2018年08月20日

手書きメモの効用


毎日、1ページはノートに何かを書くことにしています。

ノートであって、メモではありません。わたしの知る範囲だと(物理的な)ノートにメモを書いている人が多いですが、私の場合ノートとメモは別物です。

ノートはあるテーマに沿って、それについて考えたこと、思いつくことなどを書き出し、いわゆる「ゲシュタルト」を作る作業スペースです。メモは、覚えておきたいこと、大事なことを記憶しておくためのスペースです。


これらは全く別物。
物理的にも分けています。キャンパスノート(30枚程度ひと綴りのもの)とメモ帳(普段は大きな付箋)です。

■ノートが手書きである必然性


メモは、PCにタイプすることが多いです。PCを持ってなかったり、打ち合わせ中に話の流れが早いようなときには、付箋紙(ポストイット)に書いてあとで PC に打ち込みます。

基本、事実や誰かの発言のキーワードを書くだけなので、PC でも十分に役立ちます。

一方でノートは、重要な単語の相関関係や構造を書くことが重要なので、手書きが基本です。
マインドマップも手書きですが、こちらは再利用するためにあとから PC のマインドマップソフト(Xmindを使ってます)で書き直すこともあります。Excel や PowerPoint なんかにきちんとまとめることもありますが、最初はかならず手書き。

この手書きであることって意外と重要だと思ってたりします。

PC の操作は早いほうだとは思いますが、それでも手書きにこだわってます。その理由のひとつが、こちら。



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●パソコンではなく手で書く
ノートを取るなら、ノートハソコンやタブレット、スマートフォンよりも、紙べースのきちんと綴じられたノートを使ったほうがいい。

こんなことを書くと嫌がらせのメールが届くかもしれないが、それでも結構。

たたし、これたけは言わせてもらおう失読症など何らかの学習障害があって、デジタル機器に文字を打ち込むことでしか記録を取れない人は、その方法でがんはってみよう。

それは罪でも何でもない。

私は、あなたたちに対する偏見を世間に植えつけようとしているわけではないのだ。

しかし、何をするにもデジタル機器を使いたがり、私のことを時代遅れのテクノロジー嫌いたと考える人には、ある非常に興味深い論文について考えてみることをお勧めする。

2014年、サイコロジカル・サイエンス誌に発表された「ペンはキーポードより強し」という論文だ。

プリンストン大学の心理学者・ハム・ミューラーと、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理当工「ダニエル・オッペンハイマーが、327人の学生を対象に3つの実験を行った。

最初の実験では、生徒たちにのスビーチを見せてノートを取らせ、30分後それに関するテストを実施した。

すると、事実を間う質間に関しては、ノートパソコンを使った学生も手書きの学生も同し点数だったが、コンセプトを間う質間に関してはパソコン使用者のほうが点数が悪かった。

パソコンを使った学生は、鍵となるコンセプトをメモするのではなく、スビーチをそっくりそのまま書き取っていた。


その点に気づいた博土たちは第二の実験で、自分の言葉でノートを取るよう、パソコン使用者に具体的に指示した。しかし結果は同じたった。

手書きの学生のほうがメモの内容をよく思い出せたのである

パソコンによる記録にも、ひとったけ勝っている点がある。手書きよりも完全な記録をつけられるのた。この点は、後日ノートを見返す必要が出てきたときに役立つ。

つまり手書きに比べ、実際の講義内容に近い形で勉強できることになる。

そこで研究者たちは第三の実験を行った。

今度はー週間後にテストを実施し、テスト前に勉強時間を与えた。だがこの実験でもやはり、手書きの学生のほうが点数が高かった。

プリンストン大学とUCLA発のこの最新研究は、過去の発見を裏づけているにすぎない。

手書きでノートを取る行為は、傾聴し、認知的な処理を行い、最後にそれを想起して記録するという、一連の活動を伴う。それに対してパソコンでノートを取る人々は、発せられた言葉をただロポットのように記録するたけで、頭脳労働によってそれを処理することがない。

