2018年08月20日

評価されるコツ

どんな職場にも、周囲から絶対的な信頼を集める「エース」的な人がいる半面、誰からも期待されず、お荷物のように扱われてしまう人もいます。

入社当初から、「エース」だったわけでも「お荷物」だったわけでもありません。長い時間をかけて、ゆっくりと「エース」や「お荷物」になってしまったのです。

 これは一体なぜなのか?

本日ご紹介する『「辞められると困る! 」と言われる社員がやっている 評価されるコツ』からその原因を一部紹介します。


■仕事の結果の差は取り組みの差


まず、本書の冒頭に著者の失敗談というかうまく行かなかった時代の述懐があります。

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毎日のように、「ボンクラ」「昼行灯」「木偶(でく)の坊」と言われ続けました。悔しくてひとり泣いたことも数え切れません。

しかし、それくらいのことを言われても仕方がない、本当に出来の悪い部下だったのです。

たとえば、タ方の暗くなるころに店舗の看板を点ける作業があります。

当時の私は、毎日のように看板を点け忘れていました。夕方になったら看板を点けるという誰にでもできそうな簡単なことさえできなかったのです。

上司からすれば、「そんな簡単なこともできないのか!」となるわけです。叱られるというよりも怒鳴られる日々でした。

叱られても改善しないので、「やる気あんのか!」と怒鳴られ、アルパイトたちにも「僕たちで点けましょうか?」と同情される始末です。

店舗の看板をつけるという簡単なことができなかったのは、心を変えようとしていたからです。

明日はちゃんとしよう」「忘れないように注意しよう」と心を変えようとしていました。

しかし、ちゃんとしようと思っても、注意しようと思ってもできないのです。

「ちゃんとしよう」「注意しよう」でできるのは、元々できることをやっていなかったときだけです。

看板を点けるためには、その時問に「看板を点ける」ことに気づく必要があります。

看板をつけられなかったのは、その時問に気づくことができなかったからです。

できないことを、「ちゃんとしよう」「注意しよう」と心を変えてもできるようにはなりません。

結果を変えるためには、心ではなく行動を変えることです。私が看板を点けるために変えた行動は、所挟しと「看板を点ける!」と書いた紙を貼り付けておくことでした。

黒岩禅(著) 『「辞められると困る! 」と言われる社員がやっている 評価されるコツ
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本書を参考にしたわけではありませんが、過去記事でも「気をつける」ではできないみたいなことを書いてますが、やっぱりみんな同じような経験をするもんだなあ、と感心しました。

「エース」と呼ばれる人も「お荷物」と呼ばれるような人も、こうしたほんのちょっとした取り組み方のコツに違いがあるだけで、「仕事を頑張ろう」という意識に違いがあるわけではないんです。

では、本書の中から幾つか差のつくポイントをご紹介します。適当に意訳したので、そのままの文章が本書に書いてあるわけではありませんが、選書のご参考にしてください。


■仕事が「遅い」


上司に評価され、同僚に信頼される人とは、端的にいえば「仕事ができる人」です。

では、仕事ができるとはどういうことかを考えた時、1つの条件となるのが「スピード」。しかし、これは「普通の人が3時間かかる作業を1時間で終わらせる」という作業スピードではなく、「動き出しの早さ」です。

頼まれた仕事にいち早く取りかかる、朝は誰よりも早く出勤するといったことをコツコツ続ける人は仕事面の成長も早く、結果的に周囲の評価も上がりますが、全てにおいて動き出しの遅い人は、仕事がスムーズに回らず、周りをイライラさせてしまいがち。これでは信頼されるはずもありません。

■口ぐせは「徹夜してでもがんばります」


「徹夜してでもがんばります」というと、あたかも仕事へのモチベーションが高く、やる気に満ちあふれているかのようなセリフに聞こえますが、そもそもこんなセリフが飛び出す状況というのはどんな状況でしょうか?

何かトラブルが起こってその対応に追われているとか、やらなければいけないことが終わっていないなど、どうであれあまり健康的な状況ではありません。

だからこそ、仕事ができる人は、こういう状況にならないように段取りを組むのです。

つまり、「頑張らなくてもいいようにするために頑張る」のが「仕事ができる人」。何か起こってから必死に頑張るのが「仕事ができない人」です。こんなに行き当たりばったりの仕事ぶりでは、やはり評価されません。

■悩んで手が止まる


あらゆる方向に気を配って、考えながら仕事をするのはとても大事なことです。

ただ、考えすぎて手が動かなくなっては本末転倒。

悩んで動けなくなるくらいならまず動いてみて、まちがっていたら方向転換すればいいのです。

特に新しい企画や新規事業は前例がないため、考えていても答えは見つかりません。

この状態で固まってしまう人よりも、とりあえず動いてみる人の方が評価されやすいというのはいえるはずです。

■毎日の積み重ね


会社から「辞められたら困る」と思われるか「いなくても別にいい」と思われるか、最悪は「いないほうがいい」と思われるのかは、日頃の仕事の進め方次第です。

これから職場で信頼を勝ち取りたい人はもちろん、すでに「いらない子」になってしまっている自覚がある人にとっても、あらゆる職業に通底する職場での存在感を確立する術があますところなく解説されている本書は、得るものが多いと思います。



■参考図書 『「辞められると困る! 」と言われる社員がやっている 評価されるコツ





立ち読みできます立ち読み可
評価されている人は、みんなが当たり前だけど気づいていないちょっとした習慣≠ナ差をつけている!

がんばっているのに、上司から評価されない……と感じている20代の若手ビジネスパーソンに送る、20代のための仕事術を紹介。
やっかいな上司の攻略方法からチャンスをモノにするコツ、クレーム対応、報連相(ホウレンソウ)ではなく、
相連報(ソウレンホウ)と、ビジネススキルとして身につけておきたいエッセンスを凝縮。
ダメダメ社員から、店舗売上150%アップを実現した凄腕社員となった著者が評価されるコツ≠教えます。

●目次
第1章 話し方のコツ
第2章 聴き方のコツ
第3章 仕事の姿勢のコツ
第4章 仕事の進め方のコツ
第5章 言葉の感謝のコツ






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「辞められると困る! 」と言われる社員がやっている 評価されるコツ
著者 :黒岩禅
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●本書を引用した記事
 やりたくない日
 評価されるコツ
 上司のモチベーションを上げると仕事がしやすくなる
 相手に聞く準備する合図を送る
 わかってから報告しても手遅れ
 エッセンスを抜き出す
 目を見て話さない
 正しい叱られ方7つの原則
 上司にプロジェクトの「死亡診断書」を出してはいけない
 上司にプロジェクトの「死亡診断書」を出してはいけない

●このテーマの関連図書


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posted by 管理人 at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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