今週のスケジュール、どのくらい埋まってますか?
以前、ウツで会社を休む直前1年位は、2〜3週間先くらいまで、ほぼ定時の間の 80% くらいは埋まってました。多くは会議と会議の資料作り。
今はというと、ほぼ 80% が空き時間です。ガサガサ。
もちろん、作業や考え事など、この時間にやろうと決めたタスクなどは除く。
これは、失敗した反省に基づいて、そうなるようにいろいろやった結果です。
■スケジュールは3つに分ける
私は時間を3つに大別して管理しています。
・付加価値時間
・無価値時間
・準備時間
スケジュールも、この3つを
・付加価値時間=暖色系(赤系)の色
・無価値時間=寒色系(青系)の色
・付帯時間=無色系(白・灰系)の色
でひと目でどの時間が多いかを管理しています。
●付加価値時間
当たり前ですが、仕事は会議をしていても進みません。会議のための資料作りも同じ。価値を生みません。
仕事が進むのは付加価値のある作業をすることだけです。
この付加価値のある作業をする時間を「付加価値時間」と呼んでます。
●無価値時間
何かの仕事をするためには、関係者の合意や役割分担が必要です。そのための会議・打ち合わせは付加価値のある仕事をするためには必要な時間です。
たとえば、出張で移動すること自体は価値を生みません。だから無価値時間です。しかし、現場に行って作業をすること自体は付加価値時間です。
つまり、付加価値時間のためには、無価値時間が必要なんですね。
だから、無価値時間だからといってムダな時間なのではなく、必要な時間です。
会議や打ち合わせ、そのための資料がないと仕事は動き出しません。だから、「無価値時間」は必要です。
つまり、無価値時間というのは、作業をするための環境を整える時間です。
●付帯時間
作業をする時間ですが、直接的な価値を生みまない時間があります。たとえば、
この作業はどうやって進めると効率がいいだろうかと考える時間
もっと成果を高める方法や戦略がないかを考える時間
プロジェクトの課題を検討する時間
などです。作業をすると行っても手を動かしているわけではなく、頭を動かしている時間です。
未来を考えるだけでなく、過去の反省をする時間、たとえばGTDなどで言う日次レビューの時間もこの時間です。
■スケジュールを埋めていはいけない
多くの人のスケジュールを見ると、たいていスケジュールに入っているのは、この無価値時間なんですね。
その隙間をぬって、付加価値のある仕事をしているというのは、本来の「仕事」から見ると、本末転倒。
仕事をする時間(付加価値時間)があって、それをよりスムーズにするために無価値時間があるのに、無価値時間が付加価値時間を制約している状態というのは、理屈からしてみたらとっても変だと考えてます。
スケジュールを無価値時間で埋めるのは、自分が忙しいとアピールするだけの効果しかないです。
いまどき「忙しかった」と期末に上司に自慢しても、「でも、成果はないよね」と評価されておしまい。
スケジュールは無価値時間で埋めてはいけないんです。
■付加価値時間を確保する
本来、スケジュールは、付加価値時間がもっともいい位置に配置されて、そのあまりに付帯時間や無価値時間が配置されないと行けないんですよ。
無価値時間に属する「会議」は、他の人の都合があるので、予定した付加価値時間を調整する必要は出てきます。
それは、付加価値時間を調整するのであって、先に無価値時間が決まって、付加価値時間を間に埋めるのと比べると雲泥の差があります。
付加価値時間を意識していれば、無駄な会議を入れられそうになった時に、「この時間で得られるはずだった付加価値」と「その会議をすることで間接的に得られる付加価値」を比較することが可能になります。
もし、その会議の付加価値が小さいと判断すれば、「会議には出ない」という選択肢も生まれます。
※あとで議事録だけチェックすれば5分で済むようなもののも少なくありませんからね。
もし比較対象がないとすれば、会議に出る・出ないは、会議の価値を評価するのではなく、「でたくない」「面倒くさい」みたいな感情の判断になりかねませんね。それでは会議を主催する人どころか自分自身さえ納得させることは難しいでしょう。