過去記事でも紹介してますが、ドラッカーや様々な時間術の紹介でかならず必須と言われるのが、自分の時間の使い方を記録することです。
ところが、これをやってみると、つけ忘れたり、適当に記入したりして、本当に精度は上がりません。
昨日、レポートを書くのに、何時間かかったかなんて正確に覚えてはいませんし、見積もりに合わせたいという意志も働くので、多すぎるか少なくすぎるかのどちらかです。割り込みがはいって一時中断しようものなら、もはや記録した時間は全く意味を持ちません。
■時間日誌の効用
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●ムダ時間を徹底追放する「時間日誌」の驚くべき効用
個々人の時間は本人にとってはもちろんだが、会社にとっても貴重である。
時間日誌をつけることは自分の時間の使われ方を知るために役に立つ。
たいていの人は、時間日誌をつけようという提案に強く反発する。
ただでさえ仕事が多すぎるのに、これ以上労力や時間をかけさせられてはたまらないなどと思う。
何に時間を使っているかは自分でよく知っているから、時間日誌などは無用だというわけである。
しかし、ほんとうにそうだろうか?
1000人を超えるマネジャーに時間の使い方につい訊いてみた結果からしても、人間の記憶というものはそれほど正確なものではない。
また、時間日誌をつけている人たちのほとんど全員が、それなりの見返りを得ていることがわかっている。
時間日誌をつけている人たちは時間の性格を見抜く貴重な直観力を身につけているので、不意打ちを食らってあわてるということがない。
たとえば、上司に「明日の夕方までにこの調査についての報告書を提出してくれ」と命令される。時間日誌をつけたことのない人が、それが三時間ぐらいかかると判断し、午前中にこれをやる予定を立てた。
ところが、実際にやりはじめると部下からの相談、電話が相次ぐ。全部断わったが、そのたびに中断して午前中は三分の一もできなかった。午後になっても同じ状況が続き、約束の時間までにはできたが、「不出来で申し訳ありません」と謝らなければならなかった。
一方、時間日誌をつけている人は、午後から報告書を書く予定を立てた。
午前中は部下の相談、電話が殺到することを知っていたからである。そして、午後はすべてをシャツトアウトすることを秘書に告げ、会議室で満足できるものを書き上げた。こういう差が出るのである。
メリル・E・ダグラス(著) 『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則―集中力を最高にする時間管理のテクニック』
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本書の事例である「調査についての報告書」は、結構ありがちなパターンです。
とくに、職位が上がれば上がるほどこういうことが多くなります。マネージャになると半分くらいは、計画外の仕事をやっつけている時間ではないでしょうか。
■手作業の「時間日誌」は破綻する
ただ、経験的に言うと、手作業で記入する時間日誌は破綻します。
たとえば、ある作業をしていて、後輩や上司に話しかけられたりすれば、その時点でその作業の時間は一旦止めないといけません。このときにぱっと時計を見て、それをメモしてから、「なんでしょう?」とそちらの対応に欠かれる人がどれくらいいるのか?
すくなくとも私はそんな面倒なことはやりません。
で、結局2時間でその作業が終わったとして、あとで「ん〜。30分位話してたかな」って、30分引き算して、作業時間として記録するのがベストな状態です。
ただ、この方法だと、午前中、割り込み仕事が多いのかどうかはわかりません。
正確にやるなら、
10:25 ToDo A 開始
10:53 割り込み―××構想について口頭報告
11:21 割り込み復帰 ToDo A
11:50 ToDo A 完了
みたいになっていないといけないわけです。
なので、私は
ManicTime
のように、勝手に記録されるようなツールを使ってます。
ただ、このソフトでは、Excel を開いていたのは、ToDo A のためなのか、割り込みで入った相談で何かを説明するために開いたのかはわかりません。
1日の終りに、Excel にエクスポートして、説明を追記しておかないと、あとで使えない膨大なゴミデータが出来上がります。
■参考図書 『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則―集中力を最高にする時間管理のテクニック』
「ハイ」と返事をしてもやらない、「その場しのぎ」の仕事をする、優先順位がメチャクチャ…なぜ仕事ができない人は「習慣的」に時間をムダにするのか?1980年の刊行以来、時間管理と仕事の進め方のコツを伝授する名著としてアメリカで読み継がれてきた超ロングセラーが登場。 |
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