自分が他人の感情を害してしまったような場合はどうしようもありませんが、感情を害している人を見分けられると、ちょっとだけ仕事がやりやすくなります。
■感情の沸点が低い人、高い人
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●他人のイライラも受け入れよ
また大抵の職場には、怒りの沸点が極端に低く、すぐに怒り出す人がいるかと思います。
こういう人の対処方法も同じく、「受け人れてあげること」です。
多くの場合、彼らは「瞬問湯沸かし器」という呼称を与えられ、そのフロアの名物社員となっています。
そういう人はいつどこで怒り出すか分からないので「怖い人」という印象を受けますが、恐れることはありません。
本人も自覚があるのか、そのあと「さっきはごめんなさい」と謝ってくることが多いのです。
それはつまり、「話せば分かる人」なので、実は扱いやすい人でもあります。仕事に対して真剣であるからこそ、ついカッとなってしまう。悪気がないということが分かっていれば、その人が怒っていても、伝統芸能を見ているかの境地でそれを見守ることができます。
その時はうるさいと思うかもしれませんが、こういう人は上司に対して意見具申をしてくれることがあるので、貴重な存在といえます。
自分の心の状況を客観的に理解できれば、無用な感情の起伏がなくなるので、仕事に集中することができるようになります。
同様に、他者の心の状況を理解できるようになれば、相手の感情に配慮できるようになり、人問関係もより円滑になるのです。
感情の沸点が低い直情型の人は、自分の理解者には、徹底的に仲良くしてくれる人だと思います。少し苦手な人を遠ざけるのではなく、理解しようとすることが大切なのではないでしょうか。
岩瀬大輔(著) 『入社10年目の羅針盤』
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まあ、どこの会社でも同じだとはおもいますが、ウチにもいますよ。沸点がやたら低い人。
しかし、私の場合は、本書で言うような「話せば分かる人なので、実は扱いやすい人」ではありません。扱いにくい人のトップクラス。
私が本書のようにちゃんと向き合っていないからかもしれませんが。
■感情レベル
ただし、こういう人でも、相手によって怒る場合と怒らない場合があることは、これも経験的に知ってます。
その差は何かというと、もともとの感情がいい方向にふれいている時と、相手を気に入っているばあいです。
怒りマックスが100、楽しいマックスがマイナス100だとして、誰かが「お、○○さん面白い顔だね」といえば、80怒り側に振れます。
現時点が20だったら、それで100に到達しますが、マイナス50だったら、プラス30にしかならないので、しきい値の50を超えない、みたいな感じですか。
本書のように、「相手が反省してくれる」というのは期待せず、現時点の感情レベルを下げることに腐心したほうが効果的だと思ってます。
■感情レベルは相手によって出発点が決まる
感情レベルは、その人との関係性によって出発点が変わります。
その人との信頼関係や人間関係をきちんと築いておけば、一定量は下げることが可能です。
関係を築くのに一般的な方法は、一緒に何かを食べることです。
ただ、1対1で誘うのは気が重いでしょうから、部や課の食事会(飲み会?)の時にちょっとだけ話しかけてみてはいかがでしょう?
話がはずめばそのまま話せばいいし、あまり弾まないようなら打ち切ってしまえばいいです。無理に相手との関係を築こうとしても失敗します。自然に、自然に。
■相手の感情レベルに気がつく
その人と関係を築きたい、と意識していれば、普段の行動をよく見るようになります。
よく注意して見ていると、平均レベルの動作が分かります。そうすると平均レベルにないときが判断できるようになります。
つまりは、その時の感情レベルがわかるようになります。ちょっとした仕草だったり、目線だったり。
こういうのを捉えて、相手をはかるようにすると、沸点の低い人も高い人も、それなりに話ができるようになります。
ただし、相手の状態にかかわらず、すぐ話(仕事の依頼?)をしないといけないような場合もあるので、相手の調子のいい時に、ということばかりではないのは、仕事なので残念ながら避けようがありませんね。
それにそういう人と付き合わないといけないのも、私生活ならちょっとごめんこうむりたいかも。
まあ、そういうのも含めて、給料のうちだと諦めるしか…。
■参考図書 『入社10年目の羅針盤』
右肩上がりの時代なら、一流企業に就職し、順調に出世して、経済的にもゆとりのある暮らしを築くことが、共通した幸せの概念だったかもしれない。しかし人々の間で物質的な豊かさよりも精神的な豊かさが求められている昨今、若い人たちも、上を目指すだけでは自分の幸せにたどり着くことができないことに気づき始めている。よく「最近の若者は出世欲がない」などと言われるが、出世の先に自分の目的とする場所があるわけではないということを、感覚として分かっているからではないだろうか。
入社10年目というと、30歳前後の若手ビジネスパーソンにあたる。経験を重ね、スキルも身についている頃だが、責任も与えられ、部下を束ねている人もいる。私生活でも結婚や出産を意識するなど、考えることの多い年代だ。若い頃はただがむしゃらに進めばよかったかもしれないが、30代以降はしっかりと方向を定めて進んでいかなくては目的地にたどり着けない。
うまくいかない時、つまらない仕事をしなければならない時もあるだろう。しかし自分の目標が定まっているのであれば、それを平然と乗り越えていく術も必要だ。
失意泰然(しついたいぜん)、得意淡然(とくいたんぜん)。
うまくいっていない時こそどっしりと構えよ、うまくいっている時こそ謙虚であれ、といった意味合いの言葉だ。この本でも紹介している。
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