本や書類に素早く目を通せるようになると、事務仕事の効率が極端に改善します。事務仕事って基本的には、「読む」と「書く」からなっているので、その「読む」という行為が早くなれば必然的に処理速度が上がることになります。
もうひとつ効果があって、考える速度が上がります。詳しくは後半で。
■速読の効用
ここでは「速読」というのは、本を読むことには限っていません。あらゆる「文字情報」を脳に高速にインプットする方法のことを言っています。
◆メールの高速処理
たとえば、メールを見たとき。
画面にあるメールを表示したときに、どのくらいでそのメールの主旨を判断できますか?
もちろん、メールに書いてある文字数やメールの書き方にもよるのでしょうけど、私はなるべく5秒以上メールを見ないようにしてます。AutoHotKey で、単独キー(CTRL/SHIFTキーなどを伴わないキー操作)が定義してあって
D = メールを削除
S = 既読に移動
A = 後で処理
R = 返信
F = 転送
のようになってます。で、これらをリズミカルにポンポン押していくのが私がメールを読んでいるときの作業です。この時間間隔が5秒以内ということです。右手はマウスのスクロールホイール。長文を見るときに必要ですから。
こうするようになってから、仕事中にメールを見ている時間が極端に減りました。
1日に大体200〜400件のメールを受信します。ひどいときには1日の半分くらいはメールをやっつけるのに使っていたことがありましたが、今では30分〜1時間です。まあ、速読以外にもいろいろやりましたが。
極論ですが、1日に作業や考えることに使える時間が3〜4時間増えたことになります。
◆自動車運転の技術
先日、会社で安全運転講習というのがあって、そこで「画面の右から左に流れて行く文字を読み取る」という訓練がありました。これは自動車の運転中に看板を読み取ろうと注視してしまうと、その他の交通状況への注意ができなくなるために、なるべく素早く文字や図形を見る必要があるそうです。
その中で、最速の表示文字が読めたのは200人中2人だけ。そのうちの一人は私。単なる自慢話ですが。
◆入力量
短時間で処理できる文字数が増えれば、当然、作業時間の短縮もできるのですが、逆に入力量も増えます。1冊1時間でビジネス書を読んでいたのが、1冊30分で読めるようになれば、1時間で2冊が読めるようになる。知識というのは大量にあって、それらを結合させて使うものなので、単純な知識量の差がアウトプットが大幅に変わるわけです。
たとえば、商品の販売方法のアイディアを考えるときに、「AIDAMA」を知らなければ、漠然と思いつくものしか挙げられませんが、知っていれば、「ターゲットユーザの定義」に気がつくわけです。当然、他社の成功事例とかも引用できます。
結果はあきらかですよね?
■速読は簡単に身につく
速読の基本は、セミナーに行くことではありません。
もちろん、ある程度のレベルになったら、技術的な方法を知るために、セミナーなども必要ですが、セミナーに行っても身につくことはありません。
私のオススメの速読の練習方法は、
本を読む
ことです。
「は?」と思われるかもしれませんが、自転車が運転できるようになったことを思い出してもらえれば簡単です。
ジャイロ効果やキャスター角を知っているからといって自転車には乗れません(これはセミナーに行って技術を学ぶことに相当します)。単にたくさん自転車に乗って練習したからです。
読書も同じで、たくさん、たくさん読んでいるうちに、どんどん読む速度が上がってきます。
質量転化の法則
です。
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まずは速読など使わなくていいから、本を読んでください。
そうすれば自ずと知識量は増えていきます。すると、その知識は速読をする際にも有利に働くわけですから、さらに多くの本が読めるようになります。すると知識量も増大し、速読のスピードはますます速まつて、さらに多くの情報をあなたにもたらすわけです。この多くの情報こそがあなたを幸福ヘと導きます。そうなるためにも読書の習慣化を意識してほしいのです。
苫米地英人(著) 『年収が10倍にになる速読トレーニング』
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■速度を意識して本を読む
本を読むときには、読了時間の目標を立てます。「この本は××時間で読む」と決めるのです。
実際に読んだ時間を(正確でなくていいので)記録してみてください。
これを繰り返していると、時間推定の精度が上がってくるとともに、読了までの時間が早くなっているのに気がつくと思います。
本日紹介した『年収が10倍にになる速読トレーニング』には書いてありませんでしたが、同じ本を何度も読むことが効果的です。
3回は読み返してください。
1回目の読了までの時間と3回目は明らかに3回目のほうが早くなってます。
本書『年収が10倍にになる速読トレーニング』は類書を読むように推奨していますが、その速度向上を実感するには、同じ本が一番です。
そして、その上で年間100冊以上を目指してください。1週間で約2冊ペースですね。
1年も続ければ、メールの処理能力も圧倒的に早くなっていることに気がつくと思いますよ。
■参考図書 『年収が10倍にになる速読トレーニング』
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年収が10倍にになる速読トレーニング 著者 :苫米地英人 | 楽天では見つかりませんでした | DMMでは見つかりませんでした |
●本書を引用した記事
速読は自然にできるようになる
仕事にも趣味にも効く「ハイスピードツィート」のテクニックで知識と頭の反応速度を鍛える
「知識の質」とは七色の天の川のこと
読書量と年収の関係