2021年10月25日

「べき」は「こしたことはない」と言い換える


「こうあるべき」と考える事自体は良いことです。あるべき姿を描き、それに向かって進めていくのは、あらゆるところで勧められる方法です。

いわく、

 ・管理職は部下の手本たるべし
 ・与えられた仕事はきちんと成果を出すこと
 ・問題があれば、上司に報告をし、解決策を検討・実施する
 ・指示や指摘は明確で誤解がないようにするべき
 ・一度決めたこと、コミットメントしたことは守るのが当然


などなど、本ブログでもそういうことをいっぱい書いてますし、それを旨としています。

ただし、疲れているときには、それがストレスになったりします。
私が以前にウツをやったときにも、こういう思考方法に縛られてました

■「べき」思考から自由になる


「こうあるべき」という考え方が必要なこと自体は否定をするつもりはありませんが、これに固執すると失敗することがあるみたいです。それも課題自体ではなく、トータルのサラリーマン人生に影響するような失敗です。

これがもとで、ウツになったりしたので、そこからは思考方法を変えるようにしました。

 「まあ、そこそこに

ひとことで表してしまうと、それだけのことなのですが、子供の頃から何十年も思い込んできた「あるべき姿を目指す」という「正しい行動」というのはなかなか抜けるものではありません。

多少、よくなったのは、本書『1分間回復法 「心」と「体」の疲労が一瞬で消える』のように、使う言葉を変えたことが結構効いています。


★P172〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●「こしたことはない」思考に生きる。
「べき・ねばならぬ」思考をスパッと断ち切ります。

 「営業マンは、こうでなくではいけない」
 「上司は部下にこうあらねばならぬ」
 「女性は、こうでなくてはいけない」

という固定観念が強い人は、思考や行動が硬直的で、現実とのギャップに耐えられません。だから、心が疲れやすいのです。

「ねばならぬ」は、 100 かゼロかの思考です。 100 を満たす理想は、現実にはほとんど見あたらないことを知らねばなりません。

とはいえ、ものごとは、なんらかの信念がなければ進みません。

アメリカの臨床心理学者アルバート・エリスが、 ABC 理論で明かしている通りです。

 A(Activating event):できごと
 B(Berief)     :信念、固定観念
 C(Consequence)   :結果

できごとと結果との間で、 Belief が大きな役割を果たしています。

この Belief を「固定観念」にしないことが大切です。

「べき・ねばならぬ思考」をやめて、「こしたことはない思考」へ切り換えるのが、私のおすすめです。

たとえば「学生は勉強せねばならぬ」とだけ固く信じてしまうと、現実に勉強しない学生を見ると、イライラしたりガッカリしたりしてしまいます。

そこで、切り換えます。「学生は勉強するにこしたことはないが、そうもいかなければ試験前だけでも集中して勉強したらいい」と、かなり現実的な考え方になります。

「上司は部下にいつでも明快に指示すべきだ」と固定的に考えると疲れてしまいます。

そこで、切り換えます。「上司は部下にいつでも明快に指示するにこしたことはないが、こまかな点については、自主的に判断させてもいいだろう」ととらえると、自分が疲れることはなくなるのです。

松本幸夫(著) 『1分間回復法 「心」と「体」の疲労が一瞬で消える
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つい、「あるべき姿」を達成しなければならない必須目標のように考えてしまいがちですが、必達にこだわってしまうと、いざ「達成できない」となったときに自分を追い込んでしまいます。

 「〜すべき」と思ったら、「〜にこしたことはない」と言い換える

たったこれだけでも、ストレスにたいする効果は結構ありますよ。

もし、それもできなかったら、「〜すべき」と思ったら、「〜にこしたことはない」と言い換えるにこしたことはないんじゃない?

とか。



■参考図書 『1分間回復法 「心」と「体」の疲労が一瞬で消える



会社員、派遣社員の睡眠は、4〜5時間も珍しくない。たまに睡眠時間が確保できてもストレスで熟睡は無理だし、熟睡できても何日かでは慢性的な疲れは消えない。長時間労働で体はバリバリにこわばり、人間関係や不況、大震災のやり場のない怒りなどで心もくたびれきっている。
簡単ですぐできる自分なりの回復法を持たなければ、とてももたない。

松本幸夫氏は若い頃、インドに渡ってヨガの修行をしたが、修行者でない一般人でも瞑想や体操で心身の健康を目ざす人がたくさんいた。また、その後に、旅行などで立ち寄った中国や台湾などでも、公園に行くと昼夜を問わず大勢の人が太極拳や呼吸法を実践しているのに驚かされた。
それにひきかえ日本人は朝から晩まで気ぜわしく働いてばかりで、健康になんと無頓着なのかと反省させられた。そこで、回復法について調べると、二つのことがわかった。





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1分間回復法 「心」と「体」の疲労が一瞬で消える
著者 :松本幸夫

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●本書を引用した記事
 イライラや嫌悪感はピーナッツリフレッシュ法で解消する
 深呼吸をしてストレスを解消する
 良かったことほど分析する
 原因を追求してはいけない
 PowerPointやExcelに一瞬で図形を挿入する方法
 振り返りはテレビを見るように枠をはめて思い出す
 楽しかったときの写真をながめる
 ダラダラ癖から抜け出すための10の法則:自分の使った時間の記録のやりかた
 ニュートラルなイラストを使う方法
 「べき」は「こしたことはない」と言い換える


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posted by 管理人 at 04:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ヒント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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