時間あたりの生産性を改善するために、過去記事でもいろいろなハックをご紹介しましたが、トータルでみると、生産性改善よりもムダに捨てている時間を有効な時間に使うほうが効果があります。
単純に言えば、睡眠の時間を削って仕事ややりたいことに当てれば、1日の生産量は向上します。ただし、長続きしないですが。
■生産性に寄与していない時間を見つける
睡眠や食事時間などは直接的に生産量には寄与しませんが、生産的な活動をするために必要な時間です。こうした直接的・間接的生産時間を除いた時間が、「生産性に寄与していない時間」です。
よく「働き方改革」みたいなテーマで論評したサイトや情報集計の公表がありますが、いつもトップに出てくるのは
無駄な会議
ってやつ。みんながムダだとわかっていれば、まあ、やめるという方法もあるのですが、自分にとってはムダでも他人(特に上司)にとっては「ムダではない」と思っていると、やめるのは超難しい。
ということで、自分だけでやっている時間の中からむだ時間を見つけてそれを削っていくのが、簡単で王道です。
具体的に言えば、本書にあるようなもの。
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●大きく時間を浪費する要因
・テレビ
・ソーシヤルメディア
・ニュースサイト
・不要な会議
・料理
・コンピューターゲーム(特にオンラインゲーム)
・コーヒーブレーク
ジョン・ソンメズ(著) 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル』
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私は、これに加えて
・小説・マンガ
もあるかな…、とは思いますが、本書の筆者はもしかしたら、マンガなんて読んでないかも。
■ムダ時間を削ると生産性は上がるか
ところで、ムダ時間を削って生産性は上がるかというと、そうでもないような気がします。
ようは、生産性のあることだけをやろうとしていると疲れてしまって、本来の生産性のある活動の効率が落ちるようなのです。やっぱり、何も生産性のない時間も必要という結論。
これも本書に書いてありました。
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●料理やコーヒーブレイクは時間の無駄か?
答えはイエスでもノーでもある。なぜそういったことをしているのかの理由によって変わるのだ。しなければならないことがわかっている仕事から逃げるためではなく、本当に楽しみのためにしているのなら時間の無駄ではない。
私はゲームを時間の無駄だと思っているが、ゲームは大好きだ。
私はゲームをするのを完全に放棄すべきなのだろうか。
そんなことはない。しかし、何かしなければならないことがあるときに、仕事から逃げるための手段としてゲームをしてはならないだろう。
同じことが料理にも当てはまる。おそらく、あなたが料理が好きで自分のために健康な食事を作りたいのだろう。それなら素晴らしいことだが、時間を大きく節約できる簡単な料理をすればいいのに、手間のかかる料理のために膨大な時間を使っていて、それが楽しくもないものなら料理のためにかける時間を減らして、健康を維持するための他のう方法を考えたほうがいい。
ポイントは、生活の中で楽しみにしていることをすべて取り除くのではなく、しなくていい上に楽しくもないことや自分の時間を全部食い尽くすようなために時間の浪費をしないようにすることである。
ジョン・ソンメズ(著) 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル』
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ゲームをする時間は必要だけど、それを「逃避」目的に使ってはいけない、と本書では書かれています。
ただ、個人的にな経験ですが、自分を追い詰めてしまって精神的に参ってしまうくらいなら逃避も必要だと思ってます。ただ、それが度を越すと良くないと。
ということで、こうしたムダ時間は、強制的に時間を切るようにしています。
つまり、ある時間から何か用事がある時に、その幼児を始める前にこうしたムダ時間を持ってくれば、強制的に打ち切られます。
次の生産性のあることを始める時間をダラダラと遅らせるようなムダ時間は作らないようにすることです。
たとえば通勤時間にこうしたムダ行為を当てるわけです。
通勤時間なら目的地に付いたら、何が何でもやめないといけません。
まさか意図的に降車駅を乗り過ごしてまでゲームをしたりしないでしょう。
私の場合、
・通勤時間
・昼休み
・夕食前
は結構ムダ時間に使ってます。たいていは本(ビジネス書だけでなく、小説・マンガ)を読んでいるんですけど。
夕食前に本を読み始める時間は、バラバラで、直前のタスクが終わって、次のタスクの予測完了時間が夕食時間より遅くなりそうなとき。タスクの長さは30分〜2時間なので、その範囲でみて、「こりゃ夕食までにはこのタスクは終わらないな」とおもったら、マンガや小説を読み始めます。ときには、見てなかったアニメ(30分もの)も。
ムダ時間を使うと、気持ち的にちょっとリフレッシュします。
そういう目的で使うのであれば、睡眠・食事と同様に間接的に生産性を支えている時間といえるかもしれません。
■参考図書 『SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル』
![]() ![]() | 「より良い人生」を送るためのノウハウ・スキルを網羅した、生き方バイブル本です。 ソフト開発者向けに書いてありますが、そこで言われていることはあらゆるビジネスパーソンに通じることばかり。 良い人生を送るためには、技術習得法やキャリア構築法といったノウハウに加え、対人的な交渉・指導・意思疎通などをうまく行える能力や知恵、すなわち「ソフトスキル」が不可欠です! 本書では、キャリアの築き方、自分の売り込み方、技術習得法、生産性の高め方といった仕事で成功する方法だけでなく、財産の築き方、心身の鍛え方、恋愛で成功する方法など、「人生全般をより良く生きる方法」を具体的に説明します。 ●「解説」から抜粋 本書はソフトウェア技術者向けの書籍ではありますが、いわゆるテクノロジーのことはほとんど書いてありません。しかし、「成功者」になるために必要なそれ以外の多くのことが書いてあります。(中略)今こそ私たちがもっと成功に貪欲になれるチャンスなのではないでしょうか。 ●「訳者あとがき」から抜粋 全体を読み通して感じたのは、人の弱さを十分に意識して書かれていること、率直であること、上からではなく同じ高さから話しかけてくることでした。 (中略)校正のために読み返してみると、株や栄養や腹筋のことなど、「何かで読んだんだけどさあ」という枕で出てくるような話の多くを本書で覚えたことに気づきました。無意識のうちにいろいろな影響を受けているようです。この本、ただものではないですよ。 ●目次 第1部 キャリアを築こう 第2部 自分を売り込め! 第3部 学ぶことを学ぼう 第4部 生産性を高めよう 第5部 お金に強くなろう 第6部 やっぱり、体が大事 第7部 負けない心を鍛えよう 付録A コードを書けるなら金融は理解できる 付録B 株式市場の仕組み 付録C 食事と栄養の基礎:ガラクタを入れればガラクタが出てくる 付録D 健康な食事の方法:ピザは食品群ではない |
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●本書を引用した記事
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