2016年12月05日

いい話なのか、悪い話なのか、最初に言う





■報告の簡潔さと詳しさを両立させる方法


上司やリーダーに何かを報告するときに、だらだらと結論に向かって喋っていると、たいてい聞いている人はイライラします。

 「結局何がいいたんだ?」

そうすると、聞いている側も人間なので、ちょっと悪い感情を持ってしまい、なかなかニュートラルなコメントを返すのが難しくなります。

上司やプロジェクトリーダーに報告するときに、簡潔さと詳しさを両立させる方法があります。

 逆ピラミッド法

というやつです。

名前はどうでもいいですが、ニュースなどで、

 昨日、××区○○町で強盗事件が発生しました。
 昨日、××区○○町で午後3時ころ、○○商店に、覆面をかぶった男が押し入り、ナイフを店員に突きつけて…
 男は身長 170cm くらい、中肉中背で、△△なまりのある話し方をしていたそうです。
 警察は……………

みたいに話しますよね。最初に話の要約を言ってから、具体的に説明をし、さらにその説明不足の点を補っていく、だんだん話が細かくなるので、逆三角形の形の説明として、逆ピラミッド法と呼ばれています。




■種別宣言法


これをさらにもっと要約した形式が

 良い報告です。
 (話の要約)
 (話の詳細)

みたいに話す「種別宣言法」。
※ちなみに、これは私が勝手に命名しているものなので、普通は通じません。ネットで調べても出てきませんよ。

★P69(36)〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●いい話なのか、悪い話なのか、最初に言う
上司として報・連・相を受け取るとき、コイツは報・連・相の意味をよくわかっているな、と思う部下には共通した行動があります。

それは、上司に何をしてほしいのか、まずはネクストステップをはっきりイメージさせてくれるということです。

どうしてほしいのか、結論から先に言ってくれる、と言い換えてもいいかもしれません。

上司として、どうアクションをすればいいのか。謝罪に行くべきなのか。一本、電話を入れるべきなのか。問題点を理解することなのか。

お客様からもらってきた宿題を一緒に解決するのか…。

報・連・相をしたら、おしまいではなくて、それでどうするのかをしっかり言ってくれる部下には「まかせたい」と思うものです
 :
 :(中略)
 :
上司にだって、心の準備というものがあります。

「いい話」であれば、お茶でも飲みながらゆっくり、ということになりますが、「悪い話」であれば全身を耳にして、身を乗り出して聞かなければなりません。

だとすれば、最初にそれをはっきり明らかにしてほしいのです。

それこそ、いい話はいつでもいいけれど、悪い話は今すぐにでも教えてほしい、というのが上司の気持ちです。

悪い話ほど、早く聞きたいのです。

なぜなら、手を打たなければいけないことが多いから。

ところが、部下はしにくい話はできるだけ先延ばしにしたい。結果的に、悪い話が後回しにされてしまうことが多い。これは、上司にしてみると、最悪のやり方です。状況が厳しいときほど、対応策が多く打てるように、早く上司は報告がほしいのです。

岩田松雄(著) 『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方
――――――――――――――――――――――――――――★


最初に、どんな種類の話なのかをはっきりさせます。

 ・良い報告
 ・悪い報告
 ・ちょっと困ったことの相談
 ・非常にマズイことの相談
 ・判断をしてほしい
 ・ヨタ話

たいていこのくらいでしょうか。

この種別を最初に宣言してしまうと、相手が聞く姿勢ができますし、自分でも話がぶれない(結局何が言ったかったか話しているうちに忘れてしまう)で話ができるようになります。

あと、当然ですが、一度に2つの話をするときには、

 良い話と悪い話の2件の報告があります

みたいに、どれだけ続くのかをはっきりさせると、無駄な時間を使わなくて済みます。





■参考図書 『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方

ベストセラー『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』の著者岩田松雄氏の上司から信頼される部下になるための必須の51ヶ条。

 「上司といまいちウマが合わなくて……」
 「上司への報・連・相の仕方がよくわからない」
 「うまく上司をコントロールして、仕事を上手に進めたい」

こんな風に思っている方もいるかもしれません。

ザ・ボディショップやスターバックスのCEOを務めてきた著者も、もちろんかつては部下だった時代がある。

上に登っていく人は、実力を社内に示すだけでは不足で、上司からの信頼を勝ち取ることが必須。

著者が部下時代にどのように仕事や勉強に向き合っていたか、そして上司としてどういう部下なら引き上げたいと思うのかの本音がまとめられています。




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「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方
著者 :岩田松雄
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●本書を引用した記事
 上司の指摘は積極的に改善する
 いい話なのか、悪い話なのか、最初に言う
 採用される意見のコツ
 同僚を持ち上げると評価が上がる?
 上司は部下の強み、弱みをよくわかっている
 ジョークのなかに本音がある
 「頑張った私」は言わない
 ファーストコールを受ける窓口になる

●このテーマの関連図書


「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方

「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の言葉

部下の心を1分で動かすマネジメントレターの秘密

あなたが上司から求められているシンプルな50のこと

働く君に伝えたいこと―プロフェッショナル経営者の父から息子への28通の手…

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posted by 管理人 at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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