していくので、グラフの縦線が標準のままだったり、ポイントになるところが強調されてなかったりしてもあまり文句を言われません。また、抽出される過程に動きがあるので、参加者の注意を引き付けるという効果もあります。

最初から作ってあると「見難いなあ」「もうちょっと見やすくならんのか」などと言われたりしますが、目の前で作業をしていると、見栄えにこだわったような意見は時間の無駄と判断されることが多いようです。

質問がある可能性のあるものは、そこへのショートカットを、資料にこっそり入れておくのが、工数を最小にして、プレゼンを乗り切る方法だと考えてます。

そのためにも、Excel や PowerPoint の操作は素早くできるように練習をしないといけませんが、「説明のスキルを向上する」ことよりは簡単に身につきます。




■参考図書 『上司を上手に使って仕事を効率化する「部下力」のみがき方



常に「上司の考え」を予測しながら動く能力、それが「部下力」。
この「部下力」を身につけることで、上司を上手に動かすことができるようになり、あなたの仕事も効率的に回っていく!

上司は、仕事ができる部下が可愛く思えても、可愛いから仕事を任せるわけではない。また、仕事は一人で進めるものではなく、上司の決裁がないと進まないものがたくさんある。
そこで本書は、一所懸命に実務をこなしていても、なかなか上司に認められない、仕事を任せてもらえない、または、仕事がスムーズに進められないという部下が身につけたい「部下力」を丁寧に解説!


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 報連相の手段―上司を捕まえる
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 目次
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著者 :新名史典

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