私は以前ウツでやられたときには、その日にあったこととか直近にあった大きなトラブルなどがフラッシュバックして、睡眠時間が減っているにも関わらず眠れないことも度々。
「切り替えていこう」
と思っても、思い出すものはやっぱり思い出しちゃうんですよ。
でそれがまたストレスになる…と悪循環します。
■トラブルの場面を思い出すなら…
いろいろな災害や事故のあとに PTSD という単語がニュースに載ります。これは日本語にすると「心的外傷後ストレス障害」と言うものなのですが、ここまで行かずとも、自分が「嫌だ」と思ったことを思い出すことは、思い出すこと自体がストレスにもなりますし、思い出してその時のストレスをもう一度感じることでいつまでたっても引きずってしまいます。
それが原因でまたストレスになるような失敗をするようになると、もう無限ループです。抜け出せません。
そういうときは、そのストレス源に生った仕事や人間関係を一旦リセットなり、長期間距離を置くようにする必要があるのですが、これが個人の判断ではできるものではありません。やっぱり産業医などに間に入ってもらうしかないのですが、その前にちょっとしたコツで軽減する方法があります。
枠をはめる
という方法です。
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●過去のイメージを塗り替える「振り返りのテクニック」
嫌な出来事はできるだけ早く忘れてしまいたい。でも、なかなか忘れることができず、つい何度も思い出してストレスを増幅させてしまう。
そんな経験が誰にでもあるはず。
記憶とのつき合い方、思い出し方というのは、ストレス処理においてもなかなか重要です。
はっきり言って、嫌なことはそう簡単に忘れられません。ネガティブな感情は私たちが思っている以上に強烈で、抑え込んだり、消し去ろうとしても、むくむくと頭をもたげてくるからです。
大事なのは嫌な出来事を忘れるのではなく、思い出し方を変えること。
思い出し方、過去の振り返り方を変えれば、事実そのものは変わらなくても、その印象、解釈を変えることは十分できます。その方法をご紹介しましょう。
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:(中略)
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コツの一つ目は「当事者として思い出さない」こと。
上司に怒られた場面を思い浮かべるとき、たいていの人は「怒っている上司の顔」「怒鳴っている上司の声」を強く、リアルにイメージします。
当事者としての自分が見ている映像を想起してしまうからです。それでは「ネガティブな感情」がよみがえってくるのも当然の話。
そこでちょっと意識を変えて「第三者の目線で思い出す」というアプローチをしてみます。
テレビゲームを思い出してください。自動車レースのゲームなどで、ドライバー目線でプレイすることもできれば、車そのものを意識して見ることもできる場合があるでしよう。
まさにあの感じで、視点の切り替えを行ないます。
まるでテレビを見るように「自分が上司に怒られている映像」を客観的に思い浮かべるのです。
テレビ画面という枠をひとつ設けるだけで、出来事は確実に遠くなります。
上司から厳しく叱責されていても「ああ、私が怒られてるなあ……」と客観視しやすくなります。
それだけでも感情とのリンクは弱まり、事実と反応を分けやすくなります。
仕事でミスをしたのですから、問題を振り返り、繰り返さないように反省することはもちろん大事。
ですが、そのつど自分の感情が揺さぶられ、状態を乱してしまうのは問題です。「ああ、嫌だ!」「辛い、しんどい」という思いばかりが先に企って、建設的な反省もできなくなります。
その点、テレビ画面という枠を通して思い出せば、状況を冷静に受けとめることができます。
当事者としての感情は切り離し、起こっている事実だけに意識を向ける。
思い出し方ひとつで、そこから受ける印象、影響は確実に変わります。
松島直也(著) 『ストレスをためない技術』
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これは心象風景なので、どうやったらいいかわかりにくいと思いますが、やれるようになると多少はストレスに対して強化されたような気がします。
※「気がする」だけです。本当にストレス耐性ができたのかは、前と同じ状況にはなっていないのでわからない。
■解説を加える
で、私が最近取っている方法は、
「解説を加える」
ようにすることです。これをやると本書のように、テレビの枠をはめたようにみることができるようになりました。
どういうことかというと、たとえば本書の事例にあるような場面、
上司にあるコトないコト言われて怒鳴り散らされている
という場面があったとすると、
「上司が怒り出しました! どうやら先日から続く失敗についにキレてしまったようです」
「ここで、○○氏(自分のこと)がひたすら頭を下げています」
「おお、さらに上司が追い打ちをかけます。怒涛の罵声だ!」
「ついに○○氏の膝が折れました! がっくり床に膝をつく! もはや立ち直れないのか〜!」
フラッシュバックした瞬間に、「それを忘れよう」とするのではなく、思い出してしまったこと自体を説明してみるのです。
ちょっとプロレス中継っぽくやれればなおよし。
こういうことをし始めたら、本書にある「第三者的に見る」ことが多少なりともやれているような気がしてきました。
お試しあれ。
もちろん、こうした悪いループが置きないことが一番なのですが、どうも人間の脳はそういうふうにはできていないらしい…。
■参考図書 『ストレスをためない技術』
立ち読み可 | ストレスは決してなくならない。大事なのは「ストレスをなくすこと」ではなく、「どうつき合うか」。「よける」「ひねる」「受けとめる」という3つのコツを知れば、不快な気持ちが整理できる。NLPの専門家による、ストレスに適切に対処し心を強くする技術。 |
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ストレスをためない技術 著者 :松島直也 | 楽天では見つかりませんでした | ストレスをためない技術 検索 :商品検索する |
●本書を引用した記事
嫌なことは、「もし気分がよかったら」で切り替える
深呼吸をしてストレスを解消する
ピントを外してストレスから逃げる
15分散歩してから会社に行く
車のメンテナンスをするように自分もメンテナンスする
ストレス経験を思い出して、笑い話にする
「べき」「ベスト」ではなく「できたらいいな」を探すとストレスが減る
記憶の距離感をコントロールする
「しなければならない」と思ったらピンチ
ポジティブシンキングの落とし穴
●このテーマの関連図書
「やめた!」がなくなる続けるスイッチの作り方(アスカビジネス)
NLPのことがよくわかり使える本(アスカビジネス)
NLP速読術~1冊10分で本が読める!時間がなくてもスキルアップ&試験合格~
(文庫)脳からストレスを消す技術(サンマーク文庫)
キラーストレス心と体をどう守るか(NHK出版新書)
苦手意識は捨てられるNLP脳トレーニング