何かを初めて勉強しようと思ったら、まとめて時間を取らないとなかなか難しいですが、ある程度基礎勉強が済んで継続的に知識を深くしていくのであれば、毎日少しづつ勉強することが適しています。
■毎日5分だけ勉強しよう
ところが、この「毎日少しの時間だけ××に当てる」というルーチンはなかなか成立しません。
短時間というハードルの低さと、少しづつという成果の見えにくさから、つい「後でいいや」になってしまって、その「後で」が最後まで来ないという悪いパターンにハマります。
「毎日5分」というのはそんな時間の象徴。この程度ならできるはず、が大甘で一向に5分が確保できない(しない)状態が続きます。
そこで確実なのが、毎日起こる何かのイベントをトリガに「そこでやらなければならない」と決めてしまうことです。
サラリーマンなら、まず必要なのが「通勤」というトリガです。
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通勤の車内は、暗記物の勉強をするにはもってこいの場所です。私の場合、実際通勤車内だけを主な勉強の場にして、資格試験にトライしたりもしました。
社会人になると単語帳をつくって勉強するような時間がなかなかとれませんし、単語帳を車内で開くのも知り合いに遇うかもと思うと、恥ずかしいですよね。車内で普通に見えるのは、手帳ふうのメモ帳か、ロディアのようなメモに書いたモノをにた覚えるようにすれば OK です。
傍から見ると、何かタスクを確認しているように見えます。何かを勉強しているようには見えません。片手で持てることが大事で、手軽に持ち運べるので、同じツールを会議などの場所に持って行けば、全員が揃う前の待ち時間などに少し暗記をすることができます。
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:(中略)
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試験でなくても必要な専門用語など覚えなければならないこともプロの社会人としては多いでしょう。仕事が終わった後に、自宅に帰ってから敢えて勉強する気にはなれませんが、
メモ帳に書いているモノを通勤電車で見返すぐらいであれば苦痛ではないでしょう。継続するためのコツは、楽にできるように仕組み化することです。
縮小コピーして貼ってもよいのです。自分で単語帳をつくろうとすると時問を要する大変な作業になりますが、コピーを取るだけならば一瞬です。
継続するためには、覚える前に覚えるモノをつくる作業をできる限り減らす努力をしなければなりません。
一生懸命暗記帳をつくることが社会人の勉強ではありません。必要なことは覚える時間を確保することです。
それが自然と習慣となっている通勤電車の中なのです。家に帰って勉強のために机に座ることは習慣になっていなくても、家に帰るために電車に乗ることは習慣になっているからです。その通勤と勉強をセットにすれば少なくとも、軽い勉強時間は確保できます。
今だと、デジタルツールを活用する方法もあります。携帯電話の自分のメアド宛に覚える文章などを転送しておけば良いのです。携帯の電話を見ながら 11 &記をすることができるでしよ、つ。覚えるモノをつくるのを全く止めてしまって、英単語が配信されるメールマガジンを登録するという手もあります。大事なことなので繰り返しますが、つくることよりも覚えることが大事だからです。英語などのように勉強する人口の多い分野は、メルマガが発行されていますからそれを数個登録しておけば嫌でも勉強できるわけです。
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:(中略)
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家に帰って 5 分だけ勉強するのは難しくても、その 5 分程度の区間だけであれば継続するのも簡単で、毎口自然に通過する場所を勉強時間にすることであれば意外とできるものなのです。
美崎栄一郎(著) 『通勤どこでも仕事術』
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■電車待ちのときには××をする
電車に待っているときに、スマホでゲームをするというのは実にもったいない。単なるヒマつぶしになってしまいます。
この「電車に乗るために待つ」というトリガを、勉強したい本を開いて1行でも読むことに当てています。
一旦、本を開くと電車の中でも続きを読む気になります。手に持っているのだから開くのにいちいちカバンから取り出すという面倒がないので、スムーズに本を読む作業に入れます。
私はこのおかげで年間100〜200冊の本を継続して読めています。
ハードルを低くするために、「本に飽きたら他のことをする」ようにしています。なので、気になることがあれば、電車に乗った途端に別のことをし始める時もあります。ただし、電車待ちのときにはかならず本を開くということだけは必須にしてます。
これをやめちゃうと、電車に乗ったときに本を開くという面倒なことをせずに、スマホでネットニュースを読み始めて気がついたら目的地に到着しているというパターンにハマるから。事実、このパターンで本を読まなくなった時期があります。
なので、「電車待ちのときに本を開く」というのは義務化してます。
「電車内でも読み続ける」ことは負担になったり、できない場合があったりするので、これは任意。
正確には、私の場合、本といっても物理的な本ではなく、タブレットに自炊したりダウンロードした電子媒体ですが。
■参考図書 『通勤どこでも仕事術』
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マッキンゼー式世界最強の仕事術:ブレーンストーミングで最大の効果を引き出すテクニック
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