多くの仕事は考えなしに突撃すると失敗します。
一方で、ある行動は習慣化して、考えずに行動することで、迅速にやれるようになります。
■習慣の力
過去記事でも何度かふれてますが、習慣の力は自動車の運転を考えてみればわかります。
教習所に通っていた頃、あるいは免許を取りたての頃は、
ミラーを確認して
シートベルトを締めて
エンジンをかけて
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:(中略)
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後方確認をして
ブレーキを緩めて
アクセルをふかしながらゆっくりクラッチを繋いで
他の車の流れに逆らわないように
などといちいち考えないとできませんでした。いちいち考えて、アクセルペダルの右足に力を入れる…とかやるため、行動がワンテンポずれて、車がカクカクしたり、後続車からクラクションを鳴らされたり。
ところがこれが慣れてくると、運転席に座ってから発信するまでの時間は短縮されるし、スムーズに動くようになります。そのついでにカーオーディオから流れる好きな曲を歌ったり、助手席の人と談笑をしたりできます。
■悪しき習慣の力
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フレッドは自家用車で中央通りまでくると、信号を右折する。駐車場では、3 列めの 4 番めに駐車する―まるで彼の名前がその場所に刻みこまれてでもいるようである。
そして、きっかり 8 時にオフィスにはいる。
オフィスでは何はさておき、まずコーヒーを飲む。それから、仲間と挨拶を交わし、しゃべる。
コーヒーを飲み終えると朝刊を広げ、10 分から 15 分ほどそれを拾い読みする。
かれこれもう 8 時 45 分である。フレッドは 1 時間近くもオフィスにいながら、まだ何も仕事をしていない。
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:(中略)
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たとえば、人は毎日、入浴、着替え、食事その他の似たような日課を何気なくやっている。
その利点は、一つのことをやりながらほかのことに注意を向けることができるということである。
思いがけないことが起きない限り、身体はいつものように動いている。不測の事態が起きた場合には、即座に頭は現にやっていることに集中し、それは習噴的行動ではなくなる。
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:(中略)
:
人間は栄養のためにコーヒーを飲むのではない。コーヒーを飲むのは、多くの場合、出勤をきっかけにして作られた習慣的行動である。
コーヒーはまた社交用の飲物で、特に、早朝に仲間同士で世間話を交わすきっかけを与える。
一体、話題は何だろうか?
早朝の会話は大体において、スポーツ、天候、家庭行事、テレビ、最近の出来事などがその中心である。茶飲み話には、めったに仕事の話は登場しない。
メリル・E・ダグラス(著) 『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則―集中力を最高にする時間管理のテクニック』
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本書にあるような朝の習慣をしているとき、実際は大した考えもなく行動しています。
一度習慣化すると、当たり前になって何も考えなくなるわけですね。
■習慣から抜け出す機会を設ける
私はほぼ毎日1日の行動を振りかえる時間を設けています。
この時間は日誌を書いたり、その日の改善点について考える時間にしています。
そして、やめるべき習慣、あらたにやれるようになりたい習慣について思いを馳せる。
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信じ難いことかもしれないが、人は誰でも習慣を改めるという習慣を身につけることができる。
新しい習慣を身につければつけるほど、さらに多くの新しい習慣を作ることが容易になる。
改変が必要ではない場合でも、時々は変えてみることである。
それほど重要ではないことを探しだし、それについての新しい習慣を作る。
メリル・E・ダグラス(著) 『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則―集中力を最高にする時間管理のテクニック』
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この最後の「時々は変えてみる」が結構効きます。
たとえば、首記の「朝の習慣」でいえば、朝コーヒーを飲むのを自席ではなく喫茶店にしてみる、とかです。
「そういえば、これは毎日やってるなぁ」というものをちょっと変えてみると、考えないとできなくなります。考えるとそれが有効だったのか、そもそも目的は何だったのかというところに考え至ります。
これが、習慣を変えていくきっかけになってくれます。
この、「習慣を見直す習慣」によって、より今の状況に合った習慣を身につけることが出来るようになります。
■参考図書 『「ダラダラ癖」から抜け出すための10の法則―集中力を最高にする時間管理のテクニック』
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