会議の一つの形態である「ワークショップ」と言うものがあります。
日本では「体験型講座」みたいに理解されてますが、本来はプロジェクトにおける関係者の合意とコミットメントのための仕組みです。
本書『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』では、ワークショップについて、「ワークショップが失敗する理由」が書かれてますが、ここで言う「ワークショップ」は後者の意味です。
■会議が失敗する理由
ワークショップ(会議)が失敗する理由について、書かれている部分を引用します。
★P152〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
ワークショソプを成功させるには、進行を円滑に進めるリーダー(ファシリテーター)が必要である。うまくいかない原因は、以ドのような複数の要因が考えられる。
・プロジェクトの目的と到達目標が不明確である
・プロジェクト関連情報の社内告知の不徹底
・リーダー不在によるリーダーシップの欠如
・社内の抵抗勢力(派閥・部門)の存在
・上層部のバイアスのかかった方針の方的な押しつけ
・少数の反対意見の放置
・人的リソースの不足
・会議体の運営ノウハウの欠如
・ファシリテーターの経験不足
・ワークショップ企画段階での準備不足
・ワークショップ進行手順の想定誤り
・最終的方向性(「落とし所」)の欠如
プロジェクトによっては、これ以外にも不確定要素は存在する。これだけ多くの不確定要素を抱えながら、ファシリテーターはワークショソプにおいて、一定の成果を期待されるのだ。
高橋浩一(著) 『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』
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失敗する要因が様々挙げられていますが、どれも「あるある」と思えるものです。
逆に言えば、これが必要十分なのかは若干疑問がありますが、この逆をやれば、会議は成功に導けるということだと考えています。
■ポイントは会議のファシリテーター
引用の最後のところに書かれていますが、会議でキーになるのは、ファシリテーターの存在です。
ファシリテーターと言っても、会議の最中にうまく発言を誘導するだけの人ではありません。
ファシリテーターの本当の仕事は「段取り八分」です。上記にあるような不確定要素をどれだけ段取りの段階で発見・排除できるかが、ファシリテーターの力量です。
まあ、少なくとも、ここに書いてあるだけのことに気を配り、問題が起きないようにするためにはどれだけエネルギーが必要なのかは、想像しただけでもクラッと来るくらいあります。逆に言えば、ほとんどの人がしていないということで、ちゃんとやれるようになれば、それは、仕事力の差別化要因になりうるということです。
プロジェクトをうまく進めている人は、たぶんこういうことに気配りしているのでしょうね。
あなたがもし、何かのプロジェクトを任されていたり、ファシリテーターを依頼されたりシたら、これをチェックリストにして、時々読み返してはいかがでしょう。
全部はやれなくても、少なくともあとで後悔することは少なくなります。
そして、結果を評価されたときに、「こいつはリーダーとして力量がある」と見てもらえるようになります。
■参考図書 『レバレッジ・ポイントを見つけ出せ! 問題発見力養成講座 “木を見て森も見る”システム・シンキング』
立ち読み可 | 「着眼大局、着手小局」という言葉がある。「勝負を大局的に眺め、効果的な次の一手を打つ」という意味であるが、まさにビジネスパーソンに必須の姿勢である。本書ではとりわけ重要な「着眼大局」の手法であるシステム・シンキングを丁寧に解説し、真の問題を発見するスキルを養成する。 システムシンキングの6つのメリットは以下のものである。 1.経営上の課題を大局的に眺める習慣が身につく 2.複雑な要因間の因果関係を容易に把握できる 3.問題解決のための重要要因を見出す能力を養える 4.効果的なコミュニケーション.ツール 5.アイデアメソッド(収東技法)としての活用 6.ロジックツリーの併用による課題の体系的整理 |
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会議が失敗する理由
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