2016年05月09日

「読まない」という読書術




最近、ちょっと新しい分野に挑戦を始めました。「統計学」ってやつ。

まずは本で情報収集を始めたのですが、これがさっぱり。
なにしろ、確率分布だのベイズ確率だのでてきて、それも文字で表されているのかどうかすら理解できない記号の式が1ページまるごと。

■読まない読書術


まあ、このブログで統計学のことを紹介しても意味が無いので、今さらながら読んでいてよかったと思う本をご紹介します。『難解な本を読む技術』という本です。

本書は読書術について書かれていますので、基本的には「本を読む」方法なのですが、特に難解な本、つまり哲学書や思想書を読む方法が書かれています。

過去にご紹介した読書術もここから持ってきているもの(私流にカスタマイズしてしまいましたが)が多数あります。

この中で、ほぼカスタマイズせずに使っている方法が、本日ご紹介する「読まない読書術」という方法。

★P109〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

効率よく情報収集するためには、「読まない」というのは、実は、読書においてとても重要な要素です。

当然、読書とは「読む」ことであると考えられていると思いますが、むしろ読書の技術の真骨頂は「読まない」ことにあります。

読書においては、何でもかんでも読めばいいというものではありません。何を読むかが重要であることは当然ですが、裏を返せばそれは、「何を読まないか」という意味を持っています。そして、それはある本自体を「読まない」ということに留まらず、ある本の中のどの部分を読み、どの部分を読まないか、という「部分」についても含みます。
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効率よく「情報収集」するためには、目次や小見出しやちょっとした表現から「無駄である」「害になる」「必要ない」ということを感じ取り、「読まない」という選択をすることが、とても重要となります。

私たちに与えられている時間は限られているわけですから、どうしてもそのような方法を採らざるを得ないでしよう。

高田明典(著) 『難解な本を読む技術
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読書の目的にも関わってくるのですが、本を読む事自体を楽しむのであれば、読まないという選択肢はありません。でもそういう場合でも、本屋さんなどに行って、目についたすべての本を読むわけではなく、タイトルを見て、著者を見て、目次を見て…として、数冊の本に絞って買っているはずです。

つまり、買わなかった本は「読まない」と決めたということです。

ではどうやって「読まない」と決めたのかと言われると、これが全く心もとない。ただ「なんとなく」です。
※私の場合なので、きちんと理由を言える人は、この先を読んでもおそらく得るところはありません。
※あしからず。

★P116〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

ただし、注意しなければならないのは、この方法で「読んだ」本は当然、「読まない」読書のものとして認識しておくということです。

本書では、この方法で「読んだ」ことを、「手にとった」とか「眺めた」と言うことにします。

そして、実際に一度通読した本は「見た」と表現し、二度目の詳細読みに進んだ本を「読んだ」と表現します。

さらによく読み、あらかた理解が進行した本を「読み込んだ」と表現します。ここで説明する「読まない」読書とは、以下の方法で本を「眺める」ことを指します。

 ・まず、その本の目次をしっかり見る。
 ・目次の章題、もしくは小見出しなどの中から、自分にとって重要であるという項目を探し出し、その部分をざっと読む。
 ・もしもその部分に、自分にとって「意義がある」と思われることが書かれている場合には、少し周辺を読む。そうでない場合には、すぐにやめる。
 ・適当にパラパラめくり、指のとまったところを読む。

読書には「運・不運」があります。本をめくる自分の指が持つ「不思議な力」に期待して、適当にページをめくり、そのとまった箇所を少し読むという方法を試してみてください。それによって、「生涯の一冊」と言えるような本に出会うことができる場合もあります。

これらは、いわゆる「本読み」と呼ばれている人であれば、誰でも日常的に行っていることです。

ただし、このような作業に尋常ではないほどの時間をかけるのが、「本読み」の習性です。

個人的な野心としては、年間 5000 冊以上の本を「手にしたい、眺めたい」と考えています(これは努力目標であり、実際には週 2 回で計 40 冊程度の新刊本に「触る」という感じなので、年間 2000 冊ぐらいです)。

