Excelの表って結構大きなものがあって、1画面には収まりきらないばあいがあります。
そうしたときに、あっちをみるのにスクロールして、さらにこっちをみるのにスクロールなんて、見ている時間よりもスクロールしている時間のほうが長い、などということが時々あります。
そんなときに、スクロールの無駄を省く幾つかの方法があります。
■ウインドウ枠の固定
一番簡単な方法は、今見ている表の一部をスクロールせずに常に表示されているようにする「ウインドウ枠の固定」。
これはスクロールしたくないセルのひとつ右下のセルを選択しておいて、リボンの「ウインドウ枠の固定」を選択してやればできます。
「右下」っていうのは、「ウインドウ枠の固定」をしたセルの上側と左側が固定されるからで、上側だけを固定したいのなら A 列で実行すればOKですし、右側だけを固定したいのなら、1行目で実行してやればできます。
■分割
「ウインドウ枠の固定」は上記のように、左側か上側しか固定できません。下側の一部を固定したいとか、右側を固定したいという場合には使えません。
その場合には、「分割」という方法を使います。
やり方は「ウインドウ枠の固定」と同じようにセルを選択しておいて、リボンで
表示タブ→分割
はい。それで終わりです。
分割した場合には、表示エリアも変更できます。分割したところでグレイの線が出ますので、それをドラッグしてやれば表示エリアが変わります。
■新しいウインドウを開く
「ウインドウ枠の固定」も「分割」もデータが同じシートにないとできません。
シートが違うような場合には、「新しいウインドウを開く」という方法を使います。
リボンで、
表示タブ→新しいウインドウを開く
を選択してやると、同じファイルで2つの子ウインドウが開きます。
Excel は自分自身のメインウィンドウの中に子のウインドウを開くことができるので、同時に2つの子ウインドウを表示するためには、
表示タブ→整列
で、横に並べるか縦に並べるかを指定してやれば、2つの同じファイルを同時にみることができます。
同じファイルを開いているときに一方に変更を加えると、他方のウインドウも同時に変更がされます。
なので、シートをまたがった計算式があるようなときに、計算式の元データを変更して、結果が書かれているシートを別の子ウインドウで開いておくと、入力と計算結果が同時に見られます。
子ウインドウ同士を行ったり来たりするためのショートカットは
CTRL+TAB、CTRL+SHIFT+TAB
で可能です。
■新しいExcelを開く
今までご紹介してきたのは、ひとつのファイルを別々に参照する方法でしたが、異なるファイルの場合はというと、
別の EXCEL で開く
という方法があります。
普通に2つの Excel ファイルを開くと、ひとつの Excel の中に2つの子ウインドウとして開かれます。
これはこれで良いのですが、マルチモニタ環境だと、メインディスプレイに編集対象のファイルを表示して、サブディスプレイに参照用のファイルを表示することができません。
そこで私がよくやるのが、異なるインスタンスの Excel でファイルを開くという方法です。
まず、最初に編集対象のファイルをダブルクリックして開きます。
このあと、参照用のファイルをダブルクリックしてしまうと、参照用のファイルが同じ Excel に表示されてしまうので、マルチモニタ環境では使えないんです。そこで、
スタートメニュー → Microsoft Excel
とやってやると、別のインスタンスの Excel が立ち上がります。
この新しく立ち上げた Excel で
ファイル → 開く → 目的のファイル
ってやってやると、2つの Excel が同時に使える状態になります。
これだと、マルチモニタ環境でも2つの Excel を同時に見ながら作業ができるようになります。
この方法は、ひとつのファイルを2つの異なる Excel で表示する場合にも使えます。マルチモニタ環境では必須の使い方かと。
◆このテーマのおすすめ図書