2019年08月12日

日記を書く理由、日誌を書いたほうがいい理由



私はほぼ毎日、をつけてます。ではなく
ここには結構こだわりがあったりします。

辞書で調べてみると、「日記」の項には

 「毎日の出来事や感想などを書いた記録。日誌。

と書かれていて、日誌と日記はほぼ同じようなものみたいなのですが、たとえば、「航海日誌」は「航海日記」とはいいませんよね。

違いは、事実を書くか、感想(印象)を書くかの違いではないかと考えてます。

確かに、私は日誌に「あのヤロー、気に入らね〜」みたいに感想(?)を書くことも少なくありませんが、基本的には、あった事実をそのまま書くようにしています。

たとえば、「○○さんの発言の主旨は×××××」と書くことはなくて、

 ○○さん:××が△△で◎◎なので、☆☆です

というふうに、発言そのものを書きます。要約や言い換えは一切しません。聞き取れなかった所、書くのが追いつかなかった所は、追加事項として「まとめ」部分に書きます。

なので、上記の発言に追いつけなかったときには

 ○○さん:××が△△で◎◎〜〜〜
 ※結論としては「☆☆」

みたいに書かれてます


■脳は都合よく事実を変えてしまう


日誌として発生した事実をすべて書き出すのは、事実を客観的に見つめるためでもあります。

人間は、情報を自分の都合のいいように解釈してしまう癖があります。

たとえば、

 ・上司に褒められた
 ・上司に小言を言われた

これが1日に1回づつあったとしたら、

 ・オレってやっぱりすごく評価されてる!?
 ・オレってダメダメだよな〜

どっちに傾くでしょうか?

おなじ1回づつなのに、多分どちらかに偏って考えるのではないでしょうか。
※私は、「ダメダメ」側です…

人間が判断を誤るのは、こういう恣意的な情報の取捨選択にあります。

一旦認識にバイアスがかかってしまうと、「上司がこっちを見た」が「いつもオレを睨んでる」「オレを監視している」に変換されてしまいます。

■日記を書く理由


「日記を書く」という行為は「自分の感じたことを文字にする」ことで、自分の感情を論理化する効果があると思ってます。

私のストレス解消法のひとつでもありますし、イメージを言語化するという論理トレーニングの一環でもあります。

これを記録に残しておくことで、あとで「この頃こんなことを考えていた」「こんな風に悩んでいた」という振り返りにもなります。

それと、毎日続けると、「オレって継続力あるじゃん」と思えたりして、ちょっと自己満足ができる。

■日誌を書いたほうがいい理由


一方で日誌は、事実だけにフォーカスします。
どう感じたのかは二の次です。

これは、実は日記より簡単です。
あったことをそのまま書くだけなので。

そして、上記のように「バイアスをかけない」情報になります。
人間は頭のなかにおいておくと、不要な情報をどんどん消していきます。

「不要」「必要」の判断は、その人がどのくらい重要と思っているかに依存します。

さらに悪いのは、情報にイメージ(感じたこと)を追加してしまう、という点です。
記憶した時点から時間が経つと、同じものを見た人でも違うことを言うはめになるのはそのためですね。

このため、事実を事実のまま書くというのは、自分というフィルターを除いて、物事を客観的に見るための訓練でもあります。

トラブルを上司に報告するときもそうなのですが、観測された事実なのか、自分のイメージなのかを分けて報告できないと、判断を間違えます。日誌を書くのが下手な人は、まずここができてません(経験値)。

まずは日誌を書くことから始めてみると、ちょっと仕事ができるひとになれたりするかもしれません。

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