過去記事で何度か紹介しましたが、当初は Evernote に色々なメモを残してました。
日誌や業務報告なども、メールを転送して Evernote に登録したり、Web で調べたことなども、メモ代わりに。
■OneNote への移行までの変遷
あるとき、ふと思いついて自宅で買った Office にオマケでついていた OneNote を試してみようということで、使ってみると、さすがはマイクロソフト、Office アプリとの親和性は大したものです。
ただし、Evernote と比べると完成度はいまいちだし、Evernote にはいろいろな補助ツールがあってすごく便利でした。方向性も、あらゆるログを登録して、後で色んな角度で分類できる「タグ」という機能は自分のイメージにすごくあってた。
…というわけでしばらく OneNote は放置してました。
その後、会社のネットワークポリシーが変更になり、Evernote への接続が遮断されるに至って、同期させるのが面倒くさいとか、自宅の PC で夜書いたメモが会社で見られない、などといろいろ面倒な問題がおきました。
なので、結局、日誌や資料なども、ローカルの SD カードにファイルを作って、それを毎日持って帰るのがディフォルト化。
ところが、ふと気がついたのは、OneNote(というか OneDrive) へのネットワーク接続は遮断されてなかった。
OneNote の初代のころ(2007) は確かにまだこなれてなくて、「潜在能力はある程度認めるが…」程度だったのが、2010 になってかなり使い勝手も良くなってました。
で、OneNote 2013の登場。
細かい不具合もいろいろ改善された上に、使い勝手も格段に良くなりました。
さらに、キーボードショートカットも充実して、図を書くなどの作業を除けば、ほぼすべての操作がキーボードからできる!
ということで、2013のころから、Evernote と OneNote の2本立てで使うようになりました。
おおまかな使い分けは、私事は Evernote。仕事は OneNote。
テキストで書いている日誌や、プロジェクトのメモなどは、両方に転送。
■Evernote 終局
ここに来て、どちらでも作業できる環境が整ってきたときに、
Evernote の価格プランの改定について
https://blog.evernote.com/jp/2016/06/29/53395
これ。結構ショックを受けた人もいたのではないでしょうか。
私もそのひとり。
制限事項について、ちょっとひとこと。
◆無償で使える(同期できる)のは2台まで。
私なんて、PCが5台、スマホが4台の環境ですよ。これじゃぁ無償版は使い物にならんがな。
もちろん、開発にお金はかかるでしょう。「お金を払うに値しない」などと言うつもりもありません。
ただ、Office のように初めから有償なのであれば、お金を出して買ったかもしれませんが、いままで無償だったものが、いきなり有償だと言われても、心理的な障壁はあります。
一方で、機能は違えど、同じようなソフトで、OneNote はそういう制限なしに使えます。
もちろん、Office の一部として買っているので、こちらは最初から有償だったわけですが。
さらに、OneNote 2016 は完全に無償。
「無償→有償」と「有償→無償」の違いは、心理的なものかもしれませんが結構…
もともも無償版 Evernote にはいろいろな制限がついてました。1日のアップロード量とか。
なので、全面的に Evernote にはならなかったのですが、これでとどめを刺された感じ。
◆複数の端末で入力するためにはオンラインが必須
2台しかデータベースが同期できないとなると、他の端末は、Web で入力しないといけません。
当然、オンラインが必須。まあ、都会の人には関係なかも知れませんが、田舎にはネットが繋がらない環境もあるんですよ。
それに、通信速度が遅い契約しかしてない端末は、かなり使い勝手は厳しくなります。
■OneNote Importer
マイクロソフトは Evernote から、OneNote への移行を促進するために、OneNote Importer なるソフトを出しています。
使い方については、このブログの本質ではないですし、マイクロソフトのサイトでも見てもらうのが一番正確に書いてあるので、省略しますが、やってみたところ、ほぼすべてキレイに移動されました。
なんかあちこち修正しないといけないかも、と身構えてましたが、拍子抜けぐらいあっさり。
いくつか、気がついた所
・文字化けする時がある
大した数ではありませんが、文字化けしている物がありました。
法則性は不明
・ページの並び順
ページの並び順がめちゃくちゃに…。
私が知らないだけかもしれませんが、OneNote ではページが時系列に並んだりしないのか?
手作業でならべなおすには膨大すぎてギブアップ。
ただ、結局、見たいページに辿り着くには、検索を使うので、実質問題はないかも
・タグがない
これが最大の問題でした。いろんなキーワードのタグを付けることで検索のヒット率をあげていたのに、綺麗サッパリ。
で、結構探しまわって見つからなかったとか、探す時間が増えたような気がします。
見つけた時には、ノート内の別のセクションに、タグになるような文字列を書き込んで、ヒット率を上げるようにしてます。
Importer を使うと、「タグ」が「セクション」に大量に分けられることになります。いい加減につけていたツケですかね。
良かった点
・リマインダーが使える
Evernote 単体でリマインダーの機能がありましたが、アウトルックのタスクと同期できるようになりました。
これは便利! タスクの一元管理ができるようになりました。
・Excel や Word、PowerPoint をそのまま貼り付けられる
Excel で作った表を、OneNote に貼り付けると、そのまま、OneNote上でデータが記入できる表が出来上がります。
それはそのまま Web でも、スマホからでも編集ができます。
・ひとつのノートの中に複数の独立したテキストが使える
もともとの OneNote の特徴なのですが、ノートコンテナといって、Office のシェイプのようにひとつのテキストを1ページのノート内に複数個独立して構成できます。配置も自由。
これは OneNote の大きなアドバンテージだと思ってます。
・一か所にデータが集まる
最大の良かったところは、別に OneNote になったことではなく、全てのデータが一か所に集まったこと。
これで、使い分けを意識する必要がなくなりました。
いわゆる「ポケットひとつの原則」が達成された、と。
結局、普段使うのがマイクロソフトのオフィスソフトなので、親和性が上がれば、使い勝手も良くなると、当たり前といえば当たり前なのですが。今回の Evernote の発表で、強制的に移行させられた結果、使い勝手が良くなるというのは、まあ結果オーライ。
ただ、Evernote が「ライフログ」としての機能がいろいろあったことに対して、OneNote は「ドキュメントの統合管理」というもうちょっとフォーマルな感じのツールなので、いろいろ機能に差は出ますね。ここはある程度いたしかなしかと。