仕事で報告書を作ったりするときに PowerPoint や Excel がどうしても必要になるのですが、これがちょっとした作業をするにもマウスが必要になります。特に PowerPoint。文字を書くにもいちいちオートシェイプの挿入をしないといけないし、ちょっと色を変えるにもマウスで、「図形の色」とか選択しないといけない。
で、あまりにも面倒なので、ワンキーでこれをやれるようにしてみました。
■AutoHotKey
使うのは、いつものように AutoHotKey。
AutoHotKey に次のような記述を追加します。
◇――――――――――――――――――――――――――
#IfWinActive, ahk_class PPTFrameClass
^+w:: ; 角丸吹き出し挿入
SetKeyDelay, 100 ; キー押下後の待ち時間
Send, !nsh ; 図形選択
Send, {down 17}{right} ; 吹き出し角丸
Send, ^{Enter}
return
#IfWinActive
――――――――――――――――――――――――――◇
これで、スライドのど真ん中に角丸の吹き出しが張り付きます。
ポイントは、最後の ENTER ではなくて CTRL+ENTER。オートシェイプを選択して普通に ENTER キーを押すとなにも起きませんが、CTRL+ENTER だとオートシェイプが張り付きます。
同じ処理は Excel でも全く同じキー操作で可能です。
どのオートシェイプを使うかは、場所はいつも同じなので、カーソルキーを押す回数で指定できます。この例だと
下に17回、右に1回
だと、角丸の吹き出しです。
■よく使うオートシェイプにはショートカット
で、これがわかってしまえば、他のオートシェイプも簡単に作れます。
あとは、どのキーに設定するかをちょっと悩むだけです。
私は
CTRL+SHIFT+Q : 横書きテキストボックス
CTRL+SHIFT+W : 角丸吹き出し
CTRL+SHIFT+E : 角丸四角
CTRL+SHIFT+R : 赤丸
に割り当ててます
最後の、赤丸は、上記のオートシェイプの挿入に加えて、
・塗りつぶしなし
・赤線
・太さ 3pt
を指定してます。
◇――――――――――――――――――――――――――
#IfWinActive, ahk_class PPTFrameClass
^+r:: ; マル(赤線、中抜き)
SetKeyDelay, 100 ; キー押下後の待ち時間
Send, !nsh ; 図形選択
Send, {down 4}{right 2} ; 赤丸
Send, ^{Enter}
Sleep, 500
Send, !hsfn ; 中抜き
Sleep, 500
Send, !hsom ; 色指定
Sleep, 500
; ここは色の設定ダイアログの処理
Send, !r
Send, 255
Send, {tab}
Send, 0
Send, {tab}
Send, 0
Send, {Enter} ; ここでダイアログ終わり
Sleep, 500
Send, !hsow{Down 6} ; 太さ 3pt
Send, {Enter}
return
#IfWinActive
――――――――――――――――――――――――――◇
私の環境では動いていますが、Office のバージョン(確認したのは Office365)や CPU の処理能力によっては動かないかも。
一度キーボードで操作してみて、なにが選択されるかを確認してからご利用ください。最初に ALT キーを押す(て離す)とリボンにショートカットの名前が出てきますので、それを見ながら。
もし処理が追いついていないようなら、SetKeyDelay や Sleep を調整してみてください。
SetKeyDelay を大きな値(1000 くらい)にすると、ゆっくりキーボード操作をしてくれるので、どこで失敗したかがわかりやすいかもしれません。
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