5000 冊としてもすペての本のおよそ 1 割ですが、実際のところ 9 割は「書名や著者名を見るだけで、ダメであることがわかる」ものですし、まったく自分に関係ない分野もたくさんあるので、それらを除けば新刊本に関してはある程度捕捉できる数だと考えています。

問題はむしろ、「過去に出版されていた本」です。自分が生まれる以前に少なくとも数万点の「意義のある」本が出版されていると考えられるわけですが、それらをどう捕捉するかが重要となります。当然、「すべてを読む」ことなど不可能です。

そのときにもやはり、「読まない」読書が重要な意味を持ちます。

高田明典(著) 『難解な本を読む技術
―――――――――――――――――――――★


アマゾンで「統計学」と検索すると、約5,000件の本がヒットします。
そんなものをいちいち目次までチェックしていたら定年過ぎちゃいます。本書だと1年で5,000冊と書かれてますが…。

やるべきなのは、ぱっと見でふるいにかけること。

 ・値段を見る
  高い本だからといって良書だとは限りませんが、ある程度値段と内容の濃さは比例関係があります。
 ・表題のぶっきらぼうさ
  表題が「最強の〜」とか「わかる〜」とかいうふうに、目を引くデザイン、目を引く言葉が使ってある本は、基本副読本です。
  理論理屈を丁寧に書いてありません。殆どのビジネス書はこのたぐいですね。
  もちろん、コマーシャルなので、注意をひくというのは重要です。自分のレベルにあっているという意味では、こういう本でも私がバイブル的に扱っている本もありますが、ハズレも多いということです。
 ・出版年度と印刷刷数
  アマゾンや楽天のようなECサイトで探すと検索の上位にヒットするような本は売れ筋の本です。これがもし、出版年度が古ければ、おそらく多くの人に読み継がれている本でしょう。
  もう一つの指標は、印刷刷数。本の一番後ろに、「第×刷発行」とか書かれてますよね。これはそれだけ繰り返し印刷され直しているということで、それなりに一般的な評価が高いことを示しています。
  よほど特殊な環境でもない限り、普通のサラリーマンの悩みは一人だけの悩みではありません。同じようなことを考えている人はいるものです。他の人達からの評価がある程度高いということは、繰り返し重刷されて長く生き残っている本です。

あとは、その本を実際に手をとって『難解な本を読む技術』に書いてあったようなチェックの仕方をします。

■章ごとにも、「読まない章」を作る


一つの本の中でも、本書にあった方法は応用ができます。
節や小見出しをパラパラと眺めて、気になった部分だけ読んで見ることです。

自分で買った本だと、「それでも、1,500円が…」と思っちゃいますので、この段階は図書館で借りてきましょう。
それなら、「あら…ハズレだわ」であきらめが付きますので。

もったいないからと3時間もかけて、意味のない読書をするよりも、その3時間で過程サービスでもしたほうがよっぽど有意義ですよ。

■読まないと決めた本のリスト


読んだ本や読みたい本のリストを作っている人は結構いそうですが、「読まないと決めた本のリスト」というのは作っている人は少ないのではないでしょうか。

本書『難解な本を読む技術』を読んでから、読まない本のリストを作ってます。
まあ、過去に手にとった本すべてをリスト化しているわけではなく、思いついた時にちょこちょこメモしているだけですけど。





■参考図書 『難解な本を読む技術



フロイトの「無意識」、デリダの「脱構築」、ドゥルーズの「襞」、フーコーの
「生権力」、ナンシーの「共同-体」、ジジェクの「否定の否定」・・・・・・これまで
に何度も齧っては躓いていた、錚々たる哲学者たちの思想を理解するには、
どうすればいいか。本書はいわゆる難解な「思想書」を、読んで理解するた
めに必要な技術を紹介。前半の章では、本のタイプの分類や、選書の仕方
などの準備段階から、実際に本を読む方法と、同時に記録する「読書ノート」
の取り方といった実践まで、基本的な読書の技術を学びます。そして、後半
の付録には、学生による「読書ノート」記入例と、「代表的難解本ガイド」を
つけましたので、読書の技術を具体的に理解できるようになっています。






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難解な本を読む技術
著者 :高田明典

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posted by 管理人 at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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