物事を効率的に進めようと思ったら、「タッチアンドリリース!」と唱えると効率が上がるかも、です。
いろいろな生産性向上や効率化の本を読むと、
・メールは一度しか見ない
・やりかけたら最後までやる
・バッチ化する
などといろんな表現で書かれていますが、全部同じことを言っています。
■生産性がない時間
作業をざっくり分解すると
・作業の準備をする時間
・作業をする時間
・片付けをする時間
の3つに別れます。このうち生産性があるのは、「作業をする時間」だけです。
たとえば、メールから情報や次にやらないといけないことを出してタスクリストに加えるという作業をするためには
・メールアプリを立ち上げる
・読むべきメールを探す
・メールを読む
・メールを解釈してそこに書いてある意味を考える
・つぎに自分がやるべきことを発見してタスクリストに加える
・そのメールを削除するかアーカイブする
というのが一連の流れです。
メールを1通読むごとに、メールアプリを終了させて、また最初からやり直すとしたら気が遠くなりますね。
でも、実際、多くの人がそれをやってます。かく言う私も。
どういう場面かというと
メールを読んで「あ〜これはすぐにはできそうもないや。あとでやろう」って、未処理のフォルダに振り分ける
ことです。
それをやると、つぎにそのメールをやろうとしたときに、もう一度、メールを開いて、その本文を読んで、意味を解釈して…って繰り返さないといけないですよね。その前に一度やったのに。
■段取り替えは時間のムダ
製造の用語でいうと、ある製品を生産していて、別の製品に生産を切り替えるときに、前の製品に使った部品を一度しまって、新しい製品に対応した部品を配置してから出ないと生産ができません。この生産の切替作業のことを段取り替えっていいます。
この段取り替えの時間は、売り物を作っている時間ではないので、価値がない時間なんです。
だから、生産現場では、段取り替えの時間を極力小さくしようといろいろな工夫をしています。
事務仕事でも、伝票処理をしていて、つぎに会計処理をしようとすると、一旦関係するアプリを閉じて、会計ソフトを立ち上げないといけません。そして、前にどこまでやったかを思い出して、続きの作業をできるように、頭も切り替えをしないとできません。
生産と同じことで「段取り替え」が発生しているわけす。
より細かく見ていくと、先程の例の「メールの処理をする」というのは、2度段取り替えが発生してしまっているわけです。その場で処理してしまえば2度めの段取り替えはなくても済んだものを…。
■一度触ったら、最後までやる
私の作業をする上でのポリシーは
触ってしまったら最後までやる
最後までやらないなら、最初からやらない
です。これを『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣』では、「タッチアンドリリースのルール」と表現しています。
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●「一度しか触らない」という考え方
大成功した人々は、ほほ何に対しても、その場ですぐ対処するそれが効率的たと知っていて、可能なかぎり最短の時間と最小の気力で物事を処理したいと思っているのだ。
要するに、「1度しか触らない」という考え方を実践しているのである。
今では私も「1度しか触らない」のルールに従い、郵便物を以下のように処理している
・郵便受けまで行って郵便物を取る
・家に戻るまでの間に、歩きながら、チラシをすべてよリ分ける
・途中、カレージのリサイクル川ゴミ箱にチラシを放り込み、そのまま家に戻る
・おかげで郵便物の中から雑誌を取り出すのも簡単た。雑誌は、コーヒーテープルに置いてある未読雑誌の上に重ねる。
・残った請求書(残っているのはそれだけたもう誰からも手紙は来ない)を手に取り、パソコン脇にある未払い請求書の上に置く。
・毎週金曜日の朝の30分を請求書の支払いに充てる時間としてタイムプロックしているため、その時間までは封すら切らない
私は「一度しか触らない」という原則の重要性を心から信しているので、5分以内で終わる作業はすぐにやることをお勧めする。元の予定に差し障らない程度の作業なら、あとでやり直すよりもその場でやったほうが得策た。
ケビン・クルーズ(著) 『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣』
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■未処理フォルダを作らない
メールも同様に、未処理フォルダを作ってはいけません。一度読んでしまったらそれは完了させないといけない。
どこまでやったら「完了」と言えるのかは、その人の作業の区切りや、処理プロセス、さらにはメールの内容にもよるのですが、最低でも「もう一度メールを読まないといけない」のはバツです。
メールは、
未読状態(受信しただけ)
未完了状態(対応するタスクリストが残っている)
アーカイブ(思い出すときに必要しれない。対応する作業は完了済)
の3つのステータス以外は取らないようにしています。
「未完了状態」というのは、そこからやるべきタスクを切り出して、タスクリストに追加され、そのタスクの実行完了待ちの状態です。
もう一度見て、「このメールのタスクは何だったかな?」と読み直してはいけません。
■参考図書 『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣』
Unlimited無料 | 時間に追われることなく、生産性を向上させ、充実した生活を送るために。 著者は、成功している友人たちに時間管理のコツを聞いて回るうちに、ある共通点に気づく。それは、だれひとり「本に書かれているような方法」を口にしなかったことだ。そして判明した秘訣のひとつが「ToDoリストを使わない」ということだった。 そこで著者は、さらに多くの成功者たちへ接触を試み、独自の取材と調査を行った。 ●自力で大成した億万長者は、私たちと違う働き方をしているのだろうか? ●常にプレッシャーにさらされている起業家は、どうやって高い生産性を維持しているのか? ●刻々と過ぎゆく時間と戦うオリンピック選手は、いかにして集中力、自制心、エネルギーを維持しているのか? ●MITやハーバードでオールAを取り続ける学生に必要なものとは何だろうか? 7人の億万長者、13人のオリンピック選手、29人のオールAの学生、そして239人の起業家。計288人への取材から導き出された、時間管理と生産性向上にまつわる15の秘訣を、本書ではより実践しやすい方式とともに紹介する。 「ノートは手書きでとる」「メールは一度しか触らない」「ノーと言う」「日々のテーマを決める」など具体的ノウハウから、「最重要課題の見極め方」「先延ばし癖を克服する極意」「桁外れの利益を得るための思考法」まで15の秘訣が、あなたの人生に輝きを取り戻してくれるだろう。 原著:『15 Secrets Successful People Know About Time Management』 |
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生産性を改善するヒント(「1440分の使い方」より)
3210方式―大量のメールを効率的にさばく方法
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