もしノートをすべてデジタルで、検索可能な形で保管したけれはあとでスキャンして「エバーノート」に取り込めばいい。

あるいは、iPad などに手書きできるエバーノート用タッチベン「ジョット・スクリプト2」や、手書きメモが瞬時にアプリに取り込まれるモレスキンの「ライプスクライプ・ノートブック」を使ってもいいたろう。

ケビン・クルーズ(著) 『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣
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■なぜ手書きノートのほうが効率よく覚えられるのか


私は心理学者でも脳科学者でもないので科学的な説明はできませんが、経験的にも、手書きノートのほうが、「覚える」とか「概念を身につける(いわゆるゲシュタルト)」には手で書くほうが良いみたいです。

ひとつにはノートは「どこからでも書き始められる」という特徴があります。

PC に打ち込もうとすると、やっぱりカーソルのある位置に、原則上から下に、左から右にしかかけません。
ノートは上向きに書こうが、斜めに書こうが、右下隅に書こうが自由自在です。

自由だということは、最初に全体を考えて書かないといけないということです。

それがおそらくゲシュタルト形成に良い影響を与えているのではないかと。

まあ、それ以前に絵を書く、文字を書くという行為はおそらく人類始まってから延々とされてきたことなので、今の人類にとって頭の働きに良い影響を与えているのかもしれませんね。コンピュータなんてたかだか100年も歴史がありませんが、なにもないところに絵を書くなんて、その1万倍も続いているわけですから。



■参考図書 『1440分の使い方 ──成功者たちの時間管理15の秘訣





Unlimitedゼロ円Unlimited無料
時間に追われることなく、生産性を向上させ、充実した生活を送るために。

著者は、成功している友人たちに時間管理のコツを聞いて回るうちに、ある共通点に気づく。それは、だれひとり「本に書かれているような方法」を口にしなかったことだ。そして判明した秘訣のひとつが「ToDoリストを使わない」ということだった。

そこで著者は、さらに多くの成功者たちへ接触を試み、独自の取材と調査を行った。

●自力で大成した億万長者は、私たちと違う働き方をしているのだろうか?
●常にプレッシャーにさらされている起業家は、どうやって高い生産性を維持しているのか?
●刻々と過ぎゆく時間と戦うオリンピック選手は、いかにして集中力、自制心、エネルギーを維持しているのか?
●MITやハーバードでオールAを取り続ける学生に必要なものとは何だろうか?

7人の億万長者、13人のオリンピック選手、29人のオールAの学生、そして239人の起業家。計288人への取材から導き出された、時間管理と生産性向上にまつわる15の秘訣を、本書ではより実践しやすい方式とともに紹介する。

「ノートは手書きでとる」「メールは一度しか触らない」「ノーと言う」「日々のテーマを決める」など具体的ノウハウから、「最重要課題の見極め方」「先延ばし癖を克服する極意」「桁外れの利益を得るための思考法」まで15の秘訣が、あなたの人生に輝きを取り戻してくれるだろう。

原著:『15 Secrets Successful People Know About Time Management』





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●本書を引用した記事
 朝メールを見るという悪い習慣
 どうしようもないムダな会議がある理由
 溜まりまくった受信箱を瞬時に空にする方法
 タッチ・アンド・リリースのルール
 10分会議をする
 「送る」メニューを整理する
 生産性を改善するヒント(「1440分の使い方」より)
 3210方式―大量のメールを効率的にさばく方法
 時間管理を変えるには考え方を変える
 庶務の価値

●このテーマの関連図書


週40時間の自由をつくる超時間術

超ストレス解消法イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド

SINGLETASK一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる

大事なことに集中する―――気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法

ストレスを操るメンタル強化術

科学的に正しい英語勉強法



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posted by 管理人 at 09:03| Comment(0) | メモ術・ノート術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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