ある程度、その分野で経験を積むと、その分野で詳しくない人から相談を受けるようになります。
そのときやってしまうミスが、
「それはね〜、○○なんだよ。××しなきゃ」
みたいに簡単に解決策を示してしまうこと。
■相談とは?
誰かから相談を受けるときに、その相談者の心理は2通りあります。
・困り果てて解決策を教えてほしい
・困っていることに共感してほしい
前者の場合は、解決策を出してあげることが、その相談者の欲しいものですので、なるべく早い時点で解決の方法を示してあげることがいいですが、後者の場合は、解決策が教えてほしいわけではなくて、単に「聞いてほしい」だけです。それを相談という形にしているだけ。
これを読み間違えると、「理屈っぽい」「説教臭い」みたいに言われてしまいます。
■「そうだよね」で相手を包み込む
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女性をほめるとき、共感を交えたフレーズが効果的だという話をしましたが、これはなにもほめるときに限ったことではありません。
女性は基本的に共感されることを望んでいる傾向が強いものだからです。
例えば、恋人や女性の友人に相談を持ちかけられたとき、自分なりの見解を述べ、アドバイスをしたつもりなのに、どうも腑に落ちない表情をしていたという経験はありませんか。
実はそのようなとき、女性は共感を求めているだけなのです。
男性は「相談」と言われると、論理的に「解決」の方法を見出そうとしますが、女性の心理はそのようにできてはいません。「相談したいことがあるんだけど…」の真意は、「聞いてほしい」「理解してほしい」なのです。
マルコ社(編集)(著) 『他人を支配する黒すぎる心理術』
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わかるわかる。
よく家内相手にこれをやらかして、失敗してます。
※わかってるだけで行動が伴ってないということか…
■共感を示す言葉「そうだよね」
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男性でも悩みを持ち、弱ってしまっているような状況では同じような心境だといえるでしょう。
いわば、自分の思いを正当化してほしいのです。
こんなときには「そうだよね」「わかるよ」という言葉が効きます。
このフレーズには、相手のことを肯定して「あなたは正しいですよ」「私はあなたの味方ですよ」とうニュアンスが含まれています。
このような肯定的な言動を心理学では「社会的正当化」と呼びます。
ニューヨーク州立大学の心理学者であるシドニー・シュレーガーは、会話による実験でこれを証明しています。
シュレーガーはある場所に被験者を呼び、男女混合の 3 人組に分け、一定時間グループで会話をさせました。そして、終了後に集まった全員の印象を調べたところ、高評価を得たのは「自分の発言を肯定的に聞いてくれた人」だったのです。
人の心をつかみたいなら、まず相手を受け入れることが大切です。
たとえ相手の意見が「間違っている」と思っていても、まずは共感してみること。静かに大きな心で包み込む気持ちが相手の心をつかむことにつながります。
マルコ社(編集)(著) 『他人を支配する黒すぎる心理術』
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相手がなにか意見を言ったり、感想を漏らしたりしたら、まず、「そうだよね」「わかります」をいいましょう。
■よく観察するための時間稼ぎと説得力を高める方法
「そうだよね」と言ってしまうと、次の言葉は相手への共感を示す言葉だったり、相手を肯定する言葉を継がざるを得なくなります。それが大事で、相手を肯定すれば、自ずと自分の反対所見は後回しにせざるを得なくなります。
自分の意見は、相手の態度をじっくり観察して、その結果、相手が解決策を自分に求めているという確信が得られてから言うようにすると、自分の意見を受け入れてもらいやすくなります。
受け入れる姿勢のない人に何か言ったとしても、反感を買うだけです。
反感を買えばますます自分の都合の悪い方向に流れます。それは望むところではないでしょう。
人間、「こいつは俺の敵だ」と思っている人が、何か素晴らしいことを言ったとしても、素直には受け入れられません。感情バイアスがあるので。逆に言えば、「味方だ」と思っていれば、良い方向に感情バイアスが働きます。
なので、相談者の味方であるという立場を、まず相談者に明らかにすることによって、説得力が高まります。
・相手の様子をよく観察するための時間稼ぎ
・相手に受け入れてもらえる下地を作る
の2つの目的で、「そうだよね」を使うわけです。
もちろん、反発を承知で言わないといけないことも少なくありませんが。
■参考図書 『他人を支配する黒すぎる心理術』
「人を操る」とは「良好な人間関係を築くこと」につながるのです。
人間関係の悩みを解決して、円滑なコミュニケーションを行なう方法のひとつに、心理学をベースにしたコミュニケーション法が存在します。
心理学的見地から、相手の表情やしぐさ、行動を分析して心理状態を把握し、コミュニケーションに役立てる心理術のなかでも、相手を「支配する」(=操る)心理術にフォーカスしたのが本書です。
コミュニケーションとは言い換えれば「操り合い」のこと。心理学をベースにした心理誘導に役に立つ考え方や具体的なテクニックを学ぶことで、コミュニケーションスキルは大きく向上することでしょう。そう、「人を操る」とは「相手との良好な人間関係を築くこと」につながるのです。
本書では人を操るための心理学や心理テクニックを紹介するために、「心理学」「心理術」の専門家への取材を敢行。心理学の基本や相手の心を透視(見抜く)技術について紹介するとともに、メインコンテンツでは相手の行動や心理を自分の意図した方向に誘導する心理術を紹介しています。
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