何かを覚えたいと思った時に、ちょっと役立つかもしれない、「ブツブツ法」をご紹介します。
私は学生時代、覚えないといけないことは丸写しと教科書の音読をやってました。
●丸写し
その名のごとく、とにかく教科書に書いてあるとおりにノートに書くことです。
何度も、何度も。
大抵、書き写す範囲は、「教科書の1ページ」です。
数学などの重要な公式についても、公式だけでなく、その節全体を書き写してました。
書き写そうと思うと、1文字1文字をちゃんと見ないとできません。
たとえば、
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710 元明天皇が都を奈良県奈良市付近の平城京(長安の模倣)へ遷都
712 日本最古の歴史書「古事記(こじき)」がつくられた
713 日本最古の地理書「風土記(ふどき)」がつくられた
718 藤原不比等が養老律令(ようりょうりつりょう)を選定
720 舎人親王(とねりしんのう)らにより日本書紀がつくられた
723 三世一身法(さんぜいっしんのほう)の施行
724 聖武天皇が即位する
737 藤原四兄弟が天然痘で死去
740 藤原広嗣の乱
741 各国に国分僧寺(こくぶんそうじ)と国分尼寺(こくぶんにじ)が建立
743 墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)の施行
引用元:日本の歴史年表
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普通の歴史年表です。読みました?
私はこういう一覧になった部分って、大抵読み飛ばしてます。
でも、書き写そうと思うと、一言一句読んで、頭に入れて、書かないとできないんです。
書き写すことは記憶の基本、ちゃんと読むことにつながります。そりゃ読んでないものを覚えることはありえないですよね。
●教科書の音読
もうひとつの手段は、声に出して読むこと。音読。
これも、「きちんと読む」ための方法のひとつですし、もうひとつの目的は、声は耳からフィードバックされるという効果があります。
見て→声に出して→聞く
という3回、頭のなかを通過します。
繰り返し効果ですね。
★P〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
覚えるときには、「音読」を有効活用しましょう。
私たちが知識を仕入れようとするときは、本であるとか、雑誌であるとか、とにかく「目で見る」ことが多いと思います。
最近では、学習用の CD や DVD がないわけではありませんが、依然として、本を使って知識を得ようとする人がほとんどだと思います。
本を読むだけですと、当然ながら、「視覚」しか利用できていません。しかし、本の内容を声に出して読み上げるようにすると、「視覚」だけでなく、「聴覚」も合めた学習ができるのです。
これが脳みそを活性化してくれます。きちんと記憶したいときには、本を読むときに、声を上げて読んでみることです。そうすれば、その内容をずっと細かく記憶することができます。
伊藤真(著) 『記憶する技術』
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かつての日本の寺子屋でも、「子、曰わく…」と先生について音読してましたよね(ドラマで見ただけなので本当かどうかは知りませんが)。あれがやっぱり効果があるんですよ。
■ブツブツコメントする
同じく声に出す方法ですが、これは社会人になってから使うようになった方法。
★P69〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
私たちは、自分でも気づかないうちに、自分自身に語りかけていることがあります。
これを「内言語」というのですが、勉強のできる人は、これを無意識に使っています。
自分に話しかけて、正解を導き出すわけですね。
「ええと、次は、どうするんだっけ?」
「そうそう、あの公式を使うんだった」
「よーし、よくできたぞ。おれってすごいな」
このように、自分自身に積極的に語りかけると、理解が促進されます。
「内言語法」は、自分がどれくらい物事を理解し、記憶しているかを明確化してくれる働きがあるのです。
したがって、勉強するときには、たえず自分自身と会話するようにしてください。
伊藤真(著) 『記憶する技術』
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どちらかと言うと、「自分に理解度テストをする」という考え方で使ってます。
「ほんとにわかった? じゃぁ、これをちょっと変形して…」
「この公式を証明しよう!」
とかいう使い方です。
まあ、音読にしろ内言語法にしろ、家族が同じ部屋にいたりすると、結構「何しとんの?」とか言われちゃいますけど。なるべく一人の時にやってます。
■参考図書 『記憶する技術』
記憶力は、一生、鍛えることができる。
司法試験界の「カリスマ塾長」として知られる、「伊藤塾」塾長の伊藤真氏は、こう断言する。
日本で最難関の試験といわれる司法試験に合格するためには、膨大な量の事柄を覚え、それを使いこなすことができなければならない。
60歳を過ぎてから勉強を始めて、合格する人もいる。
その人たちは特別なのかといえば、そんなことはない。
「記憶する技術」をもっているかどうかである。
それはたとえば、記憶を効果的に定着させたり呼び覚ましたりするためのコツや、記憶する対象に関心をもつといった意識のことである。
本書では、これまで多くの塾生を指導してきた中で、また著者自身が実践してきた、「記憶」を自由自在にコントロールする方法を伝授する。
●関連 Web
記憶力を養えばストレスフリーな生活が!伊藤真『記憶する技術』
『記憶する技術』天狼院書店
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