前回、有給明けに大量にたまったメールを素早く処理する方法として、本当に必要なメールをどうやって抽出するかについてご紹介しました。その方法とは、
・機械的に振り分けをする
・表題だけで振り分ける
・スレッド表示で最新のメールだけをみる
・読んだら削除または完了フォルダへ移動する
です(詳しくは前回の記事を参照してください)
今回は、抽出したメールをどうやって素早く「処理済み」にするかについて書いてみたいと思います。
簡単にまとめると、
・操作はワンキーで行えるようにする
・一言返信はマクロ化で即時
という方法です。
この方法を使うようになってから、数百件程度なら30分もかからないくらいで処理できるようになりました。
■操作はワンキーで
メールを読み終わって、別のフォルダに移動するときに、いちいちマウスでそのメールをドラッグしていると、すごく時間が掛かるし失敗も多くなります。
多くのメールソフトでは、特定のフォルダに移動する設定をマクロのように定義ができます。アウトルックなら「クイック操作」という機能で、複数の処理、たとえば、
既読にしてフォルダAに移動
既読にして、フラグを付けてフォルダBに移動
なんていうアクションが定義できて、それを CTRL+SHIFT+1 などのキーに割り当てることができます。
もしできないメールソフトの場合でも、AutoHotKey などの外部ツールで操作を定義してやればオッケー。
これを単独キーにいろいろ割り当てておくと便利です。
私の場合、AutoHotKey を使って
◇――――――――――――――――――――――――――
Sキー: 処理済みフォルダに移動
Dキー: 削除
Aキー: タスクのフラグを付けてタスクリストフォルダに移動
Rキー: 全員返信
――――――――――――――――――――――――――◇
みたいに定義してます。
■一言メールはマクロ化
「了解しました」「ありがとうございました」みたいに、定型的な一言だけ書いて返信するようなメールは、AutoHotKey や UWSC で自動化してしまって、一発で返信ができるようにしておくと便利です。
私の場合、AutoHotKey で
◇――――――――――――――――――――――――――
Tキー: 送信者に「ありがとうございました」と返信する
Yキー: 送信者に「了解しました」と返信する
Mキー: 全員に、「○○です。 お世話になります。」
まで書いた返信用のウインドウを立ち上げる
――――――――――――――――――――――――――◇
のような定義が作ってあります。
■ポイントは振り分けと自動化
簡単に書いてしまうと、
・自分がアクションをしたり、知っておくべきメールを抽出する
・定型的な処理を自動化
の2つの方法を効率的にやれるようにすることです。
ひとつめの「抽出」は「ゲーム理論」で言うところの「枝刈り処理」(枝葉末節や本来のことに無関係な部分をなるべく早いうちに取り払ってしまうこと)です。そうすることで、無用なものにも同じ比重で処理する負担を減らすことができます。
2つめの自動化は、最近の流行の言葉で言えば、
RPA(ロボットによる自動化;Robotic Process Automaton)
です。大層なツールを購入しなくても、フリーソフトで十分やれます。
面倒な操作をするというストレスからも開放されますし、処理自体も早くなります。