2017年09月06日

交渉の認知心理学:交渉の一般的なミスを避ける自問

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●チェック・ポイント:交渉での一般的なミスを避けるために

あらゆるバイアスの影響を小さくするためには、自分の意思決定のプロセスを慎重に分析し審査しなければならない。

そのために、以下の七つの質問を自間していただきたい。

・初期の決定を正当化するためだけに自分の交渉方針を追っていないか?
・自分にとって良いことは相手にとっては必ず悪いことのはずだ、あるいはその逆だと決めつけていないか?
・最初の提示価格にこだわって非合理的な影響を被っていないか?
・交渉に違った視点を与えてくれるような別の枠組みは存在しないか?
・すぐに手に入る情報に影響されていないか、そして他の正しい、しかし手の届きにくいデータを無視していないか?

・相手側の決定について十二分に考えたか?
・誤りが起こりうる自分の判断に過剰な自信を抱いていないか?
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■参考図書 『マネージャーのための交渉の認知心理学―戦略的思考の処方箋




優れた交渉力はビジネスの成功には必須のスキルである。
認知心理学は交渉におけるネゴシエーションの基本となる学問であり、その現実への応用方法を紹介する。
例:1.アンカーリング(係留効果)
  2.Foot in the door
  3.Door in the face
  4.フレーミング
  5.トレードオフ戦略
  6.勝者の呪縛
本書では交渉におけるシチュエーションとして、1対1の交渉だけでなく、現実に起こりうる多数の利害が絡む交渉についても、認知心理学に基づいた戦略を提示する。





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マネージャーのための交渉の認知心理学―戦略的思考の処方箋
著者 :マックス H・ベイザーマン
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●本書を引用した記事
 交渉の認知心理学:社会的ジレンマ
 交渉における認知バイアスを避ける
 合理的に交渉する仕組みを作るためのチェックリスト
 よくあるミスをさける質問のチェックリスト
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