よく「図解」という言葉が使われますが、どうもこの意味を誤解していて、きれいなピクトグラムや挿絵を使って、ひと目で意図がわかるようなものを想像される方が多いようなのですが、こういう定義を「図解」に与えてしまうと、私のようなイメージ貧困なボンクラにはハードルが非常に高くなってしまいます。
過去記事でも、「文字とマル、線と矢印だけで十分図解だ」などと書いてましたが、実際、絵を描くことと図解そのものには乖離があります。
■図解とは
本書『基本図形の使い方で劇的に変わる! 図解力を10倍高める本』にはこんな記述があります。
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「図解」は、多くの本がテーマとして取り上げているように、情報を整理する有効な方法。
しかし、「なぜ図解にするといいのか」に対して、明確に答えている本は少数。
「視覚化」という言葉でお茶をにごしているものがほとんどです。
「なぜ図解にするといいのか?
その答は、図解とは、「位置/配置」を、情報を表す手段として使う、ということだから。つまり、「位置/配置」によって、関係を表したものが図なのです。
中山真敬(著) 『基本図形の使い方で劇的に変わる! 図解力を10倍高める本』
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これはすごく ピン! とくるまとめですね。 「それだよ!その通りだよ!」って思っちゃいました。
極端な話、線を引かなくても、絵を書かなくても、文字だけを2次元的に配置したものでも図解なわけです。
■ノートやメモ帳はすべてが図解
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好きなもの 自由な時間
本を読む
嫌いなもの 他人から小言を言われること
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文字がかかれている位置に意味がありますよね。
これも十分に図解なわけです。
私はノートやメモであっても、文章をだらだら書くことはありません。
「単語をあちこちに書き散らしている」というのが正確な表現でしょうか。
意図せずにではありますが、メモを取る行為自体が、図解をしていたわけです。
当然、書いた場所には一定の意味があります。すぐにその意味を忘れちゃうことも多いですが。
たとえば、上司―自分―(自分の)部下 という3者で話をしたときには、上司の所見は右側に書きます。これに対して、部下の意見は左側に書きます(ことが多いです)。
何を意図しているかというと、より重要なもの、より自分に影響のあるものを右側に持ってこようとしているわけです。
これまた過去記事ですが、ノートは見開きで1テーマで書くのですが、かならず右側ページには事実、事象を書きます。左側ページには自分の所見や、感想、連想したことなどを書きます。
多分、学校では左側ページから使っていた(そういうふうに指導された)と思いますが、『あなたを天才にするスマートノート』を読んでから、それに影響されて、右側が事実・事象、左側がその時の思いみたいに使うようになりました。
これらは、「どうすると効率がいい」というものではなく、自分の都合で決めればいいことだと思いますが、「書く場所に意味をもたせる」という意味で、固定しておいたほうがあとで読み返すときに迷わない、と考えます。
■図解はできて当たり前
コンサルタントが書くようなかっこいいプレゼン資料を作るためには、その技術をきちんと勉強する必要があります。これだけでも非常に多岐にわたります。
だからといって、図解が難しいものかというと、本質を突き詰めていけば、「書く場所に意味をもたせる」というだけのことなのかもしれません(私のメモで言えば右側ほど重要)。
その程度であれば、大抵の人はすでにやっています。
というか、やれて当然なのかもしれません。
あとはスキルの問題。線で結ぶとどういう意味に見えるのか、マルで囲んだ時、四角で囲んだ時にどういう意味が持たせられるのかを知っていればいいだけです。
■情報の整理が得意になる方法
本書『基本図形の使い方で劇的に変わる! 図解力を10倍高める本』の続きで、情報の整理(本文では「文書整理」)が得意になる方法、というのが書かれていました。
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●図解とは、「位置/配置」に情報を盛り込むこと
例えば、有名な情報整理術に、「KJ 法」というものがあります。
考案者である文化人類学者・川喜田二郎氏のイニシャルをとってこう呼ばれています。
ここでは詳しくは説明しませんが、キーワードを書いたカード、新聞や雑誌の切り抜きといったものを、机の上で「関連性の高いものは近くに置く」「関連性の高いものでも、上位の概念は上に置く」というルールで配置していくものです。
関連性の高いものごとにかたまりができ、大量の情報をざっくりと整理できるというわけですが、出来上がったものは、図解そのもの。
かたまりを線で囲ってグルーブ化し、「→」などで関係を書き加えれば、そのまま図解として使えます。
「図解とは、位置/配置で関係を表したもの」この本質を理解すれば、たちまち文書整理が得意になるはずです。
中山真敬(著) 『基本図形の使い方で劇的に変わる! 図解力を10倍高める本』
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「もう、ほんとにこれだけ!」って言う感じです。
情報の整理が下手な人って、この2次元的な思考をしていない場合が案外あったりします。
これは人間であれば、多少の能力差はあれ、だれでもできるものです。それを意識的にする訓練をしているかどうかの違いみたいに思えます。
■参考図書 『あなたを天才にするスマートノート』
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●本書を引用した記事
3つの習慣part2
図解とは位置・配置に情報を盛り込むこと
人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
3つの習慣part1
5項日誌(2)
5項日誌(1)
一人セミナー
あなたを天才にするスマートノート
やる気の出るスイッチ
お題ノート
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僕たちは就職しなくてもいいのかもしれない(PHP新書)
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●本書を引用した記事
プレゼン資料にネットで拾ったイラストは使うな
プレゼン資料でオリジナルのオートシェイプを使う
ニュートラルなイラストを使う方法
パワポで同じような図形を並べるときは、「配置」で揃える
図解のコツ5:配置を試行錯誤する
図解のコツ3:キーワードを抽出する
図解のコツ4:配置を決める
図解のコツ2:単語を抜き出す
図解のコツ1:カタマリを作る
図解とは位置・配置に情報を盛り込むこと
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