メールなどでも、報告書を出すときにでも、読みやすい文章を書くために、普段から文章は一度書いてから推敲する時間をとるようにしています。そんなときに役に立つのもチェックリストです。
これがあると、ちょっとした枝葉末節の部分にとらわれずに、効率的に文章を書くことができます。もちろん、そこに書いてあるコンテンツ(主張)が大事であることは間違いないのですが、他人に伝わらない主張は意味を持ちませんから。
実際に私が今使っているチェックリストは部外秘なので、その出発点になった元ネタをご紹介します。
■チェックリスト
一番最初に文書のチェックリストにしたのは、『ロジカル・ライティング』という本に載っていたものです。
これをExcelに打ち込みまして、そこから他の本に書いてあったこと、あとで気がついた自分の弱点などを追加していってます。
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●セルフエディティングのためのチェックリスト
ロジカル・ライティングのアプローチを、組み立てと表現に分けてステップごとにみてきた。文書ができあがったら、それを自分自身で見直す、いわばセルフエディティングをして、わかりやすく論理的なアウトプットになっていることを確認しよう。
●メッセージの組み立てについてのチェック
◎導入部の組み立て
□ 文書の冒頭に導入部があり、そこで、必須要素であるテーマと読み手に期待する反応を明示してあるか。
□ 必須要素の他にも必要な要素があれば、それらを説明してあるか。
・テーマ設定の背景は何か。
・期待する反応を取ってもらうことのメリットは何か
・書き手は誰か。また、なぜ、この書き手が情報発信するのか。
・読み手は誰か。また、なぜ、この読み手に読んでほしいのか。,
・本論に関する特記事項(情報源、初期提案か最終提案かなどの本論の位置づけ、本論の訴求点)は何か。
◎本論の組立
□ テーマを、答えるべき問に過不足なく、置き換えてあるか
□ 個々の問いへの答えを So What / Why So? してあるか?
・答えの核である結論は何か
・結論を直接支える根拠はいくつ、なにがあるのか
・や MECE な関係を見て取れるか。
□ 根拠は MECE にグループ分けしてあるか。
□ 結論を先に伝えるか、根拠から先に伝えるか、という順番は適切か。
●メッセージの表現についてのチエック
◎組み立ての視覚化
□ テーマと期待する反応を示唆する表題があるか。
□ So What? / Why So? や MECE な関係を見いだせるか
・見出し(小見出し)があるか。・スペース・言己号を活用しているか。
・文頭で説明の切り口を明示しているか。
◎メッセージの日本語表現
□ 具体的か。
・物事の中身を明快に読み取れるか。
□ 論理的か。
・MECE と So What? / Why So? の関係を、日本語表現のうえからも読み取れるか。
□ 簡潔か。
・一文の作りがシンプルで、無駄な表現がないか。本論の組み立て
照屋華子(著) 『ロジカル・ライティング』
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一度作っておくと、これから後で他人の書いた文章をみたり、このチェックリストを見ながら自分でチェックしたりしたときに気がついたことを書き加えていけば、結構役に立つチェックリストが出来上がります。
■参考図書 『ロジカル・ライティング』
立ち読み可 | マッキンゼー出身のコミュニケーションスペシャリととして、ロジカル・シンキングをベースにしたコミュニケーション術を一般に広める著者の代表的一冊。もう1冊は『ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル 』でこちらも名著。 同名の本に、安田正氏のロジカル・ライティングもあるがこちらのほうが内容がソフト。 |
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ロジカル・ライティング 著者 :照屋華子 | 楽天では見つかりませんでした | ロジカル・ライティング 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
「…による」には2つの意味が存在する
「以下の通り」は使わない
接種理論:論理構造を図示してアンチテーゼを出す
れる・られるを多用しない
報告書に必須の4要素:6.文字にして4要素を吟味する
報告書に必須の4要素:5.「反応」を引き出す
報告書に必須の4要素:1.概説
ビジネス書名著目録(必須図書)
●このテーマの関連図書
ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル(Bestsolution)
考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則
問題解決のジレンマ:イグノランスマネジメント:無知の力
クリティカルシンキング・実践篇―あなたの思考をガイドするプラス50の原則
思考・論理・分析―「正しく考え、正しく分かること」の理論と実践
ロジカル・ライティング